☆05☆
「あいつ完璧にヤバイんじゃないか?」
ゆうべの電話の話をした後のけんじの最初の一言だった。
俺はゆっくりと地面に座り頭を頷く。
「うん。急に態度が変わるトコなんて、マジびびったよ。」
「お前、もっとはっきり言うべきだよ。
美代子に…嫌いなら嫌いとさ。」
“ピピッ”
「何だ…?メールの音か?」
俺はビクッとしながらメールを開く。
“今日一緒に帰ろうよ。美代子より”
と書いてあった…。
「こりゃあ、重症だな。恐いや…。」
けんじが苦笑しながら言った…。
ホームルームが終わると俺は一番先に教室を出た。
美代子から逃げる為だ。
(そうだ…! あのメールは俺のトコに届いてないフリをすればいいんだ!)
確か、俺がメルアドを直接教えた訳じゃないから
届かないフリをすればあいつだって届いているかどうかわからないはずだ…。
俺は急いで学校から出ようとした。
その時である。
“ピピッ”
メールの着信音が鳴る。
“一緒に帰ろうって言ったのに何で先に教室出たの〜(>_<)”
(っていうか、お前が勝手に決めた事だろ!?)
俺は思わず心の中で突っ込んだ。
とにかく無視だ無視。無視してしまえっ!
“ピピッ”
またメールが来た。
“どーせ拓郎君はこのメールを無視するんだよね?
届いてないフリして。
でも、あたしさっき見たんだ。
屋上でけんじ君と話してる時ちゃんと届いていたよね?”
と書かれていた。
俺は学校の近くにあるゲーセンに入った。
(ふん!どーせ人を脅かそうと嘘ついてるんだっ!
その手にのるか!ここで少し時間潰して帰るか…)
そう思って俺はゲームをしようとした時
“ピピッ”
またメールが来た。
“み〜つけたっ”
「………!」
(ま、まさか?)
俺は後ろを振り返った…!
美代子が入口に立っていて、手を振っていた。
俺は美代子に気づいてないフリをしてそのまま裏口に向かって歩いた…。
(な・なんであいつはここにいる事わかったんだ?
それともずっと後をつけてて気づかなかっただけなのか!?)
その時いきなり後ろから腕を引っ張られた…!
俺は恐る恐るうしろを振り返える…!
「何で逃げるように歩いてんの…?」
それは美代子ではなくけんじだった。
「おいっ、さっき入口に美代子いなかったか?
こっち向いて手を振ってたんだ…!」
俺は動揺しながらけんじに問い掛けた
「ううん。俺も今入って来たトコだけど。
誰もいなかったぜ。
…なにお前、美代子の幻覚みたんだ。
ホレてんじゃないの!?」
「…? いや、だって確かにあいつが立ってたんだ…」
俺は周りを見渡した。
しかし、美代子の姿はなかった…。
(幻覚だったのかな?
でも、メールには見つけたって書いてあるし…)
俺は不安ながらもけんじとゲームをし、店を出た。
「早いトコはっきりさせろよ。」
「ほんとだよな。うん明日には言うよ」
俺は自分に言い聞かせる様に言った。
「じゃっ!明日な」
「ああ…」
そういって俺達は別れた。
“ピピッ”
またメールが来た…。
“ゲームは楽しんだみたいね(^O^)
ゲームに夢中になってる拓郎君の顔ってカワイイ〜☆”
俺は
(…やはり美代子は見てたんだ…)
なんて冷静に思いメールにはずっと無視してた…。
感想おまちしております。




