表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
エルフロードを越えて! フロッグワード入国編
233/363

3月12日 エルフの国 ニオ王子の家出から一晩明けて、未だ戻らず。

 おそらく平成27年3月12日

 剣暦×○年2月12日


 エルフの国フロッグワード

 王都オトヤ



 姫様とグイ将軍が、一晩経っても、戻ってこない。

 そこまでは想定の範囲内。

 けれど、今日の夜になっても帰ってこないというのは、ちょっと心配。

 このまま二泊三日コースだろうか?


 しかし、僕はそんな心配よりも自分の命の心配をしなければならない。

 宰相テッサイ・ラ=セツさんが、【お前が逃がしたんじゃないか?】とかすごい眼つきで訊いてきた。いくら僕が無理無茶村の無理太郎でも、他人だけに無茶はさせない。信じてくれたのかわからないけれど、王子はまた高熱を出して休まれたということにして、政務を続けるそうだ。多分、この人も平気な顔して仕事してるけれど、心配していると思う。


 意外だったのは、一番心配していたシュテン長官が一番落ち着きはらっていたことだった。あの見るからに心配性そうな顔のおじさん、グイ将軍にニオ殿下が拉致されたなんて言ったら泡吹いて倒れるんじゃないかと思ったけれど、まったく動じていなかった。【グイが殿下に害を加えることは、絶対にない。ならば、城の喧騒から離すのが目的と考えるのが自然。大分思い詰めていたようだし、外の空気を吸うのも悪くないだろう】とのこと。器広いね。

 

 ウラ外務卿は、雇ったダークホビット忍者に後を付けさせることくらいしているだろうと思ってどこにいるのか訊きに政務室に会いに行ったら、なんか頭を抱えていた。

 ホビット達は、尾行しているのがグイ将軍に気付かれて、追い返されたらしい。【すぐ戻る。城で待っていろ】との伝言を預かってた。

 ウラさんが、エルフ語でなんかぼやいたが、エルフ語わかんないっつーの。

 退室後、同行していた通訳のカクさんにウラさんが何をぼやいたのか訊いたら「【あいつ、昔から思いつめると周り見えないんだよなあ】と仰ってぃました」ということだった。

 二人、仲いいのかな。



 まあ、いいや。こういうのは、時間が解決してくれるのを待とう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ