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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
三方向作戦! 三カ国を巡るリーヨンちゃんとピコちゃん編
108/363

10月27日 草原の国 王都へと向かう馬車の中 ピコちゃんがアルミナ公の養子になることに反対する

 おそらく平成26年10月27日

 剣暦××年9月27日


 草原の国グラスフィールド

 王都へつ向かう貸切馬車の中



 貸出馬車の停留所のある町へと来たまではいいが、異世界人と犬頭人2人とダークエルフとぱっと見人間だけど怪しいオークという組み合わせを乗せてくれる馬車はなかった。

 乗合馬車とかあるにはあったけれど、先に乗ってた人達の眼をひんむいてこっちを見る姿を見たら、一緒に乗らないほうがいいなと思った。

 資金には余裕があるので、一台馬車を貸してもらうことに。

 馬車の御者をしてくれるおじさんは、流石プロ。僕達変人5人衆を見ても、「目的地までの同道、よろしくお願い致します」と挨拶してくれた。

 明日か明後日までだが、馬車の旅スタート。

 道中、ピコちゃんに以前相談を受けた件について、答えることにした。

 草原の国法務卿アルミナ公の亡くなられた一人娘にそっくりなピコちゃん。

 公から、自分の養子にならないか、と言われたことについて。 

 親族のいないピコちゃんは、自分一人で結論を出さねばならない。

 ジンさんに通訳してもらって、ピコちゃんに僕の意見を伝える。

 僕は、その話を受けるべきではないと、伝えた。


 赤の他人と家族になる、という話なのだ。とても、大きな話。

 迷うならば、やめた方がいい。


 ピコちゃんは、後押しを求めていたのだろうか。

 少し、悲しげに眼を細めて、「その通りですね」と言った後、外を眺め始めた。

 その様子に、僕はいけないことをしてしまっただろうかと不安になるが、ジンさんは「姿かたちは似てても、種族も、これまでの生き方も違う。ピコが娘の代わりとなることを考えるだけではお互い辛いだけだ。お前の意見は、正しいと思うよ」とフォローされた。

 ……。


 その後、ピコちゃんの放った言葉のあまりの衝撃に、僕とジンさんは半日凍りついた。


 ※※


『そもそも私、男だから、娘さんの代わりなんてできないですし』


 ?!


 


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