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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
エルフの国へ行こう! 獣頭13部族大集合編
153/363

12月9日 草原の国とホビットの国の間 これよりホビットの国に入国する

 おそらく平成26年12月9日

 剣暦××年11月9日


 草原の国グラスフィールドとホビットの国ムーンスレイブの間

 北方平原のどっか



 昨日の早朝、迎えに来た5人の伝令近衛騎兵の皆さんと一緒に出発。

 外遊のために国境まですでに到着しているはずの姫様を連れ戻す。

 朝から馬を走らせ、5回ほど中継村で馬を乗り換えて一昼夜走り続ける。

 僕は馬なんて乗りこなせないので、騎兵の人の後ろに乗せてもらう。

 僕の体重が重過ぎて負担になるので、順番に背中に。

 2回くらい、落馬しそうになり、おしっこちびりそうなくらい怖かった。

 そんなことをしてたら、昨日の真夜中には国境までつく。

 

 しかし、間に合わなかった。

 イリス王女殿下と使節団は、既にホビットの国に入国していた。

 騎兵隊長さんは、悩んだ末に、1人を国に報告に取って返させ、残り4人と僕で姫様を追うことを決断。

 ホビット側の国境警備基地には、草王家の紋章を見せて事情を説明したら、通ってもいいよ、とのこと。検問って、こんな軽かったっけ?

 やっぱり公務員だと信頼が違うのだろうか。

 (あとで聞いたが、隊長がこっそりホビットの入国管理官におみやげと称して、珍しいお菓子をあげていたらしい。不正がはこびる社会である)


 そうして今は、草原の国とホビットの国の間の草原のどっか。

 昨日は日記をつける余力もなく、バタンキューで眠る。

 馬に乗るというのは、意外と体力を使うものだ。


 野営をして、日が昇り、今日。

 天候はどうしようもなく晴れ。おかげでつき抜けて寒い。

 これから、また馬で走る。

 ホビットの国の平原も、結構馬の食べられる草とか小川があったりするから、行けなくはない。それに大きな主要道に沿って走り続ければ、姫様の最初に訪問する予定の村にも行けるようになっている。

 問題は、騎兵の皆さんはことごとくホビットの国なんて行ったことがない、ということ。

 この場で、ホビットの国に行ったことのある経験は僕のみ。

 僕のこと頼りにしているような眼をしているが、しかし、僕はトラブルの経験しかないと言うことを、皆わかってるのだろうか。


 多分、今夜も日記をつけるどころではないだろう。

 日の出、馬の手入れが終わり次第、出発する。

 

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