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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
目指せ退位! オーバーフラッグ王カンテラ編
267/363

6月2日 紋の国 禿頭の王の影武者をするということは、つまり禿頭になることについぞ気付かなかった。

 

 おそらく平成27年6月2日

 剣暦×○年5月2日


 紋の国オーバーフラッグ

 『決して朽ちぬ城』



 今日、ひどいことされた。

 今週、視察とか式典とかあって人前に出るわけだが、宰相が言うに『国民には、つい最近王城が乗っ取られただの、今はミキテル陛下が王位につかれていることなどを知らせていません。余計な混乱を招くだけですので』

 うん、それはそうだよね。

『ですので、ミキテル様には、先王ゴダバ陛下のフリをしていただきます』

 それは、そうしたいけれど、変装とか得意じゃないんだよなあ。

『大丈夫です。赤いマントを羽織る禿頭の男。それが万民の紋王ゴダバへの印象です』

 なるほど。

『ですので、陛下、頭をお剃りくださいませ』

 ……あれ?

 後ろを見ると、御世話係のメイドさんが、鋭そうな短刀をちらつかせてこっちを見ていた。



 抵抗むなしく、数人がかりで押さえつけられ、頭を丸くさせられた。

『バッチリです』とか、宰相は真面目な顔で言うけれど、その後ろでメイドさんだの僕を押さえつけてた兵士の顔が笑いかけなのは見逃さなかった。

 そこで頭を撫でながら『まあるい顔が、さらに丸く』と言ってみると、全員爆笑しだした。

 僕もしかして王様と思われてないんじゃないだろうか。


 明日の夜、結婚式に参加して、明後日には慰霊式典のために事故現場に赴く。

 なんだか、無駄に緊張してきた。

 

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