和菓子屋だった!
こんにちは、すみません!これには深いわけが!といろいろ言っても言い訳にしか聞こえないので...
今後、投稿が長期休暇中しかできないと思うのでよろしくお願いします。詳しくは活動報告で。
「御朱印帳よし、獅子唐エンブレムよし、財布よし、スマホよし。じゃ、行こうかな。」
今日は転校してきて初の休みである。初めての場所だから御朱印がたくさんもらえるのだ!というわけで秋月駅に向かっている。
同級生で「御朱印集めてる!」なんて人がいないから孤独だ。...別に悲しくないっすよ。ええ、いいんです、いいんです。
「あれ、晴くん?おはよう!どこ行くの?」
「ん?ああ、伊勢さん、おはよう。今から、天満宮に行く予定だけど。」
「むぅ、祐実ってよんで。」
「へ?む?あ、ああ ゆ、祐実は何してんの?」
「私はおつかいだよ。お父さんが新作を作るっていうから、小豆ともち米をね。」
「え!祐実の家って和菓子屋?!まじか!よし、急遽予定変更!和菓子調達だァ!」
「う、うん。じゃあちょっとそこで待っててね。」
「オーケー」
伊勢さんの家が和菓子屋とは、なんちゅう奇跡!すばらしい!
喜びと興奮に浸っていたら、伊勢さんが買い物かごを抱えてやってきた。
「お、おまたせ~。ごめんね案外重くて。」
「いいよ、気にしないで。で、持とうか?」
やっぱり口調に関して異常に気になるのだが、そこを突っ込んでも頭上に『?』を浮かべそうなのでスルーしておく。非常に気になるけど。
「いいよいいよ、うちのことなのに。お客さんの晴くんに持ってもらうのは申し訳ないよ。」
「いいから、男がいるんだから、頼ってよ。」
「じゃあ、お願いするね。」
非常に気になるぅ!
『和菓子処 秋庵』
暖簾に大きく書いており、老舗感が漂ってくる。
「ただいまぁ~。」
「祐実ちゃんお帰りなさい。あら、そちらは祐実ちゃんのボーイフレンド?兄さんに伝えないとね。」
「お、お姉ちゃん!晴くんとはそういう関係じゃないよ!お兄ちゃんに伝える必要もないよ!」
お母さんと思ったらお姉さんだったとは...。しかし、おっとりしてんなぁ。
「兄さ~ん。祐実ちゃんがボーイフレンド連れてきたわよ~。」
「なぁんだとぉぉぉぉぉぉぉ!俺が”最愛の妹”祐実に見合うか見定めてやるっ!」
お兄さんはお兄さんでインパクト強すぎ...。
そして伊勢さんはこの世の終わりのような顔してるよ...。言葉も出ないみたい。
「君ぃ!名前は!」
「だ、大門寺 晴、です。」
「晴くんか!よし、得意科目は!何!」
勢いが質問してるトーンじゃないですよー。と言いたくても言えない...
「しゃ、社会、です。」
「ほぅ...。じゃぁあ!趣味は!何!」
引いてしまうほどの勢い。若干お姉さんも引いてるくらいだから、わかりやすく引いても問題ないよね...
「アニメを見る、ラノベを読む、鉄道に乗る、撮る、地図を見る、御朱印を集める、フルーツを食べることですね。」
「ほぅ...。合格!晴くん、君のこと気に行ったよ!あ、俺は祐実の兄、伊勢 柊弥だ。よろしく!あと祐実のこともよろしくな!」
『鉄道に乗る、撮る、地図を見る』といったときに若干引かれたが...、って家族に引かれるほどの人に引かれるって...。ええ、いいんです。俺の趣味は変なんです。
ともかく合格してよかった。・・・ん?
「・・・ん?」
「はっ!お兄ちゃん、お姉ちゃん!晴くんとはまだそういう関係じゃないって!」
「『まだ』ねぇ...」
「『まだ』ねぇ...。あ、私は、祐実ちゃんの姉の伊勢 歩実よ。よろしくね。」
柊弥さんと歩実さんとあいさつしてて忘れてた。そういえば和菓子を買いに来たんだった。
「あの、ここどんな和菓子が売ってあるんですか?」
「おお!親父が工房にこもってるからあれだけど、俺からはこの『秋庵餅』を薦める!うちの店の一番人気だからな!」
「そしたら、それの10個入りを5セットください。」
「あら、ありがとう。そんなに買ってくれて。お土産にするの?お供え物?」
「あ、全部俺が食べるんですよ。」
「「「えっ...。」」」
さすがにこれは全員で引いた。まあ、ね。当然ですわ...
「あ、そうだ。晴くん、うちあがっていかない?」
「え、いいよ。行くとこもあるし。」
「あ、そういえば天満宮行くんだよね?」
「うん、そうだよ。」
「一緒に行ってもいいかな?」
「いいけど...」
「あら、祐実ちゃん、おデート?」
「ち、ちがうよ!気になるお店が近くにあるだけだから!」
「「へぇ~」」
赤面する伊勢さんにジト目の柊弥さんと歩実さん...
仲よさそうだねぇ。
「い、いこっ、晴くん!」
「あ、ああ。あ、ありがとうございました。」
「おう、ありがとう!いつでも寄ってくれ!」
「ありがとうね~。いつでも寄って行ってね~。」
伊勢さんとともに天満宮に行くことになった。
祐実はこっちの喋り方が通常なんです。1話から3話までの喋り方は、委員長すたいる!