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転生モブ令嬢はお口が悪い

作者: 無生物
掲載日:2025/12/13

誤字報告ありがとうございます。

今後はプロフ確認の上でお願い致します。


商人を家に呼んだり教師を雇い家で勉強する貴族が、庶民も通う学園で勉強なんてする訳無いだろ。そもそも『子供は働き手』が常識な庶民には学園に通う暇もお金も無いし。


――と言うところなんだろうけど、生憎この世界は乙女ゲームの世界なのでこの制度を享受するしかないことは理解している。既に経営に必要な勉強を終えて農作物の品種改良に着手している私には、この学園の授業は本当に退屈だったけども。四女なので別に結婚しなくても良いよと両親から言われたので家に残って品種改良で貢献する予定だから、伴侶探しをしなくて良かったことは幸いだったけど。新たな販路を得る為としては中々に実りはあった。


田舎……というか、程々の穀倉地帯と野菜の出荷量の伯爵領。序列的には子爵位に近い家に生まれた私でさえそう思うから、高位貴族の子達は殆ど授業に出ずお茶会やらを楽しんでいたそうな。庶民が受ける授業なんて復習にもならないから、だろう。


しかし出席日数で評価が変わることは無い。この学園は貴族の子にとっては『社交界に出る前の練習』だと、暗黙のルールとなっているから。


あくまでも“暗黙”なので子供達には知らせず、自分で気付く子は気付いて改めて己を律する程度。交流の中で自主的に貴族の序列や品格、マナーや舌戦を学び成長する機会を――と綺麗に言ってはみたが、要は各家の当主による『後継者に相応しいかの最終確認』である。えげつない。


庶民にとっては知識を身に付け、勤勉さや“弁える姿勢”を学べる場。上手く立ち回れば次期当主の目に留まり、邸宅での雇用や高給職の斡旋も夢ではない。過去には王城で文官となった者も存在したとか。


そんな、貴族にとっても庶民にとっても成長できるこの学園。




「お前との婚約を破棄する!」




それでも乙女ゲームの世界だからか、こう云ったバカは湧く訳である。


因みに私はこの乙女ゲームを知らない。でも、ほら。王太子やら魔法使いやら騎士やらが子爵家の庶子に攻略されてたら、もう乙女ゲーム一択だと思うじゃん。婚約者がいる男性達で逆ハーレム作ってどうするんだろうか。国、割る気か?


しかも。更に。とても呆れることに、王太子と庶子ちゃんの仲を応援する者が大多数なのでどうしようもない。


入学した少し後に庶民の間で流行った『王子様との恋物語』が貴族にも広まり、その“身分差ラブストーリー”がなぜか許容され憧れとなった。その事実が、このバカげた状況を後押ししたのだろう。宇宙猫不可避。


「まあっ……殿下、遂に!」


「素晴らしいです! これこそ真実の愛ですね!」


ぱちぱちっ。ぱちぱちっ。


卒業式と云う輝かしいこの場が、お花畑に塗り替えられているのだが……


そろりと陛下方を見ると、王族の微笑みで真意が読めない。読めないが、やはり存在感があるので流石『王族』だと。場違いにも感嘆してしまう。


庶民の子も貴族の子も、ほぼ全員が拍手を送る中。それでも凛と立ち続ける『悪役令嬢』はとても綺麗だと。田舎者の私は只管に、純粋に憧れている訳で。


その“憧れの存在”を貶されて黙っている程、私は淑女ではないのである。自然を駆け回って育ったお転婆令嬢の自覚があるもの。


「ぇえっ!? 王命での婚約なのに別の女との仲を応援するって、陛下の決定に異を唱え侮辱していますよね? 今拍手している人達の家門、この先ずっと王家から目を付けられるけど大丈夫です!?」


拍手が落ち着き始めたのでめちゃくちゃ大声で言ってみた。驚きました!と、態とらしく口元に手を当てて。


私、女優を目指せるかもしれない。


ぽかんっ……と固まっていた私の周りはハッとしてから手を下ろし、目を泳がせる者が数人。青い顔で硬直する者が十数人。


しかし、徐々に眉を寄せる者が大多数。何やら「空気読みなさいよ」とかいう言葉が聞こえた。


空気読んで自分の首とさよならバイバイする趣味は無いので嫌でーすっ!


「えー、いやいや。『王家』の婚約ですよ。王家に出自不明の血を入れないように確実に双方に監視と云うか暗部?影?とか付いてますし、陛下の耳にも噂は届いて事態を全て(・・)把握しておられるでしょうね」


ちらりっ、と。


もう一度。視線だけで陛下方を確認してみたが、相変わらずの微笑み。この距離ではそれ以上の感情の機微は確認出来ず、しかし発言もストップされないので続けてみる。


「そもそも。婚約者に()寄って来たら排除するのは当たり前では? まあ排除と言っても私が見る限り、そちらの公爵令嬢は言葉で窘めることしかしていませんでしたが。節度を守ることは常識ですよね。――ところで。皆さんは『身分差のラブストーリー!』と応援しているようですが、ならばあなた達の婚約者がご自分の家格よりも下の庶子と浮気していても応援するんですよね?」


「、な……何を言っていらっしゃるの! そんなこと許さ、れ……」


「え。しないんですか? してあげましょうよ。『身分差ラブストーリー』が好きなんですよね。応援しないのなら『高飛車な公爵令嬢を貶めたいだけの私怨』となりますが、その辺りちゃんと理解しています? 未来の国母という立場上、完璧な淑女の模範と在ろうと幼少から努力しているご令嬢を『高飛車』って。只の妬み嫉み僻みじゃん。うっわ、改めて考えなくても見苦しいな。虫唾が走る。いっそ悍ましい」


徐々、に。本当に徐々に広がる『あ……これ、なんかやばい……?』の空気感。


保護者の現当主達も中々の微笑みで、やはり私の言葉にストップを掛けない。寧ろ促されているような空気感を察知。


止める者が居ないのならぶっちゃけます。良いですよね、陛下?――あ。はい。オーケーなんですね。承知致しました。


「あと。これは推測なのですが。学生の間はお目溢ししてもらっているだけかと思いますよ。学園を卒業――今日ですね。学生ではなくなった明日からは陰謀渦巻く……失礼。ええっと……甘えが許されない社交界で本格的に社交活動が始まるというのに、その脳内お花畑で乗り越えられると本当に思っているんです?――因みにその“お目溢し”は、殿下にも適用されていると思うのですよ。王命により結ばれた婚約者を蔑ろにし他の女を侍らせる王太子と、王命で決められた婚約者が居る男に擦り寄り簡単に股を開く子爵家の庶子……普通に考えて不敬罪と王室侮辱罪で廃嫡からの追放ですね。まあ外で“種”を撒いたら未来で王位簒奪が起きるでしょうから、監視しながら良いタイミングでこっそり処理(・・)されるかと。良くて幽閉ですが、その場合そちらの浮気相手は牢暮らしですかね。もし子を孕んでいるのなら、継承権問題となるので処刑一択でしょうけども」


途中、反論――というより、文句か。それを口にしようとした王太子に掌を見せながらにっこり笑ってやると、伯爵令嬢の私の制止にも拘らず口を噤んでいた。


恐らく。視界には入っていた陛下の近衛騎士が剣を構えた事に気付いたのだろう。それは陛下の指示か、指示されずとも陛下の意を汲んだのか。


素晴らしい働きである。純粋に尊敬出来る。


「あーすっきりした。ずっと『“真実の愛”とかバカじゃねえのノブレス・オブリージュ放棄してんなや下半身脳クズ野郎共と脳内お花畑売女とそれを応援する創作と現実の区別もつかないクソ男クソ女共が』って思ってたんですよ。心底気持ち悪い略奪演劇で青春を汚されて、本当に最悪な学園生活でした。――あ。そうそう。この状況の元凶となった小説ですが、著者はこの噂が流れ始めたと同時に夜逃げしましたよ。当然ですよね。高が創作物が貴族社会に影響を与え、近い将来に王家の醜聞となる事態を引き起こすかもしれないのですから。実際に『一方的な婚約破棄』が起こっちゃいましたし。王命の婚約を面白可笑しく書いてぶち壊したなんて不敬罪で、小説の内容によっては王室侮辱罪も適用されそうですね。著者が国外の知り合いを頼って亡命したのなら、国に混乱を招いた事実で外患誘致罪を適用させることも可能かな。何にせよ処刑一択ですけど。まあ陛下が“まとも”ならば裏で指名手配されていて、既に収監されているでしょうが」


ほおっ。との呟きが陛下の方から聞こえて来た。その声色は不快なものではなく、興味深そうなものだったので私の推測は当たっているのだろう。


……あ。今の私の『まとも』発言、不敬罪には……ならないみたい。良かった。あっぶね。


心底安堵する私のその隙を狙ったのか、先程黙り込んだ王太子が口を開いた。


「き、さま! 不敬にも程があるぞ! 王と成る私を侮辱して、その首が繋がったままで居られると思っているのかっ!」


自分は“王太子”だから、との自信によるものだろうか。頓珍漢過ぎる。


君は私の話の何を聞いていたんだい?


「はあ? 婚約者すら大切に出来ないクズ野郎が王になるのなら、そんな国はこっちから願い下げなんだが。不誠実なお前の臣下になんてなってみろ、気分次第で即切り捨てられるのは目に見えるんだよ。バカが。はいはい追放でも処刑でもお好きにどうぞ。まあその決定は遂行されませんし、もし私が死んだら全ての情報が各国の新聞社へ渡る手筈となっているので悪しからず。正気に戻った国民から『独裁国家』と認識されて民意も離れ、周辺諸国からは『恋愛脳バカ国家』と嘲笑されますね。王妃教育も受けてない、男を侍らせるしか能がない子爵家の庶子に王妃が務まるかも楽しみですねー」


「ひ、ひどいわっ! 私達は『真実の愛』で結ばれるのに!」


「『真実の愛』とやらで複数の男に股開いてますって? 色恋営業の娼婦じゃん」


「しょ――!?」


「っ貴様! 彼女を侮辱することは許さ、」


「高潔な公爵令嬢を侮辱したお前達が許されないんだよ。一人遊び用のオモチャ開発してやるから発情期の猿は檻の中で腰振ってろ。イカ臭いんだよ」


「な――!?」


愕然。王太子も庶子ちゃんも、侍っている魔法使いも騎士も愕然。


そして周りの生徒達も愕然。きっと保護者達や陛下方も、内心では愕然としてるだろう。


そりゃあ“貴族の淑女”の口からこんな暴言が飛び出せば愕然とする。気持ちは分かる。前言撤回も反省も後悔もしないけど。


すっきりしました。


恐らく『イカ臭い』は、調理済みしか知らない貴族達には理解出来ていないと思うけど。まあ直前の言葉でそっち(・・・)の表現なのだとは察したと思う。無駄な知識を与えてごめんやで。


満足。と、改めて。陛下方へ向き直りカーテシーをしてから姿勢を戻すと、空気感としては陛下も満足そうな様子。王妃様はひたいを押さえているので、実の子の王太子に失望しているのかもしれない。


陛下は、私が長子ではないことと『田舎の貴族だからこれ以降はあまり王都に来ない。だからボロクソ発言をした』のだと察したらしい。


程々の穀倉地帯だとしても農家中心の本当に田舎なので、報復に領地を取り上げたい家門はいない筈。程々の穀倉地帯と野菜収穫量なので、下手に手を出して収穫量が減るのは国の食料問題となるから手は出し難い。そもそも、本気で領地を取り上げ本気で発展させる余力も無いだろう。


王太子達を応援していた子達の家門は、これから後継者変更の為に弟妹や養子の教育に投資をしないといけなくなるから。現実と創作を混同し『王命』の何たるかを理解せず国王陛下を軽視した前科者達を再教育するより、まだまっさらな子供達を教育した方が陛下への忠誠を示す事にも繋がるだろうし。


噂話に興じていた彼等が完全に悪いので、自業自得。現当主達は“侮辱”とは取らず報復もしないのだろう。されたところで私の家は田舎貴族なので、庶民となってもどこででも農業知識を利用した商売で生活出来る訳で。野菜の新しい品種で儲ける事も可能だろうし。


因みに。今、実を結べそうなのは『蜜芋』――さつまいも。ハチミツばりに蜜が甘いさつまいもなんてスイーツの幅は広がり貴族間で流行り、焼き芋を始めれば庶民は押し寄せるだろう。美味しいよね、焼き芋。絶対作るし絶対バター乗せて食べる。


おっと。脱線した。


庶民の子達がどうなるかは知らない。全員不敬罪となるだろうとは思う。人数が人数なので、大多数は犯罪奴隷に留める可能性も有りそうかな。


何にせよ。領地で引き篭もり研究生活をする私には関係の無いことだね。


一応。保護者としてエスコートをしてくれたお父様が居る方を見てみると、新規顧客達を獲得出来たようで交渉中。この空気の中で凄い胆力だと、変に尊敬してしまった。子が子なら親も親。


それは新規顧客達にも言えるのだけれども。自分の息子や娘が顔面蒼白となっているのに、心配はしないのだろうか。……いや。もう、随分前から切り捨てているのだろうね。都会の貴族、怖い。


お父様と新規顧客達が握手を交わしたので、どうやら無事に結べそうらしい。おめでとう、お父様。書類作成頑張って。


――さて、と。


お父様の交渉が無事に結べそうな事も確認し、私も陛下方へカーテシーを贈ったのでそろそろお暇しよう。早く領地に戻って研究をしなければ。


「貴女。お待ちになって」


まあ無理だとは思っていました。


声を掛けられたので公爵令嬢へ向き直り、一応の貴族の微笑みを浮かべて見せる。完璧な彼女には当然及ばないが、サマにはなっていると信じておこう。


公爵令嬢は私を呼び付ける事もせずに寧ろ歩み寄って来て、周りの生徒は自然と道を開けていく。なんとなくモーセの海割りを思い出した。


十数秒……程、か。


私の頭からつま先までを観察してから、にこりっ。それはそれは素晴らしく美しい笑みで口を開いた。


「私のお兄様と結婚なさい」


「次期公爵夫人の立場は荷が重いですっ!」


「貴女なら余裕よ。――お父様。宜しいでしょう?」


「あぁ。直ぐに手続きを進めよう」


「お兄様は如何です?」


「構わないよ」


「っお、お待ち下さい! 確か、次期公爵様には婚約者がおられましたよね?」


「僕の婚約者も『身分差ラブストーリー』とやらを応援していてね。まともな感性のご令嬢を選んで何が悪いのかな」


「せ、いじ的な婚約で……あー。“まとも”でないから、もう表に出せない……」


「いい気味だよね」


あ〜~~めっちゃ悪役の笑い方〜~~。この人、絶対王太子廃嫡からの幽閉準備進めてた……こっわ。


え。もしかして私、何も言わなかったら領地でのんびり研究生活を送れていたのでは……


いやボロクソ言ってすっきりしたから後悔はないけど。


お父様を確認すると、良い笑顔でサムズアップ。


「頑張りなさい! 序でに公爵領のひとつを観光都市にして販路を融通してくれ!」


「もうほんとやだあの父親っ!!」


「勿体無い街があると言っていただろう? 信頼を得るチャンスだ。頑張るんだぞー」


「もう結婚するの決定!?」


「おっと。そうだったな。――公爵様。娘は公爵夫人としても問題の無い経営学を終えているので、お好きに使って下さい」


「あぁ。今日中に婚約の書類を届けさせる」


「お待ちしております」


「勝手に婚約結ばれた!」


「心強い義姉が出来て嬉しいわ。宜しくお願いしますね、エレナお義姉様」


「……宜しくお願い致します。ベルティーナ様」


公爵家の決定である。私には拒否権も逃走の余地も無い。


公爵令嬢との初めての会話がこれで良いのだろうか……これも“自業自得”なのかもしれない。


まあ、でも。本当にすっきりしたし、呆然と立ち尽くす周りが面白いから……


まいっか。











大部分の諦めと少しの楽観。それによりこの婚約からの結婚を受け入れた私は、次期公爵様から疲弊する程のアプローチを受けることなんて想像も付かなかった。


「エレナが有能過ぎるからね。まともな感性で、磨けば磨いただけ光って。本当に街ひとつ、異常な早さで観光都市に変えてしまったし。あの口の悪さも僕に向かなければ面白いよね。そんな事をされては、好きになるしかないだろう?」


「私が品種改良した『蜜芋』の虜になったと、正直に言っても良いのですよ」


「とても美味しいよね。男性貴族も気に入って『新たな流行』を名目に沢山食べているから、甘党の僕が霞んでカフェに入り易くなった。改良してくれてありがとう。今からカフェに行こうか」


「ほんと自分勝手だなこの次期公爵」


「そうだね。――あ。ちゃんとエレナのことも好きだよ」


「取って付けた感がするのですが」


「だってエレナ、口説きに慣れていないから。ゆっくりじっくり攻略していくつもり。楽しみにしていてね」


……だ、そうな。流石、元王太子の廃嫡からの幽閉を計画していただけあって中々の神経をお持ちである。


性癖大丈夫かこの人……いやもう手遅れか。


近い内に挙げられる第二王子――現王太子とベルの結婚式には、どうやらお腹を抱えながらの参列となりそうです。




閲覧ありがとうございます。

気に入ったら↓の☆をぽちっとする序でに、リアクションやブクマお願いしますー。


なんだかんだお似合い夫婦だなとほっこりしている作者です。どうも。


『悪役令嬢婚約破棄もの』の違和感とか何か色々な「そうはならんやろ」が溢れたのでモブに代弁してもらいました。

むしゃくしゃしてやった。後悔はしてない。

でも『悪役令嬢婚約破棄もの』は好物です。


公爵家は元王太子達が卒業式でやらかすとの情報を得ていたので、「なら逆に廃嫡と幽閉コンボキメたろ♪」と。

事前に陛下と王妃には宣言していましたし、『噂』が中々の王室侮辱罪となっていたので陛下と王妃はGOサインを出してました。

そうして内心うきうきで挑んでいたところに、横から豪速球の暴言。

公爵家、内心びっくらこいてたよ。


卒業式の会場は当然ながらお通夜状態。

顔面蒼白で倒れる生徒、多数。

自業自得ですね。


お花畑達ですが。

元王太子は廃嫡は免れましたが幽閉され、生涯日の下を歩くことはなかったよ。

魔法使いは廃嫡された上で24時間監視付きの、ほぼ監禁状態で王宮での出仕。

騎士も廃嫡&監視で、ガチガチに厳しい超実力主義の辺境に強制出仕。功績上げても帰って来れない。


庶子ちゃんは避妊していたので処刑は免れましたが、子爵家から籍を抜かれて修道院へ送られ……る途中で賊に襲われて一生オモチャにされるようです。

恐らく後継者から外された誰かの恨みによる犯行でしょうが、容疑者が多過ぎるので調査はそこそこに終了したよ。

人怖かな?


応援していた子息令嬢の8割以上は後継者から外され、領地に軟禁で終わらせた家が半数。

政略や厄介払いとして他国へ婿や嫁に出した家が半数。

後継者から外されなかった子達ですが、新たに弟妹へ投資する資金が無い下級貴族というだけです。

肩身が狭い思いをするだけなので、社交界へは出ないかと。


庶民の生徒達は犯罪奴隷に留めてもらえました。

そこそこ裕福な家は交渉の末に高額な罰金刑で済ませてもらったり。

お金後少し足りない……!となっても借金をするだけなので、処刑や犯罪奴隷よりは断然マシ。

当然ながら家族からは厄介者扱いをされるので、その内家を出るかと。


庶民への罰は学園の生徒だけに留めたよ。

市井でも『身分差ラブストーリー』を応援する者が多かったし、正確な人数を把握することは不可能ですからね。

代わりに『身分差ラブストーリー』は条件付きで禁書とし、罰を受けた者達のその後を小出しに噂として流しているから市井は震え上がってそう。

『王』が絶対的な存在で在る――のだと、改めて植え付けるには充分でしょうね。


噂に踊らされなかった“まとも”な令息令嬢は彼等を反面教師として、国王陛下へ更なる忠誠を誓い『ノブレス・オブリージュ』を貫いてそう。

“まとも”な庶民の生徒はこの子達から目を付けられ、忙しくとも充実した人生を送るかと。

とても賢い子達。


あくまでも『乙女ゲームの悪役令嬢』はなろうジャンルだと解釈した上で、n番煎じだけれど私は初めて煎じるし書きたかったので書きました。

何度煎じても痛快ものは読んでいて楽しいですよね。

痛快になってるのかは知らん。なってますように(なってて)


たのしかった!


ではまたいつかの短編で。


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― 新着の感想 ―
痛快痛快wwwwwwww 王家も公爵家も端からそのつもりだったとは貴族こっわwwww
 そういえば、元凶の恋愛小説の作者さんは結局どうなったんでしょ?(・_・;)  とりあえず主人公ちゃんの語った通りの結末って事でOK?  おー、怖い怖い。蜜芋怖い。次はブラックコーヒーが怖い。…なんち…
まぁそうなるが、淑女としてはちょっと踏み越えたお口www 読んで大笑いしたけれど
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