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私は道に迷っていた…


人生と言う道に…


それにも迷っているけど、とりあえず道にも迷っている。


私の前に道はない

私の後ろに道は出来る

ああ、洞窟よ

仲間達よ

私を一人迷子にさせた広大な迷路よ

私から目を離さないで守る事をせよ

常に仲間達の動向を私に充たせよ

このわけわからない洞窟のため

このわけわからない洞窟のため


溝口玲奈…洞窟…。






時は遡ること8時間前、 クリスティーナは前もっていろいろ調査していてくれたのだが、この洞窟に関して言えば


「一応、部下を調査に当たらせたのですが、大雨による泉の氾濫で入口が塞がれ洞窟内には入れなかったみたいで…。しかし、そんなに迷うことなく1~2時間くらいで祠に着けるのではないか?と町長がおしゃってましたので、とりあえず2日分野営ができるよう準備して出発しましょう!」


そーいえば洞窟イベントはミニゲームで道を当てないと祠にたどり着けなかったなー。しかも、選択肢が固定じゃなくシャッフルだったからwikiさんも頼れなくてに何気に面倒だった…。


「ま、町長さんが1~2時間って言ってたから大丈夫だよ。」


そうして私達は町の入り口の反対側に位置する祠の洞窟入口から広大な迷路に迷いこんで行ったのだ。


しかし、この洞窟が広大な迷路になっていることをまだ旅の仲間達は誰も知らない。


そして、私は町長が私と同じ適当星人だと気づくのはそれから8時間後であった…。



洞窟の天井高は二メートルくらいで横は手を広げると壁に手が着くくらい、結構狭かった…。しかも暗いので手にはカンテラを持つ。そして前後で屈強な男に挟まれた私には癒しと空気が足りない。


家から一番近くのコンビニに行くくらいの距離を歩いてやっと一軒家が入るくらいのドーム状の場所にたどり着いた。ここは天井に手が出せるくらいの穴が無数に開いているので、カンテラなしでも明るい。


私は急いでクリスティーナに抱きつき癒しを求める。


「クリスティーナぁ、なんか可愛いこと言って~。私それで2時間頑張るー。」


「えっ?ええと?では、無事に第2の封印が解けたら私、玲奈様に甘いお菓子を作ります!それではダメですか?」


「…その時はフリフリエプロンで『お帰りなさい、お菓子にします?お風呂にします?それともわ・たし?』ってハート付きでお願いします。」


「その案に1票!私も便乗させてもらう!」


どこからでてきた?アホ王子!


「それは、関心しませんね…私、一人の時にお願いします。」


「もちろん、エプロンの下はなにも着てないんだろ?楽しみだなクリスティーナ…。」


むっつり眼鏡とエロチャラ男も現れた!最後のぼんやり魔導師は…


「…ふふっ、…あーんして…欲しいなぁ…。」


やっぱりこいつもどーしよ~もない!駄菓子菓子、私はこんなことで諦めはしない!私の封印されし右手よ!今、封印を解き放ち、迷える狼どもに怒りの鉄槌をくだ…


「あいたっ!」


なんかこのパターン多くない?振り返ると案の定エースが立っている。


「人に調査任せてなぁに遊んでんだよ。あっちに道があったぜ?」


指さした先を見ると私と同じくらいの大きさのサイクロプスの像が真ん中に立ち、左右に穴が開いていた。


「この場合、7割の人は右に進む。ので裏をかいて左にいきましょう!」


「それは、セオリー通り右に言ったほうがいいのでは?」


私とクリスティーナで意見が別れてしまった。しょうがないので、迷える聖女チームと美少女戦士クリスティーナチームに別れて、1時間後にここに戻ってくることにした。


私と私の護衛達は左、クリスティーナと取り巻き達は右にそれぞれ進むことにした。


「玲奈様…お気をつけて…。」


「大丈夫だよー、皆便りになるし、聖女は加護があるから死なないよ!」


だいたい、私がある程度能天気なのは世界の救えなかったバッドエンドでも、地球に強制送還されるだけだからだ。いや、死ぬエンドなんかあったら、もうちょい真剣に頑張ってたかも…。


左側の通路はくねくねしていたが、基本的に一本道だった。歩いて30分くらいで大人10人くらい座れそうな場所にたどり着いたが、行き止まりだった。


「休憩して、戻りましょうか?」


モブリオンが提案して、私たちは賛同し腰を下ろす。今日のおやつはクリスティーナ特製マカロンでーす!水筒からお茶を注ぎ、いただきます!と食べようとしたら、手が滑ってコロコロ転がっていく…諦めかけたその時、私は気づく…マカロンが一番好きな木苺味だということを。


あわてて、追いかけ捕まえていざ食べようとするとそこには地面がなかった…。そう、私は浮いていた。一瞬だけ、後は落ちるだけだよねー。


落ちた先はトンネルの滑り台みたいになっており、滑り落ちると左右に長く伸びる道がある。とりあえず皆に気づいてもらおうと大声で穴に向かって呼びかけてみたが、うんともすんとも返答がない。


まだ『すん』って返事聞いたことないけど、ぷぷっ!って冗談言ってる場合じゃない!一大事だ!


私は珍しく焦っている、なんせ、水筒も置いてきている。食料はしっかり握りしめていたマカロンだったものと、ポケットに非常食料のチョコ。とりあえずマカロンもどきを食べて落ち着こう。


よし、こういう時は動いちゃダメって言うしな、助けがくるまで仮眠を取ろう。


座りながら寝るのって、聞くに耐えないあの会議ぶりだなー。いかに真剣に聞いているマネをしながら寝る高等技術を身に付けたなぁ。なんて思うが、ドキドキしてなかなか寝付けない、ほら、私って繊細な子じゃないですかー?


待つこと、数時間…どのくらいたったかいまいちわからない。口の横のヨダレをぬぐい、諦めて先に進むことにした。よし、今度は間違えないよう左に行こう!


進んだ先には、出口とおぼしき所があり、そこから光が漏れ激しい水音がした。


やっと出れる~って喜んだのも束の間、断崖絶壁だった…。


ガックリと膝をつき、私は地面とお友達になる。立ち上がる気力もない…。もぅ、やだおうち帰りたいよ~。


半泣きになっている私にどこからか声が掛かる。


「月が綺麗ですね…。」


あら、走馬灯かしら…こんなとこで乙女妄想が現実に…?最後にイケメンからプロポーズ?月もないのに『月が綺麗ですね。』って漱石流プロポーズだよね?


と辺りをキョロキョロ見回すと


「クスッ、上ですよ。」


上を見上げると、黒髪黒目のイケメンが断崖から突き出た岩場に座っていた。


あれ?なんだろう…ドキがムネムネしちゃう…これって新しい恋の予感…?

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