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【連載版】真実の愛を見付けた婚約者に、無理矢理『悪魔閣下』へと嫁がされましたが、私も真実の愛を見付けたのでおあいこですわね。  作者: きゆり


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最終話 永遠の真実の愛

 そう宣言したフィリア様は清々しいお顔をされていた。


「フィ、フィリア、本当にいいのかい?」


 泣きそうな顔でロベルト様はフィリア様に聞いた。


「えぇ、私はロベルト様と参ります」


 ロベルト様は泣いてフィリア様を抱き締めた。




 そして落ち着いた二人は陛下と共にこの場を離れた。ロベルト様は「本当にすまなかった」と最後に初めて私に頭を下げた。


 フィリア様は私の前を通り過ぎるとき、こちらを向いたかと思うと晴れやかな顔をした。


「見ていてくださいね、私も真実の愛を貫きます! いつか必ずロベルト様を幸せにしてみせます。ロザリア様には負けませんから!!」


 そう強い瞳を向けた。フフ、ロベルト様より余程お強いですわね。


「頑張ってくださいませ。私からロベルト様を奪ったくらいですものね。それくらいの気概がないと張り合いがありませんわ」


 そう言って、お互い笑い合った。


 フフ、貴女とはロベルト様のことがなければ良いお友達になれたかもしれませんわね。そう心のなかで遠く離れていく好敵手を応援した。




「これで本当に、ようやく、全て片付いたのだろうか……」


 しつこいくらいに念を押される。お父様は屋敷へと戻り、私とラキシスは陛下が用意してくださった部屋で滞在することになった。長椅子に二人並んで腰かけ、ラキシスは私の手を握った。


「今回のことは本当にごめんなさい」


「あぁ、本当にもう二度とごめんだ。もう二度と一人で行かないでくれ」


「でも私は対処出来る自信があったのですよ……。ロベルト様になにを言われようが断るつもりでしたし」


「その自信はどこからくるんだか」


 クスッと笑うラキシス。


「私は今とても幸せだからですわ。だからこそ強気でいられたのです。負ける気なんてさらさらありませんでしたし」


「それでも心臓に悪いからやめてくれ」


 そう言われちょっと拗ねてみる。


「君がいくら強くとも、私にも君を護らせて欲しい。私をもっと頼って欲しいんだ……」


 私が拗ねていたはずなのに、ラキシスまで拗ねた顔になった。な、なによその顔! ずるいわ! そんな可愛い顔で上目遣い! 金色の瞳を潤ませてまで! これってわざと!? それとも天然なの!? こ、怖い人!!


「共に生きていくんだろう? お互いの重荷を二人で背負いたい」


 そう言ってラキシスは私の腰に手を伸ばした。そして身体を引き寄せたかと思うと、額にキスをした。そのまま鼻先、頬、とキスをされ……


「ラ、ラキシス!」


 あらゆるところにキスをされ、段々と恥ずかしくなってくる。


「ハハ、やっと遠慮しなくて済む」


「え?」


「少し遅れてしまったが、早く戻って式を挙げないとな」


「あ!」


 結婚式の日が過ぎている!! なんてこと!


「今回のことのせいで日程を遅らせることは連絡している。また後日日程を段取りしよう」


 ラキシスはそう言うと私の耳元で「覚悟して」と呟いた。一気に顔が火照ったのは言うまでもない。



 ◇◇



 ダルヴァン辺境伯領に戻り、数日は事後処理に時間がかかり、すぐには結婚式を挙げることは出来なかったが、ようやく本日私たちの結婚式の日。


 晴れやかな青空に雪が少しちらつきキラキラと輝く。純白のドレスに身を包み、大好きな人たちに囲まれた私たちは城の皆から、領地の民から、私の両親から、大勢の人たちに祝福されて笑顔の結婚式を迎えた。


 そして永遠の愛を誓った。


 式には国王陛下も参列してくださり、ロベルト様とフィリア様の近況も聞けた。二人ともガウラン領で頑張っているらしい、と。



 彼らを恨みもした、憎くもなった、しかし、私はラキシスと出逢えてそれらの醜い心は忘れることが出来た。消すことは出来なくとも、その醜い心を思い出すことはもうない。


 私にはラキシスがいるから。共に重荷を背負ってくれる、愛する人がいるから。だから大丈夫。



 私は『真実の愛』を見付けたのだから……。





「こ、これからよろしく」


 その日の夜。初夜を迎え、ベッドの上でなぜか正座で向かい合う二人。お互いまるで初めてのキスをするように、ぎこちない動きで唇を合わせた。そして鼻先が触れるほどの距離で目を合わせると、お互い頬を赤らめ……そして、二人で笑い合ったのだった。




 完


最後までお読みいただきありがとうございました!

面白かった!と思ってくださったら、ブックマークや小説下部の広告下☆☆☆☆☆タップで応援いただけると、とても励みになります!


こちらの作品は同タイトル短編を少し加筆修正し、

続きを付け足した作品となりました。


短編を書いた時点で、元々長編は全く考えていませんでした。

短編では綺麗なラストにしたくてあのような終わり方でしたが、やはり王太子が気になる、というお声もいただき、今回続きを少しだけ書かせていただきました。


今回思っていた以上に多くの方に読んでいただけ、

とても嬉しかったです!

ありがとうございました!

(今回申し訳ありませんが感想欄は閉じさせていただきます)

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