秋の日の陽
久しぶりに書いてみました。
30分で。
30分で。
秋。
読書の秋。
芸術の秋。
食欲の秋。
スポーツの秋。
様々な秋があり、秋が終わるとともにそれぞれに飽きがくる。つまりはそういうことだろう。
かくいう私も、芸術の秋として太陽、つまりは陽に映された木々を描いている。
「………ふむ。なるほど。」
構図は決まった。後は描くだけだ。
題名はどうしようか…。無難に”秋の良き日”でもいいか。
いや、ぶっちゃけどうでもいい。
筆を取り出す。
因みに人気はない。
そもそも、私はこの辺鄙な場所なら人がいないだろうと思いきたのだ。いないほうがいい。私は人が嫌いだからな。私も人だが。
白いキャンパスに色を置く。ただ、置く。
美しいとはあまり思えなかった。いや、美しいのだろうが。今の私には味気なく、いや、色なく写っていた。
かくして、時間が過ぎた。
「………もうこんな時間か?……夕方…か…。」
キャンパスをしまい、私は帰り支度をする。一応は満足できる出来だ。私の絵は相変わらず上手い。えっへん。
「……………⁈」
その時だったのだ。私を覆ったのは。夕の陽が私を覆い、いや、私の世界を覆ったのは。
「綺麗だ………。」
私は驚愕するしかなかった。否、驚愕せざる終えなかった。今の今まで気づかなかった。毎日を茫々と暮らしていた私には気づかなかった世界の一片に。
私の世界はとても美しい。
ただ、そのことに。




