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朝の微睡みの中、ふと過去の情景が頭を過る。


2ヶ月くらい前のことだ、会社の忘年会か何かで同僚と飲んでいる際、『すごく好きな人がいる』と、でもその子にはカッコいい彼氏がいてどうしようもないって相談受けて、『じゃあ2番目に好きな人とつきあえばいーじゃん、100点じゃなければ、例えば50点の子だったら、付き合ってからののびしろがあるし採点も甘くなるんじゃない?』と答え少しぬるくなった梅酒を煽った。


あれって、あの同僚って田中だったよなー…。


やっぱり遊びに行くのはキャンセルしとこっ!


おかしいなぁ、目から鼻水出てるよ。気持ちのいい朝なのに枕が濡れているよ。前が霞んでよく見えないよ。


おはようございます、異世界生活2日目です。


昨日の自称悪役令嬢の逆ハー疑惑に始まり、クッキー事件や田中革命を乗り越え、なんとか波平の残された一本くらいの気力を振り絞っています。


気持ちを切り替え、封印を解く旅に出発しよう。原作では翌日からすぐ出発だったよね、特に私が用意する必要がある物はないし、ある程度は王国が用意してくれてるし。マーサさんに用意してもらった動きやすいこの国での一般的な服を着て、お世話になったお礼をして部屋を出た。


向かうは昨日の会議室、クリスティーナと攻略対象者達(予備軍含む)がいるはずだ。


ドアをノックし扉を開ける、思ったとおりメンバーは揃っていてこちらを向いたので、まずは朝の挨拶


「おはようございます。こちらの世界は不馴れで皆様に色々ご迷惑をお掛けするかと思いますが、この世界を救うため微力ながら頑張りますので、よろしくお願いします。」


よしっ!ヒロイン的挨拶できた!好感度アップよりもせめて円滑に物語を進めて行こう。一本残しハゲ分の気力を振り絞り頑張ろう。


こんな私に予備軍は暖かい視線を送り、攻略対象者達は少し気まずそうに挨拶してくれた。


良かった、昨日はちょっとどたばたしちゃったけど盛り返せそうな予感?


「あのあと、クリスティーナに怒られてな…、すまなかった、こちらが勝手に召喚したのに…これからよろしく頼む(しかし、クリスティーナのプンプン顔マジ可愛かった…顔赤くしてうっすら涙溜めて…極めつけの上目遣い…)。」


「申し訳ございません。貴方のためにできるだけ善処いたしますので、昨日のことはお許し頂けますか?(クリスティーナが聖女に傾いているなら、此方に取り込んでいた方が無難か…。しかし、クリスティーナのプンプン…以下略…)」


「ゴメンね?毛並みを逆撫でた猫ちゃんに辛く当たって…これからはホドホドにかまってあげるよ(まぁ、クリスティーナが一番だけど、というかクリスティーナが居なければどうでもいいけど…。しかし、以下略)」


「…よく、わかんなかった…けど…ゴメンなさい…。(以下略)」


うん!一歩前進したな!よし、コイツらは今から封印のために旅に着いてくるモブだ!…いくらかっこよくても私に興味を示さない、関心がない、そして無害ならばも~モブあつかいでいーや!


さぁ、格上げされし予備軍…いや、ニュー攻略対象者達よ、我に力を!


一人目の攻略者、限りなく金色に近い茶髪のダス○ンモップ頭の第三騎士団副団長モブリオンは


「はい、よろしくお願いします。早く封印が解ければいいですね。子供が産まれるまでに帰れるかな?」


名前からして、わかってました…彼は違う…と。嫁さんいた手作りクッキーなんて要らないよね!よし、こい次!モップ頭の横にたつ魔導師キノくん!丸眼鏡で成長したハリーを連想しちゃうな!


「僕は研究畑にいたので、どこまでお役にたてるかわかりませんが、よろしくお願いします!聖女様の魔素も研究してみたいんですが、1000年に1人の逸材と言われたクリスティーナ様に色々お聞きできたら幸いです。」


うん、大丈夫!私もそのマッシュルームカットどこでしてるかぐらいしか気にならないから!はい、つぎ!そこの忍びみたいな全身黒の諜報部隊所属ハットーリ!


「…よろしくぅ、あなた何か体術しているの?うぅん、筋肉のつきかたから何もしていないわね?クリスティーナ様を見習ったらぁ?出るとこでて引っ込むとこはキュッと、それでいてしなやかな筋肉が全身を覆っているのよ?」


すごいわよねーって言ってるおねぃさん、うん、おねぃさんだね!暗殺部隊の人じゃなかったかー。昨日は顔合わせだけで喋らなかったから気づかなかったな!


あれ、波平っていつからスキンヘッドだったっけ?

最後の一本いつの間にかサヨナラしたんだね?ちょっと確認しに帰っていいかな?日曜日の夕方放送間に合うかな~。

初感想で感涙!感想って嬉しいものですね!ありがとうございます!感想催促ではないですよ?

スライディング土下座のお願いです。ブクマ・評価頂けたら幸いです!

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