90 変態紳士バロム
リアクション 喜び Lv.1
ブックマーク 喜び Lv.2
評価 喜び Lv.3
感想 歓喜
レビュー 狂喜乱舞
↑
作者の反応
我が家の一室。伏魔殿への入口を常設している空間の亀裂から、伏魔殿内の掘っ立て小屋の前まで移動する。そこではクズノハとフェルが戦闘訓練のようなことをしていた。
「二人ともー」
「ご主人様ではないですか。何か御用ですか?」
「グオ?」
「新しい式神を作ろうと思ってな。ちょっと付き合ってくれ」
掘っ立て小屋の一つである魔石倉庫の中で、特に上質な魔石が集めてある棚を物色して、やっと天使の魔石を見つけた。
これが天使のドロップアイテムの内で、ただ二つだけ取ることができたアイテムのうちの一つ。もう片方は天使の輪だが、やはりあのアイテムは天使に使わせるべきだろうか... だけど、あのアイテムのスキルは俺の罪業再誕と相性がめちゃくちゃいいんだよなぁ。
そんなことを考えつつ、掘っ立て小屋を出てから皆の前に魔石を置く。
「よし、いくぞ」
【眷属創生】
魔石を中心として光の粒子が渦巻き、その光が徐々に人を形作っていく。
そうして現れたのは..... 全裸の幼女だった。
「ちょ... ま、えッ? はぁ!?」
「とうッ!」
俺が混乱している間に、バロムは変な掛け声と同時に服を作り出し、その美幼女の体に遠隔で纏わせた。
「ナイスだバロム、珍しく紳士的だな。てか、その服はどう作ったんだ?」
「我が仮初の肉体というスキルで体の一部を服に変化させただけだな」
「.....推定年齢万超えのおっさんが体の一部を幼女に覆い被せてるってことでオーケー?」
「...........」
「事案だな」
「そう.... であるな」
「じゃあてきとうに....」
格納庫から大きめの外套を取り出して、その子に着せてみた。背中から生えた黒い羽に少し引っかかるが、体系が小柄なので一応全身を覆えている。
そして、改めてステータスを確認してみた。
⇒【種族】|堕天使 Lv.999 (Max) 【Name】 - 【状態】-
【称号】 式神 従魔 堕落者
◇ 能力値
HP 7512/7512 MP - SP -
筋力 5174 魔力 6910 耐久 7313 敏捷 5994
◇ 耐性
⇒無効
神聖属性無効(EX)Lv.- 暗黒属性無効(EX)Lv.-
精神異常無効(EX)Lv.- 状態異常無効(EX)Lv.-
⇒耐性
物理耐性(S)Lv.20 苦痛耐性(C)Lv.21
◇ 種族スキル
恩寵(EX)Lv.11 堕天(EX)Lv.1 New! 暗黒魔力(S)Lv.1New!
◇ スキル
・武技スキル
⇒騎士剣術
オーラブレード(S)Lv.5 剣の理(S)Lv.18 剛剣粉砕(A)Lv.5
⇒盾術
護法(EX)Lv.5 天守(A)Lv.11 守護防壁(A)Lv.25
・法術スキル
⇒強化
難攻不落(EX)Lv.3 護身剛気(S)Lv.7
⇒回復
神癒(EX)Lv.11 浄化(EX)Lv.15
・魔法スキル
⇒神聖属性
神罰(EX)Lv.12 神聖武装(EX)Lv.9 神聖付与(S)Lv.19
⇒光属性
極光(EX)Lv.5 光臨(S)Lv.13 剣光(A)Lv.19
・特殊スキル
⇒パッシブ
天啓(EX)Lv.3 忠誠(EX)Lv.15 不可抗力(EX)Lv.11
自動回復(S)Lv.21 悪魔殺し(A)Lv.8 基礎強化(A)Lv.23
⇒アクティブ
審判の天秤(EX)Lv.10 死なば諸共(EX)Lv.1
自然法爾(EX)Lv.1 不惜身命(S)Lv.7 神聖不可侵(A)Lv.15
「まさか、力天使が堕天するとはな.... これは珍しい」
「というと?」
「現世の設定にもよくあるやつだ。天使としての道を外れた者は天使から堕天使になるという、しかし、最上位の熾天使、智天使、座天使以外はそもそも意志を持たないため、堕天しようが無いのだよ」
「たしかに、前見たときのステータスには無我っていうスキルがあったな」
「うむ。しかし、堕天使とはな...」
「何か問題があるのか?」
「堕天使は傲慢の七魔公であるルシファーと、その配下たちがほとんどなのだ」
「?」
「.....まぁ、さしたる問題ではない。気にするな」
「そっか」
それにしても.... あの鎧の中にこんな幼女が詰まっていたとは、予想外過ぎるな。しかし...
「なぁ、喋れたりするか?」
「......」
「もともと自我がありませんからね、まだ生まれたての赤ん坊程度の意識しかないのでしょう」
「あー... そういう事ね」
アネモイの指摘はもっともだ。しかし、うちの式神であることに変わりはない。という事で、まずは恒例の名づけからしていこう。
「元の名前は.... ドリュエルだっけ? ならそこから取って.... エルにしよう」
鑑定結果の名前の欄は - からエルに変わっていた。そして、新たなスキルとして聖魔変性(EX)というスキルを手に入れている。
その能力は、魔法出力と物理干渉力の集中。つまり、筋力と魔力の数値を自由に割り振れるという、バロムの憤怒に近いスキルだった。
「よーし、エル。今日からよろしくな」
そう言うと、エルはこちらへトテトテと歩いてきて、俺の腰あたりに抱き着いてきた。
.....可愛いな、おい。
「よし、めっちゃいい武器も上げちゃおう」
掘っ立て小屋の一つである武器庫を漁り、取り出したのは三つのSランクアイテム。真銘契約もしておいて...
⇒ 種別 聖装 軽鎧 Name 戦乙女の鎧 Rank S+ Up!
材質 聖銀 耐久度 ∞
補正 耐久 +5000 敏捷 +1100
スキル 戦乙女(EX) 不壊(S)
総評 戦乙女により装備者の全能力値が上昇する。
また、壊れることが無い。真銘契約
⇒ 種別 聖盾 小楯 笠 Name 漆天蓋 Rank S+ Up!
材質 魔黒竹 妖精糸 耐久度 1500 / 1500
補正 防御 +2000 耐久 +1500 敏捷 +1000
スキル 遮力(EX) 修繕(B)
総評 すべての攻撃を一定まで遮断することができる。
また、自動で修繕される。真銘契約
⇒ 種別 魔剣 騎士剣 Name 魔道の輩 Rank EX Up!
材質 青生生魂 耐久度 ∞
補正 攻撃 +4000 耐久 +3000
スキル 無垢(EX) 不滅の騎士道(EX)
総評 評価規格外 真銘契約
⇒ 種別 聖物 腕輪 Name 天の蔵 Rank A Up!
材質 ミスリル
耐久度 5000/5000 補正 敏捷 +1500
スキル 選別(EX) 不壊(A)
着替収納(B) 瞬間着脱(B)
総評 装備の収納と着脱を自在に行える、
取り出せるのは本人のみで修繕機能付き。
真銘契約
これは俺も使っているもので、見た目は金属製のブレスレットだが、見た目に反してとても便利な機能がたくさんついているのだ。武器の装備が一瞬でできる優れもので、ゲームの演出にある手を宙にかざすと武器が出現する.... みたいなことが出来たりする。
これをエルの腕に通してあげて、更に真銘契約を行う。今の真銘契約のスキルレベルは4であり、一人につき4個までの契約を行えるようになっていた。
「よし、これで完璧だな」
「完璧なわけがないでしょう」
クズノハがダメ出しをしてくる。この剣も色合いが深い藍色で、この銀髪碧眼に黒い羽を持つエルには滅茶苦茶似合うと思うのだが.... やはり、The和風な笠は似合わないか? でも漆黒の笠も似合うんだよなぁ.... うん。このビジュアルなら何着ても似合うな(確信)。
「彼女、エルは人型なのですから、きちんとお洋服を着せてあげなければいけませんわ。マスター」
「あ、そうだったね」
.....服、洋服かー。 女児服を買ってくるのは... 一応できなくはない。しかし、下着は無理だ。影法師から性犯罪者にジョブチェンジしてしまう。
そう俺が悩んでいると、バロムはすぐにその解決策を思いついていた。
「通販で買えばいいだろう」
「それだ!」
この悪魔、俺より現代社会に適応しているな。と思う、今日この頃であった。
天使の階級 ↓
熾天使 > 智天使 > 座天使 >>
主天使 > 力天使 > 能天使 >>
権天使 > 大天使 > 天使
主人公
武器の貯蔵は十分か? → 大丈夫だ、問題ない。
〇 スキル解説コーナー
堕天(EX)
堕落した天使が獲得するスキル。
天使の戒律を犯すほどに能力値が強化されるが、デメリットとして精神の汚染が進む。