少女、苦労を知る。
…ねぇラ…ってば……
なにやら声が聞こえるような…まぁ、まだ眠いしこのままで……
「いい加減起きなさい!」
「にゅっ!?」
唐突にくるまっていた布団ごと僕も剥がされ、空中に少し浮いたあと床に腰を打つ。
変な声が出た上にめちゃめちゃ痛い。やりすぎですよ、もう。
「うぅ…まだ昼じゃないですか…もうちょっと寝させてくださいよぅ……」
「一週間ずっと寝てまだ寝るとは一周回ってすごいわよ!?」
「あ、そんなに寝てたんですね。どうせならまだ引きこもりたいのでもう少」
「いいから起きなさいってば!目を覚まさせずにそれ以上ぐうたらされたら流石に健康に悪いわよ!」
「……そうですね。」
確かに一週間以上寝たら流石にシオンさんが心配どころじゃなくなりますね。
仕方ない、ちょっと外に出ますか、と勢いよく立ち上がった瞬間それは起きた。
「うぐっ!」
「ど、どうしたの!?」
唐突に腹痛が襲ってくる。
普通の腹痛とは違い、下腹部にズキズキと来る感覚。
「お、お腹が……」
「お腹!?え、けど腹痛が起きる要素なんてどこにもないはずなのに…」
「うぅ…うっぷ、腹痛だけじゃなくて気分まで…」
何ですか…これぇ……
立っていられない位気分も悪い。思わずへたれこんでしまう。
吸血鬼化するにも夜でも満月でもないのに…というか前はこんなことなかったし……全然この症状に思い当たることがないですけど。
こんな状態じゃ治癒魔法もかけれないですよぅ…
そんなことを思っているうちにシオンさんが再び僕をベッドに寝かせてくれる。
「これで少しは楽になるといいんだけど…」
「ありがとうございます…横になるだけでも大分楽になりました…」
「…そういえばあなたがここに来てから1ヶ月過ぎたぐらいよね。」
「そうですね。」
一体そんなことを聞いてどうしたっていうんだろう。
答えを聞くなり、なんというか悩んでるようなわかったような顔になってますし。
「あーえっと……多分女の子なら必ず一回は経験することが今あなたの体に」
「うっ!またお腹が…と、トイレを借りてもいいですか…」
「え、えぇ。いいけど……驚かないようにね?」
「?」
どこに驚く要素があるというんだろう。前使ったときトイレはかなりきれいだったし……
僕は洋式のトイレに座り、下着を脱ぐと…
「ふぇ!?血!?」
僕は慌てて血を拭き取り、ベッドに勢いよく戻った。
手から少し血の臭いが残ってる。
「ち、血があんなに…」
「あなた…一応吸血鬼なのにそんなに怯えること?」
「いきなりあんなに血がついているのを見たら驚きもしますよぉ…うぅ…」
「うーんと…お菓子ならある…わよ?」
「……もらいます。」
女の子って……大変なんですね………
ラキは今日のことをそう深く胸に刻んだ。




