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オンラインな彼女と彼氏と僕


「…気にいらない?良い子じゃん。明るくて」


 僕は背中に嫌な汗が流れた気がした。


 シアは少し、ヤンデレ?だったのである。

 若いから考えすぎてしまうのだろうが、神経質な子だった。

 ちょっとした言動や他のPCの行動を悪い方向に取ってしまい。

 よく落ち込んでいた。


 深夜組の明石も巻き込んで、明け方まで相談にのったり励ましたりしていたのだった。



「そこが気に入らないの」

とつぼみ


「明るいのが?」


「そうよ。無神経なの。私達をバカにしてるような事を言うし」


 あぁ、始めて1ヶ月くらいのシアは、始めて2年になる高原とつぼみが毎日インしているのに、カンストしていない事を、


「そんなに時間かかるの?そんなに出来ない」と言ってたっけ。


「学生だから、課金も出来ない」とかも言ってたな。




「そりゃ、言われて嬉しくはないよな」


「でしょ、でしょ」


「まぁ、人それぞれだし」


「それに…あの子、高原を狙ってない?」


「え…えぇ?それはない…んじゃ」


「ねぇ、女だと思うんだけど、どっちか知ってる?」


「知らないけど、男だと思う」




 ああ、そうか。


 そういう事か…。




 僕は、京極のあの発言があるので、

 彼は遠慮しているだけなのかと思っていた。


 高原がつぼみと付き合い出してから、

 京極と3人でいるのもあまり見なかった。


 最近はいつもつぼみと2人だった。



 しかも、大きな町とかに居る時は、

 2人は重なるように座っていた。



 グラフィックならではの「合体技」です。



 僕はそれを面白い。

 と思って見ていたけど、



 誰もそんな事を街中でしていないので

 他のPCがどう思っていたかは不明です。





 姉の退院で忙しくまた数日、入れなかった。


 夕方の、僕にしては珍しく早い時間にインすると、高原がいた。



「時間ある?」と聞くので


「ご飯落ちするまでの1時間くらいなら、いいよ」

と答えると


 僕の居る町までやってきてPTを組んだ。


「この前さ。シアに頼まれて3人でダンジョンに行ったけど、その時さ。つぼみが怒り出しちゃって…」


「シアに怒ってた?」


「いや、俺に。メールであの子とは遊ばないで。って言って来た」


「ふむ…」


「前にも、他のPCと遊ぶと怒ってさ」


「うん」


「他のと遊んじゃいけないのかな?」


「それは、遊んで良いと思うよ」


「だよね。ちょっと焼きもち焼き過ぎだよね」


「まあ、そこは、問題あるけど、それだけ高原を好きって事だから」


「そうなんだろうけどねぇ…」


「彼女は寂しがり屋なんだ、優しくしてあげて」


「うん。そこはわかってる」


「シアは誘わない方がいいかもね」


「だなぁ…」


「暫くは、僕が来るから、シアの事を気にしなくていい」


「よろしく頼む」


「つぼみは、シアの中が女だと疑っているから、仕方ないよ」


「そうなのか?」


「男だと思うんだけどね、僕は」



 と、こんな会話を街中でして、僕はご飯落ちをした。



 夜中にまたインすると、すぐにシアから


「話したい事がある」と言われた。


 高原とつぼみが喧嘩をしてしまったのは自分の所為じゃないか?と心配をしていた。

 それは、君が女性じゃないかとつぼみが疑っているからだよ。と伝えた。


「え?マジ?男ですけど」

とシアが言う。


 これで、解決。


 と思ったけど、まだ続いていた。。




 男だとわかっても、つぼみは一緒に遊ぼうとしなかった。


 それで、シアが落ち込んでしまって、

 なだめるのに苦労した話は、省いて、

 

 ここは。



 先に進めよう。



 高原が言っていたのは、どのフレでも焼きもちを焼くので、と言う事だったから、どのPCでもダメだったのだ。


 とにかく、高原が話す相手はすべて排除だったのである。




 2人が付き合い出して、半年くらい経っただろうか。


 この頃には2人はリアルで会っていた。




 そして、 


 ひとまずシアの話が片付いてすぐ、


 僕はつぼみに喧嘩を売られたのだ。



 

 その日は、つぼみの雰囲気が違っていた。

 

 僕を呼び出しておいて、会話が高原との事ばかりだった。




 パソから何か嫌な感じがする。


 ゲーム画面から液晶を超えて伝わってくる…、


 恐ろしかった。



 ホラー映画でまだ何も映し出していないのに感じる不気味さと似ていた。




 それを、身の危険を、感じたなら、


 すぐにその場を逃げれば良かった。




 僕はまだ信じたかった。




 彼女もそう、信じたかったのかもしれない。








 僕は落ちた。




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