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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
旅の始末
332/363

11月30日 草原の国 始末が終わると、次の支度

 おそらく平成27年11月30日

 剣暦×○年10月30日


 草原の国グラスフィールド

 王都 僕の屋敷



 デミトリが、温泉旅行から帰ってきた。

 とってもリフレッシュした顔をしていて、何より。

 しきりにお礼を言ってきた。「若返った気分です」

 旅を満喫してくれたようで何より。

 旅のガイドを頼んでいた温泉専門案内人、犬頭人ユダマリ・ユユキ・メルクリさんにもお礼を言う。

「久しぶりに、案内しがいのある爺様でした」とか言ってたから多分滅茶苦茶したんだろうなあの爺様。

 案内料を支払う段になって、「ジョリャ坊ちゃんが大分世話になりましたからね、その分で差し引かせていただきやす」とか言い出す。そんな、オークの国まで引っ張り廻しただけなんだけどな。

 仕方ないので、無理矢理渡した。「うちの大事な爺様楽しませてくれたから、その分は受け取ってよ」と言ったら、僕の気持を汲んでくれる、いい犬さんだった。

 その後「ところで、後ろに隠した『ミヤゲ』は一体どこに置けば?」と訊かれるので見てみると、馬車2台分のお菓子とか、観葉植物とか、お土産グッズがこんもりと。

 デミトリ、渡したお金全部使ったのか?!

 確認すると「宵越しの金がもたない主義でございまして。ございまして」とか抜かす。いかんな。放蕩無頼だったころのテンションに戻ってる。

 とりあえず、全部応接間に運んでもらった。

 部屋の中が物置よりひどくなる。これはお客さん絶対呼べない。

 ユダマリさんにお礼を言って帰られた後、さてこのおみやげどうやって処分するかと考える。

 近所に配る。友達に配るってしても余るだろうし、なま物もあるんじゃないか?

 お土産を仕分けるので一日潰れてしまう。



 デミトリが温泉町を3か所巡って買って来たお土産一覧


・温泉の塩分を使って作られたせんべいみたいなお菓子(保存利く)×89箱

・昆布の瓶詰×30個

・温泉地帯でしか咲かない植物の鉢×5鉢

・炭酸泉を利用した瓶サイダー×20ケース

・温泉町の風景画×2枚

・伝統工芸の竹細工×8個

・泉質を利用した化粧水×3箱

・温泉3か所巡るともらえるペナント×1本

・物珍しさに見世物にされそうになっていた、背中に羽の生えた女の子×1人


 どうにかして、見なかったことにできないだろうか。


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