表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
目指せ退位! オーバーフラッグ王カンテラ編
259/363

5月25日 紋の国 新王様の服事情

 おそらく平成27年5月25日

 剣暦×○年4月25日


 紋の国オーバーフラッグ

 『決して朽ちぬ城』王の寝室



 王様の部屋は東側に窓があるので、朝日が部屋に差し込むようになっている。

 最近の冒険の朝早く起きていたせいだろうか、明るくなったのを肌が感じるようになり、今日も目が覚めた。

 けれど、起床係のメイドが来るまで、二度寝。

 前に、メイドさんが来るよりも早く起きてしまうのを3日連続でしたせいか、ムキになったメイドさんが闇夜の内から枕元で待機していて、滅茶苦茶怖かったことがある。

 起こしてもらうまでは、寝ておく。

 しかし、未だにこのメイドさんの名前がわからん。

 紋国人だから剣祖共通語が喋れると思うのだけれど、何故か会話してくれない。

 先王ゴダバ陛下の頃よりの王様の御世話係 (そんなに長い間王様するつもりはないので、王様以外の一切の役職の異動はしないように命じたのだ)だそうだけれど。

 今まで無口キャラにはたくさん会って来たけれど、この人なんか違うんだよなあ。

 けれど、城の中を歩いている臣下に「あの女の人の名前何?」とか訊いたりしたら、その日の晩に夜伽に送り込まれかねないので、訊けない。

 王様とは自由に発言もできやしない。


 メイドさんが日の出と共に起こしに来てくれて起床。

 いつもの薄汚いカンテラ服。自分でも着れるのだけれど、彼女はそれが仕事だからか、無理矢理着せてくる。

 王様が着るべき豪勢な服は、現在急ピッチで製作中。先王の服を借りて凌ごうかとも思ったのだが、サイズが合わなかった。

 残念ながら僕の新品の服とかは、草原の国の屋敷にあるけれど、流石に取りにいけないし……。いや、いいんだ、。僕は六月には王様やめるつもりなんだし。

 とりあえず周りには『僕はこの恰好で冒険し戦い、この城を世界廃滅主義者から取り返した。この装束こそが僕が僕である証だ』とか言ってごまかしたが、宰相から『では、我々もそれに倣いボロを着ることに致しましょう』とか言われて謝った。勘弁してほしい。

 

 城下に大きなサイズの服店ないか探してもらったが、なかった。

 僕の体の大きさはこの国でも規格外らしい。

 唯一、旅芸人の力男の服がぼくと同じサイズだったけれど、赤と紫の縦じまタイツなんて着て王様やるわけにもいかないので、今のボロ服で過ごす。

 

 とりあえず、次の公式行事までに服の仕立ては間に合わせる。それまでにどうしても人目に出る時は、マントでも羽織ってごまかす。

 と、宰相との協議の結果決まる。

 そもそも、さっさと誘拐されたゴダバ陛下を連れ戻して王様交代するのだから、そんなに大慌てで服用意する必要ないんだけれどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ