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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
既に一年経過! カンテラの人となりに触れる編
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3月25日 草原の国 城下町 夜、小人たちと酒盛りになる


 おそらく平成26年3月25日

 剣暦××年2月25日


 特になし


 久しぶりに、ジンさんとレンちゃんと三人で朝ごはん。干し魚とトマトみたいな野菜とホビットパン。

 

 姫様と昼ごはん。粥。やっぱり宮廷はただの粥でも一流のものを作ってくれる。

 せっかく小人の国の話をまとめたのに、姫様は僕の子供の頃の話ばかり聞きたがった。

 旅に連れていく話は触れなかったので、話題に出せず。明日はちゃんと言う。


 ドワーフ軍団の到着が遅れるようだ。


 夕飯は城下の酒場でソーセージの山盛りを平らげた。ここの名物だとか。

 ビールも勧められたが、ここの酒は次の日に残るから、できれば飲みたくない。


 しかし、この国は城下町に異人が多くいる。

 小人ホビットや獣頭人が人間の店で食事をするなんて、剣の国では考えられないことだ。

 僕はいいことだと思うけれど、それを快く思わない人もいる。

 

 小人が不幸を運んでくる、という迷信はいまだに根強い。色々と調べた感じだと、小人の体や衣服に入り込んだ毒草の種子が、城下の土に落ちて花を咲かせたり、間違えて麦等に混入した事例等があったのが噂の元であったようだ。

 生活圏が違うもの同士を無理やり同じ生活をさせるのは、確かに難しい。


 けれど、やりようはあるはずだ。


 酒場で、立ち寄ったことのあるホビットのおっさんに絡まれた。小人語はわからないが、見覚えのある顔だ。(小人の顔なんてどれも同じに見えるという人もいるが、よく見ると、結構個性がある)

 ジンさんが通訳してくれたが、どうやら行商に来ている一団。僕を見るや「カンテラ! カンテラ!」と指さしながら寄ってきた。遠く離れたところで知り合いにあうというのは、いいことだ。

「ヨサァク! ヨサァク!」とうるさいので、北島三郎の『与作』を熱唱。

 何故か、この世界の人は、演歌が好きらしい。

 心に染みるものが、あるのだろうか。


 途中から「ハヤブサ! ハヤブサ!」言い出す。何のことだろう? 


 結局ビールを6杯飲まされた。気持ち悪い。

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