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過酷な課題

ーーーギルド内にてーーー


「そしたらお二人さんは今日は寝てもらって明日はソーマはんと同じように山頂の小屋を目指してもらいますぅ〜。服は支給した物を着ておくれやす。それじゃおやすみなさい〜」


シャクナゲはニックとピピナと別れ部屋へと戻っていった。


「いやぁシャクっちヤバいっしょ? 俺っち自信無くしたじゃんね」


「ふん。今は届かずともいつか越えればいい。せいぜい利用させてもらうさ」


2人もそれぞれの部屋に戻りボロボロに痛めつけられた体を風呂で綺麗にする。


打撲、擦過傷、身体中が傷だらけだ。

風呂に入るとお湯が傷口に染みる。

辛酸を舐めさせられた2人はそれぞれの別の場所にいながらも同じことを考えていた。


《絶対シャクナゲは倒す!!》


明日の訓練も過酷なものになるのは想像に容易い。

早々に風呂から上がり就寝した。


翌朝日の出前にシャクナゲの使いが起こしにきたので、すぐに支度を済ませて冒険者ギルドの庭に集合した。


「それじゃ早速走って山を目指しておくれやす。あぁ武器とかは全てこちらで預かるので渡しておくれやす」


ピピナは首にかけたネックレスを、ニックは腰に付けたサーベルを外して預けた。


「ほな、おはようおかえり〜」


シャクナゲは微笑みながら手を振り2人を送り出した。走り出す2名。ソーマに1日遅れで山の頂上にある小屋を目指した。


「ほな皆さん集まっておくれやす」


シャクナゲは手を2回叩くとシャクナゲを囲む様に6人の全身黒服の者たちが現れた。

6人とも何も描かれていない仮面を被り、その姿は忍びの様だった。


「ほな妨害おきばりやす〜殺す気でやってかまへんよ〜」


手を一度叩くと黒服の者達は姿を消した。相馬達はまだ自分達に迫る危機を知る由もない。


ーーー時間は戻り相馬ーーー


もう数時間で日が暮れる。移動も考えると地図の場所に着く頃には夜になっているだろう。先に月下草の群生地を目指すことにした。


地図に書かれた場所は山をいくつか越えた先だった。ゆっくり歩いていては制限時間に間に合わないと踏んだ相馬は小走りで山を駆け抜ける。


山を下っては登ってを繰り返し、3つ程山を移動した。途中、川があったので水を飲むことができたのは運がよかった。水を飲み顔を洗う。


再び山を走り抜けようやく地図に書かれた目的地に辿り着くと、休む暇もなく焚火の準備を始めた。道中、油分を含んだ木の樹皮を手に入れていたので細かく粉砕して着火剤を作った。


手頃な石を拾い叩き合わせる。

何度も拾っては叩き合わせてを繰り返し、火花が出る石を探した。


石の中に含まれる鉄分が摩擦で火花を出す。

逆に鉄分が含まれてない石では火花が出ないのだ。


15分程叩き合わせて探しようやく綺麗に火花が出る組み合わせを見つけ出した。


早速砕いた樹皮に向かって火花を飛ばす。

10分ほど根気よく続けていると無事煙が出た。

手の平で抱えて空気を細く長く送る。

勢いよく火が付き薪の中に入り込んだ。

遭難を想定して練習していた甲斐があった。

何事もそうだが経験に勝るものはない。


月下草は夜にしか咲かない。焚火は起こしたが休憩している暇はない。早速周辺を探す。

辺りは暗い為、松明が欲しいところだが準備できるほど材料はない。

目を凝らし月明かりを頼りに探す。


6時間程探すと、月明かりに照らされた崖の中腹に生えているのを見つけることができた。

足場を確認しながらゆっくり降りる。

1時間ほどかけて降り、無事月下草を摘むことができた。


早速【アイテムボックス】にしまう。

再び崖の上に戻ろうと登り焚火を起こした場所まで戻る。火の灯りで地図を確認して日輪草の群生地を確認する。

今いる場所から最初の山小屋がある方に戻る方向に群生地はあるようだ。先に月下草を採りにきたのは正解だった。

相馬は仮眠を取るか進むかを悩んだ。夜の山は危険だ。だが熟考の末あえて進むことにした。


早速出発の準備に取り掛かる。

焚火の後処理をする為まだ燃える焚き火に土をかけた。そのままにしたら山火事もあり得る。火の後始末は大事だ。


月明かりを頼りに相馬は日輪草群生地を目指して歩き出しす。時折草がガサガサ音を鳴らす。

野生動物の大半は夜行性だ。

熊に出会わないことだけを祈り、警戒しながら歩いた。服を着替えた際に『エルバトラム』も回収されてしまっている。それに今は研修期間中で稼ぐ事ができない。

つまりスキルを使用してしまった場合に補填できない可能性がある。そもそもシャクナゲにスキル禁止を指示されてる以上熊が出てもスキルを使わず戦うつもりだが。


太めの木を見つけたので念の為、拾い上げ先端を折った。

簡易的な槍と杖の代わりだ。

足場を確認しながらゆっくり進む。



ーーピピナとニックーー

2人は共に協力しながら登っている。体にかかった負荷が動きを鈍くする。

ピピナは戦士とはいえ女性だ。自らのスキルを使わない場合かなり非力さが目立つ。


スキルに頼った戦闘ばかりで己を鍛えなかったツケだろう。

ニックも男性とはいえどちらかといえば細身だ。

ニックは魔法、ピピナはスキルに頼った戦闘や私生活を行なっている。だからこそ両名は己の身体能力だけで活動する事に不慣れだった。


その点、相馬は2人の逆だ。

もしかしたら相馬と他2名を別々に山に向かわせたのはシャクナゲの作戦だったのかもしれない。

己の欠点を曝け出しながらそれぞれの課題をこなしていく…


☆現在の相馬情報☆

{残金46,421リーン}

{預金36,420リーン}

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