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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
エルフロードを越えて! フロッグワード入国編
218/363

2月23日 エルフの国 氷室山を1日で越える


 おそらく平成27年2月23日

 剣暦×○年1月23日


 エルフの国フロッグワード

 エルフロード【氷室山】



 エルフロード次なる難関は、ちょっとした岩山。

 危険な獣とかはいないそうだが、なかなかごつごつした岩が転がっておりころぶと危険。

 しかし、これまでの困難に比べたらそんなに大変そうじゃない。

 子どもでも頑張れば登れそうな高さ。

 どこがそんなに大変なのだろうかと思いながら山に一歩足を踏み入れると、びっくりした。

 めちゃくちゃ寒い。

 寒いというか、冷たい。

 確かにまだ冬だし、ここは山だ。けれど、今日は晴れだし雪なんて積もっていないし、そんな一気に気温が下がるような高山でもない。


 例によって例の如くカクさんに説明を求める。

 この岩山は原因がわからないが、何故か山を冷気が多い、いついかなる時も冷たい風が吹き続ける凍えた山なのだとか。

 確かに、この山に一歩足を踏み入れた瞬間一気に空気が凍えたのがわかったけれど。この山だけが冷える理由はさっぱりわからない。

 考えられるのはこの山のどこかにそういう魔道具が落ちている可能性だが、魔女会社もここまで探しに来ることはしないそうだ。

 何故なら、ここはフロッグワード王家の直轄領で、諸人の立入が禁止されているから。

 ……、いや僕達団体さんで侵入していますけれど。

 エルフロードを通ってエルフの国に来る人はこの山を越えるんだよね。そこら辺どう取り繕ってるの? とカクさんに訊くと、急に返事が曖昧になった。

 まさか、無許可か。


 深くは考えないことにする。



 寒いというだけで、そんなに大変な場所とは思えなかったが、カクさんは油断禁物だという。

 昨日まで通っていた神経を弛緩させまくる穏やかな平原に慣れ切った体でこの氷室の中みたいな山を越えようとして、旅人がかなりの確率で体調を崩すのだとか。というか、95%は風邪をひくそうだ。

 登る者全てを風邪にする【氷室山】

 特に、僕は半袖にボロ靴という山を舐めた恰好しているから危険。

 だって、川に流された時、毛皮の外套はどっか流されたし仕方ない。



 朝の内に出発。

 ひぃひぃ言いながら登山。

 疲れ切った。平面移動は慣れたけれど、山は駄目。上下移動は体力消費が半端ない。

 お昼に山の頂上に辿りつき、空腹でその場に倒れ込む。するとノーズさん達が鍋に湯を沸かして、謎の濃い粉末と乾麺を放り込む。ラーメンみたいなものを作って、皆で食べた。この世にこんなうまいものがあるんだな、と思うくらいうまかった。

 山の頂上から、遥か向こうに、なんだか大きな町が見える。

 カクさん曰く、あれがエルフの国王都。

 ついにここまで来たか。

 お昼休憩後、下山。

 意外とスムーズに降りれた。

 びっくりするくらい普通に登って降りた。

 

 登山口出口で、キャンプ。



 明日から、エルフロード最後の関門を通り、ゴール地点『王都オトヤ』を目指す。


 そこに、主要登場人物達が全員いるはずだから。


 

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