第0話 全ての始まり
最初はこんな感じでいいのかな?
それと、ここは主人公が死亡するだけの話なので、飛ばしてもらっても私は一向にかまわん!!
そして何度も大幅改善してすみません!!!!!
どうしても後になって改変したい気持ちが溢れて来てしまうんです!!
~場所・???~
「あの人間の少年ですね。」
「そうよ。運命に選ばれるかもしれない候補の一人。私の能力が囁いているわ。あの子ってね。〇〇〇分かっているわね。」
「分かりました。〇〇〇様。」
「ふふ、こっちの世界も楽しくなりそうね。だからね、今のあなたの命を・・・・」
絶対に殺すわね。
何処までも暗く深淵の世界の中で怪しく会話する二人の人物。
そう、二人は画策していた。
私達の世界の運命を破壊してくれる少年の命をどう奪ってやろうかと、
~東京・六本木~
日差しが強い快晴の空の下で、俺は今日もいつも通りに通勤している。
電車を使い約30分。
そこから徒歩で10分という距離に俺の何時もの職場がある。
因みに、サラリーマンで営業部所属だ。
「お~い、いずっち~~~」
「何だよ?」
朝っぱらから俺の名を耳元近くで呼ぶこの男は神崎 廻。
俺がこの会社に入ってからの同期の一人である。
何かとこいつは俺に絡んでくるものだから仕方なく相手をしてやってる。
嫌いじゃないよ。
「聞いてるだろ?上司を除いた同期達だけで今度の休みに一週間の旅行へ行こうって話。当然お前も行くよな!」
旅行だと?
そんな楽しくもなさそうな行事をしてもね~~。
俺は趣味に生きる男。
当然断る!!!断固として断る。
家で小説とかマンガ読んでいた方が全然楽しいね。
そもそも旅行って言っても美味しいもの食べたり、土産買ったり、温泉や異性とキャッキャウフフするだけの行事だろ。
嫌だよ。お前らだけで行け。
だからここは言い訳の一つでも言ってやろう。
「すまんな。先約が入っちまって。だからまた今度誘ってくれや。」
「お、おう。」
「それとな、お前いずっちってやめろ。この歳にもなって愛称で呼ぶ奴があるか。」
「はっはっはー!まあまあいいじゃねぇか。浸し身を込めて俺達同僚ではお前の事をいずっちって呼ぶのは一般常識になっちまったんだからよ。まぁ、俺が先に名付けたんだけどな。出雲聡だからいずっち。結構可愛い名前になったではないか。我ながらネーミングセンスの塊だな。」
「お前ひとりで何言ってんの?ていうか、ネーミングセンスとか関係ないから。後、その名前で呼ぶ時は人が居ない所でなるべく頼むよ。」
「おっ、やっぱりお前優しい奴だよな。なんだかんだ。」
「なんだそれ?」
それから俺と廻は会社に入社していつもの職務をこなす。
PM、20:30・・・職務終了。
「はあああ!終わった終わったー-」
「そうだな。早く帰ろう。」
それから俺たち二人は仲良く夜道を歩いて行き、交差点の前でお別れをした。
そして俺はスーツのポケットからイヤホンを取り出しては耳に着け、大音量で音楽を聴きながら交差点のモノクロ道を歩いて信号を渡る。
そこからはいつものように電車に乗り、徒歩で家へと一直線に帰る。
回りには今建設中の工事現場がある。
最近俺の周りでなにかと頻繁に工事だの点検などをしている。
正直迷惑だ。
音がうるさくてたまらん。
だって昼夜関係なく金属音が響いてくるんだよ。
迷惑じゃないわけないんだから、
だが、イヤホンを着けていれば音を遮断することが出来る。
やっぱり金切り音よりポップな歌で耳を幸せにした方が良いでしょ。
そんな事を思いながら歩いていると、前方に一人の男性が現れた。
頭がバーコードのハゲたおじさんだ。
何か用があるのか俺に声を掛けている様子が見て取れる。
「兄ちゃん!上!上見ろ!上!」
ん?何だあの爺さん。
何言ってんだ?
俺は周りの余分な音を完全に遮ることが出来るくらいの大音量で音楽を聴いていたので当然おじさんの声が届くはずもなく。
すると、おじさんも俺がイヤホンをしている事に気付いたのか、指を使ってゼスチャーをしてきた。
黒いリクルートスーツに身を包むおじさんが俺に向けて必死に「上!上!」と言いながら、人差し指を上に持っていき指し示したのだ。
俺はおじさんの人差し指に思わず釣られて上を見上げる。
すると、丁度俺の頭上から約10m位はあるであろう位置からズズズズズズ、と鉄骨が現れたのだ。
「は?」
まさに奇々怪々!!
現実と夢の区別が出来ない程に疲れているのか、異能な力なのかは知らないが、俺の頭上にゲートみたいな黄金に光る扉から鉄骨が出て来た。
そして極めつけは不自然な形で急降下してくる。
物凄いスピードで、
「ちょっ、、、、」
周りを歩いている人達を置き去りして世界の時間がスローになる。
俺の脳が思考加速を始めて色んな事を考えたのだ。
しかし、時既に遅し。
間に合うはずもなく、足に力を込める事も出来ない。
僅かな指先一つ動かすことも出来ない。
「あっ、死ぬ・・・」
ゴオオオオオオオン!
盛大に音を奏でて、辺りに鉄骨の落下音が響く。
鐘を思いっきり鳴らしたかのような音だ。
そしてこの音に敏感に反応し、興味と好奇心を持って周りの人達も集まってきた。
俺と同じサラリーマン、女子供まで見に来る。
「何だ?」
「何今の音!?」
ギャラリーたちは見た。
鉄骨に頭を潰されて血が飛び出ている俺の無残な姿を、
「きゃあああああああああああああ!」
「おい!、誰か救急車呼んで来い!」
「でも、もう助からないでしょ!」
「そんなこと言っている場合か!」
俺は上から落ちてきた鉄骨により頭を打ち付けて即死した。
一瞬だ。
本当に一瞬の出来事。
瞬きを一回したらもう目の前には鉄骨が迫ってきていた。
そして気付いた時にはデカい血だまりが出来ており、赤い鮮血がズズズと水溜まりの様に広がっていく。
そんな真っ赤な光景を虚ろな目で見ていた。
だが一つだけ自分でも不思議な事がある。
死ぬ直前の時に俺は「嫌だ、死にたくない!」とか「死ぬ!死ぬ!死ぬ!死ぬ!」なんて、そんな死に対して恐怖を抱かなかったことだ。
俺自身も驚いていたけど、あんな不可解な現象を見たら恐怖なんて抱くはずもない。
当然である。
どっちかというといつまでも疑問符を頭に浮かべて思考を巡らせていた。
あまりの間抜けな光景に恐怖を抱く時間なんてなかったんだろうな。
あまりにも不自然な形で現れた鉄骨。
完全に俺を狙いに来たとしか思えない程の必然。
しかし、躱すことが出来るはずもなく、
そこからは意識が飛んで目の前が真っ暗になりよく分からない。
ざっと俺が認識している出来事は此処まで、
後の事はまあ、適当に任せることにするよ。
次に生まれる時があれば楽しい人生が良いな、と最後に出雲聡は考え、死んだ。
名前、出雲聡
年齢、26歳
性別、男性
死因、建設中の建物から降ってきた鉄骨に頭をぶつけて即死。
~場所・???~
「〇〇〇様。適当に質量のある無機物を転移させてご命令通りに遂行しました。」
「よくやったわ〇〇〇。これでようやく物語の序章ね。さぁ、見せて見なさい。あなたの物語を。出雲聡君。」