第八話 モブはモブでした
ハロルドの一件から色々と考えた結果、やっぱり【穢れ】【瘴気】の対策は必要不可欠だと改めて思った。
教会の人間は小説版でもゲーム版でも碌な人間がいない。
基本的に強欲な守銭奴ばかりだ。
トップに立つ教皇が腹黒く、小説版のラスボスでゲーム版のボスである魔導王国ブルブスタと手を組み各国で暗躍している。
教皇は見た目は聖人のような姿をしているせいで人々は騙されているのだ。
歴代の教皇達の中でもダントツに野心家である。
教会はこの世界の何処にでも存在していて総本部がこのイシュガレリア王国にある。
この大陸の中心にある為、教皇はそれを利用して各国の情報を集めをしているのだ。
更には自然や資源の豊富なイシュガレリア王国をいずれ手に入れたい、それが本当の狙いだったりする。
あんな人間がトップになればいよいよ終わりである。
だからこそ、現国王達王族の方々には頑張って貰いたい。
その為にも、教会が独占している各【回復薬】と教会の人間でもどうにも出来ない病に対する各【薬】と穢れ・瘴気対策が必要だ。
回復薬についてはレシピのスクロール製作が出来たので大丈夫だ。
ならば次に人々が教会に行く原因となる病そして、瘴気・穢れ対策だ。
「っといても………その前に重大な問題があることを知っちゃったなぁ………本当にどうしよう……」
それは自分について色々と知ろうと【英知の結晶】を使い確認していた時の事だった。
自分にはどんな魔法が使えるか調べてみれば何と【無属性】では属性魔法は使えない事が判明した。
それを知った時はかなり慌てた。
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「…………ま、魔法が……使えない……だ………と………!?」
思わず地に手を付き項垂れる。orz
他の子供達、否、そこらの大人よりはLv1にしてはMPを保有している。
それなのに魔法が使えないなんてそんな事があるのかと絶望する。
だったら何の為のMPなんだと心の中で悪態付く。
【浄化】のスキルを使用した際、MPの消費は体感した。
だから【浄化】は魔力を消費するスキルである、つまり魔法と言う事なのではないのか?と疑問を持ったけれど【英知の結晶】を使い調べてみれば驚愕の事実を知った。
この世界において、魔法と同様にスキルも魔力を使用すると言う事。
単純にスキルが魔法と言う訳ではなく、そう言うものらしい。
言われてみればゲームでもスキル使用でMPを使用していた事を思い出し項垂れた。
【浄化】でMPが減少した事で勝手に魔法が使えるものだと思ってしまった、否、あれだけMPが高ければそう思っても仕方ないでしょ!?
魔法を自分自身の力で使うには属性が必要になってくる。
普通の鑑定や鑑定式で受ける鑑定では代表的な属性が現れる。
だけど更に上位の鑑定能力があれば個々の属性適正まで見れるらしい。
そこで自分を詳しく鑑定して…………またも絶望した。
属性 無属性
〇地属性 0/0 〇水属性 0/0 〇火属性 0/0 〇風属性 0/0
〇雷属性 0/0 〇氷属性 0/0 〇時属性 0/0 〇光属性 0/0
〇闇属性 0/0 〇聖属性 0/0
本当に魔法の才能が皆無だった。
無属性を嘗めていた。
よくあるのちのち全属性使えちゃう的なチート能力だとばかり思っていた。
いや、思うでしょ?異世界転生なんて奇跡を受けたらそう思うでしょ?
頑張ればどうにかなるような話ではなかった。
だったら何の為の魔力なのよと泣きたくなった。
自身の能力がココまで酷いと逆に笑えてくる。
こうなるとアルフレッドを味方に出来た事は本当に大きい。
気を取り直すのに数日要したけど、何とか立ち直り今度は自分の固有スキルについて確認をした。
【浄化】スキル。
詳細を確認すれば、教皇や高位神官の使う【浄化】よりももっと強い聖女の使う【癒しの光】と同様の効果があるらい。属性既存はしてないとかで聖属性数値が低くても関係ない。
【鑑定EX】スキル
鑑定の上位版、完全鑑定よりも更に上位版。全ての鑑定が可能。(人・物・聖物)
【英知の結晶】スキル。
様々な機能が搭載された万能スキル。情報検索・情報告知。この世界にある全ての【情報】を確認可能。
【愛の祝福】スキル。
捧げし者に与える祝福。更に、それぞれ最初に捧げた者には特別な力を授ける(効果はランダム)。
身体強化・持続HP回復・持続MP回復・危機一髪・魔力増幅・鉄壁守護他。
【付与術】スキル。
技能性能を理解した加護のみを一時的に他者に付与する。
【スクロール製作】スキル。New
技能性能理解したスキルを使用者が習得可能になるスクロール製作。※戦闘系・魔法系スキル不可
レシピスクロールの製作。
まてまて、である。
なんだこの自分自身が超凡人以下なのに他者に与える力がチート級なんて危険しかない力わ!?
こんなの知られたら終わる。
確実に私の人生拉致監禁確定してしまう。
どうせなら自分自身に使える能力が欲しかった。切実に。
こんなのでどうしろって言うのだと頭を抱えた。
答えなんて1つしかない。
誰かに守って貰う他ない。その為にも危険だけど自分の存在価値を信用出来る人達の間で上げる必要がある。他に漏れた時のリスクは高いけど今の自分にはその方法しか出来る事がない。
そう分かってはいるけれど現実はやっぱり中々に厳しい。
早く1人でも多くの信頼できる人間を仲間にしなければならないが、幼児の身体でどうしろとである。
しかもココは辺境の領地で最近活性化してきたとは言え、人口はまだまだ少ない。
ああーーーーっと頭を抱える。
本当に自分までクソゲー仕様な気すらしてきた。
まだ幼い身で予知夢なんて出来る事にしてしまった手前、迂闊に自由に外に出られない為考えるのは諦めた。
現状は本当に打つ手なしの最悪で詰み状態である。マジで盛大に詰んだ。
せめてもの救いは、魔法は正確に言えば、自分自身の力で魔法が使えないだけで魔力さえあれば魔道具を使うことで発動は可能らしい。
「魔力が高くて良かったよ・・・ハハハ・・・はぁ・・・・」
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そんな感じで思っていた以上にポンコツな事が判明した為に、他に身を守る手段を探す必要がある。
どれだけあれば安全だと言えるか分からない以上は、やれるだけ頑張るつもりだ。
とにかく、自分で魔法を使えないなら使う為の魔道具作りにシフトチェンジするしかない。
瘴気も瘴気病の為のアイテムや薬作りもである。
残された時間は多くはない。
絶対に生き残ってやる!。




