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だいぶ、お話は進んだけどここらでちょっとわたくしめの紹介をしたいと思います。
あ、こんなモブ女系ヒロインの紹介なんていらない?
まーまー、一応聞いといてよー。
溝口玲奈22歳、短大卒業後に実家から駅5つの中堅会社に事務職として採用され、仕事にも慣れてきたのでそろそろ彼氏作ってゆくゆくは結婚って思ってたんだぁ。
外見は純粋な日本人なんで、黒目でストレートの黒髪をだいたいおろしてる。身長160センチで体重はなーいしょ(ハート)…あ、うん、すいません。調子のりました。40台半ばやや後半よりです。芸能人でいえば北川け○こちゃんに似てるってたまーに言われたなぁ。
私としては、10人中5~6人はスッピンでも、お化粧してたら8人くらいは可愛いって言ってくれるんじゃないかなぁ。一応ヒロインだしね!
確かに一目惚れをされるほどの絶世の美女顔じゃないけど、そこそこ可愛いと思ってたよ?
今の今まではね…私をガン無視して自称悪役令嬢をチヤホヤしてる攻略対象達を見るまでは…ね。
火花を燃やすのは飽きたのか、攻略対象達は会議室にやってきた。
「クリスティーナ、なぜ君はそんな女を構うんだ?放っておいて私と封印を解きに行こう。
なに、君と私がいればすぐに終わるよ。」
残念王太子はそう言うとクリスティーナの右手をそっと握り自身の口許に寄せた。
「ですが、封印を解くための呪文は異世界より遣わされた聖女様でないと出来ませんわ!」
腹黒メガネは彼女の腰をつかみ、王太子からやんわりと離した。
「しかし、貴女も出来るのでしょう?神官達が適正があると驚いていましたよ?」
ふわりと笑いかける腹黒メガネ。
おっ、ゲーム後半でしか見れなかったデレの部分頂きましたー。クリスティーナにだけど、ね!
「そ、それは…でも、聖女様に比べれば多分微々たるもので…」
腹黒メガネからそっと逃げるクリスティーナの頭に手をやり、頂きに軽くキスをするチャラ騎士。
「クリスティーナ、俺はお前の…お前だけの騎士だ。何があっても必ず守る、だから俺と行こう。」
「まぁ、リカルド、ご冗談を!数々の浮き名を流した貴方にそのようなことを言われましたら、貴方と噂になったお姉さま方に恐ろしいことをされてしまいますわ!」
びっくり~、これスチルだよね?なんかみたことある構図だわー。(棒)
すると、後ろからフードがクリスティーナに抱きついてきた。
フードの身長はそんなに高くなく、ヒールをはいている彼女と同じくらいなのでフードの口許は彼女の耳にとても近く、クリスティーナは頬を染めた。
「み、耳はお止めください…。」
「…僕の魔法は…強力だから…一番…安全…だよ…」
その頃、ヒロインは…返事がない、ただの屍のようだ。
すいませーん、そろそろホイミお願いしまーす!ん?ザオリクか!
おっと、現実逃避しちゃった。
うんうん、ばっちりフラグたててますね!クリスティーナちゃん!てかさー、原作でさえ逆ハールート無かったんだけど、スゴくない?
あー、なんか乙女ゲームをリアルにするのどーなのって思ったけど意外にいいかも!
登場人物が美形過ぎで現実感無くて、ご飯どんぶりで2杯はいけるな!
良かったー、私ヒロインなんかじゃなくて、ほんと良かったー。
誰かー、ご飯くださーい。どんぶり大盛で。あ、その前に日本までルーラお願いしまーす!