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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
目指せ退位! オーバーフラッグ王カンテラ編
260/363

5月26日 紋の国 新王様の髭剃り事情


 おそらく平成27年5月26日

 剣暦×○年4月26日


 紋の国オーバーフラッグ

 『決して朽ちぬ城』



 世界廃滅主義者残党が、王城を乗っ取り、王権を奪おうとしたので、僕が奪い返したら、うっかり王様になってしまった。どこかに幽閉されているオーバーフラッグ王は現在捜索中なので、彼が見つかるまで僕が王様。というのが現在の流れ。

 最後の方の文が意味不明だが、現在この魔道具『決して朽ちぬ城』の所有権が僕にある間が、僕がオーバーフラッグ王ということになるらしい。

 致し方ない。

 さて、王様になったからと言って、贅を極めた生活ができるとは流石に思っていないわけだが、一応この国で一番偉いわけだし、楽しみにしていたことがいくつかある。

 その一つが、髭剃りだ。


 髭剃りだ。

 何しろ、僕が流れ着いた異世界はT字剃刀もシェービングクリームも開発されてないような文明後進世界なので、刃物でチクチク剃っていた。

 けれど、王様なら御世話係の中に、髭剃り係くらいいてもおかしくない。

 と、期待していたのだけれど、そういう人はいなかった。

 なして?

 宰相にぶつくさ言うと、『先王ゴダバ陛下は、ご自分で身支度をなされる方でしたから』との回答。

 いや、でも散髪する係いたんじゃないの? 僕そういうプチ贅沢くらいは許される立場だと思うのだけれど、としつこく諦めなかったら、ため息をついて『それほど仰るのでしたら、ご希望ならば王宮散髪官という役職を用意しますが……』

 なんか、この宰相さん含みを持たせる言い方が好きなのだろうか。

 そこまで言われてまで、希望しないので『いや、いいです』と返して諦める。

 また、剃刀負けしなきゃならないのか、と溜息を着いていたら、件の御世話係のメイドさんがえらい鋭そうな短剣をちらつかせながらこっちを見ている。

 ……え、剃ってくれるの?

 なんか怖いから、固辞した。



 追伸 そういや、先代オーバーフラッグ王って、禿げてたんだよな。

    ……あっ(察し)

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