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やだっ、この子ったら、チートだチートだと思ってたけどまさかNAISEIまで手を出してるなんて!クリスティーナ恐ろしい子!!!
先程どこに行くか、確認したら『その服では少し動きにくいかと思いますので、私が経営しているお店の服を着てみませんか?最近、新しく下着もラインナップしてるんですよ?』と連れてこられたのはブティック・リスティーナ。試着室に押し込められ着せ替え人形にされていた。
違うのよ、おねぃちゃん、貴女を着せ替えたいのよ!私はいいの、平凡やや上、親友に寝とられ女なんて着飾ってもしょうがないじゃない?見せる相手もいないんたから!
「玲奈様の黒曜石のような瞳と、その肌に似合うようこちらのサーモンピンク…あぁ、ですが落ち着いた深緑も捨て固いですし…。」
真剣に悩むクリスティーナを横目に私は店長のマリーランドさんにこのお店のことを聞いてみた。
「この国は平民の女が職に就くのは少し難しかったのですが、働きたいと思っていた女性にその機会を与えてくださいました。今までは生地を選びデザイナーが家に来て作っていたドレスもある程度のデザインやパターンを作り、店頭に並べる。そのお陰で平民も少し頑張れば買える程度のお値段になりました。また、既存のドレスにはない目新しさや平民向けドレスと生地や宝飾で差異を作ったため、貴族層もこの店のドレスを手に入れることがひとつのステータスになりました。購買層が広くなったおかげでお針子も増えたのですよ?クリスティーナ様は服飾以外にも庶民には手が届かなかったスイーツや喫茶の経営など…それに伴い安全な飲料水の作り方など様々なことを成し遂げられています。」
感心し、クリスティーナをじっと見つめると照れたように微笑み返してくれた。うちの嫁マジチート。ありがとうございます。鼻血出そうです。
マリーランドさんは横からそっとティッシュを渡してくれました。鼻の粘膜はモエに耐えきれませんでした。
私は貴女のために自分を磨く!何でも着こなして見せる!貝殻ブラでランナウェイを歩いて見せる!さぁ、何でもどんとこいよ!その決意をクリスティーナに伝えると彼女は
「では、私のお気に入りを着て頂いてもよろしいですか?」
「クリスティーナ、君のお願いなら何でも叶えてあげる…いや、是非私に叶えさせて…マイスイートエンジェ…ゴフンコフン。」
クリスティーナはいそいそと店の奥から大きな包みを取り出してきた。それを恐る恐る開くと私はあまりのことに空を仰いだ。
クリスティーナ、君に悪意はないんだよね?アレクセイ様のことが好きで、ヒロインをホントは貶めたいと思っているんじゃないよね?
「申し訳ございません。クリスティーナ様はこのデザインだけは頑なに誰の意見もお聞き入れ頂けませんでした。下町の子供達には可愛いと人気なのですが…なんでも、『これは私に知識と勇気をくれた。これがいなければ今の私はない。』とおっしゃられ、私達も強くお止めできなかったのです。」
縫製の技術力が高いのは、素直に感心するよ…。
これはダメだろー、似合う似合わない以前の問題だよ?
2頭身の青狸…いや、未来の世界のネコ型ロボット…この着ぐるみはね、無いわー。着こなそうって顔も体も中に入ってんじゃん。
もー、クリスティーナってばて・ん・ね・んで可愛いんだから!
だから、だから、お願いします。背中のチャック下げてください。スライディング土下座…出来ない!足が短すぎる!慌てたせいで、転んでしまい、息が空気が薄い!酸欠だ!
おいっ、そこの天使、しず○ちゃんコスプレをして照れてるんじゃない!助けてください!
「これであなたに恥じないよう隣に立てます。」
じゃない!転んだせいでナイスアングル!視界は狭いが、白のパンツ見えている!好きだ!いや、違う!そんな問題じゃない!いや、好きは否定しない!
もー我慢の限界…マリーランドさん…そこの机引き出し開けたら出てこないんですか?本物のどら○もん。
どこでも○ア出してー、コミケに行ってドラ○もん×しずちゃんの薄い本買わないと行けないんだからー。
そろそろR15指定が必要か?いや、まだ小学生の下ネタレベルだ!
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