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89 助けてアネえもん

主人公 VS 先生の戦闘を周囲が見たら

 → 主人公が20秒で気絶して保健室行き

HRも終わり、俺は速攻で家へと帰宅していた。


そんな中で考えていたことはただ一つ、なぜ俺のレベルが一桁台だと思われているのか、という事だ。


あの熱血野郎が言っていた通り、先生が何かしらのアイテムを使って計測していたのは事実なのだろう。実際、前に行ったアイテムショップにはそれらしいアイテムが売っていた記憶がある。


しかし、そのアイテムで計測された情報がなぜ流出したのかがわからない。


仮にも教師なら、人の個人情報を測って、しかも他人に開示するなんてことをするだろうか?


その真相を知るために、俺が行った行動はというと....




「アネえも~~~~~ん!」


相も変わらずソファーに寝っ転がっているアネモイの前で、俺は土下座した。


その姿に一瞬ぎょっとした顔をしたアネモイは、しかしてこのネタをきちんと知っていたようだ。


「しょうがないな~ マコト君は..... じゃあこちら。【かぜのきおく(風の記憶)ーーーー】 で、見てみましょう」


四次元ポケ〇トから秘密道〇を取り出したわけではないものの、アネモイは権能を使って、何やらぶつぶつとつぶやき始めた。


「これはこれは...」


「どうだった?」


「あの先生はあくまでマスターの能力値を測っただけのようです。まぁ、それもダメなことですが.... で、一番の原因は例の某熱血野郎のようですね。彼、先生に対してスキルを使った盗撮まがいのことをしています」




.......マジかよ熱血野郎、熱血ストーカー野郎だったのか。



「それでマスターの偽装レベル帯を知ってしまい、そのことを暴露したと、そういう経緯のようです」


確かにあの先生は結構美人さんだったが.... スキルで? 盗撮!?



「まぁ、今回の発端はマスターが自分のレベルを隠していた事ですからね。半分は自業自得です」


「確かにそうだけどさ、俺は普通に青春がしたかっただけだよ。同年代の友達が欲しかったの。例えば、世界一の大富豪がクラスメイトだったら、普通の友達ができると思う?」


「私は精霊ですので、そちらの例えの方がわかりません」


「.......そうね」


しかし、ここでどこからか持ってきた漫画を熟読していたバロムが口を挟んできた。


「吾輩は知っているぞ? あれだろう。 貴族と平民は相容れない、所詮は支配する側とされる側なのだから、それ以上の関係は生まれない。というやつだ。どの世界も人間は変わらんなぁ」


「ナチュラルに人間ディスんな。お前、実は憤怒じゃなくて傲慢の悪魔だろ」


「失敬な! あんな腐れ手羽先どもと一緒にするでないわ!」


「余裕がないですね~ 悪魔は」


「ふん! ニートには余裕があってうらやましい限りだ」


「あなたもでしょう?」


「吾輩にはランク上位に入るという、崇高なる使命があるのだよ」








......あぁ、うちは何でこんなのばっかりなんだ。


アネモイはニートだし、


バロムもニートだし、


フェルは.... モフモフだな。


クズノハはというと.... 最近小言が増えてオカン化してきてるんだよな。



何にせよ、癒しが足りない。俺を癒してくれる存在が、うちには必要だ。


.....ちょうど良い機会だし、そろそろ正式な式神を一人増やしてみるか?


今の所、正式な式神はフェルとクズノハの二人だけで、眷属創生のスキルレベルは3になったところ。アネモイとバロムは別枠なので、あと一体だけ新たな式神を作ることができる。


「よし、新しく仲間を増やそう!」


「「唐突ですね」だな」


「俺のことを慰めてくれる仲間が欲しいのだよ。お前らと違ってな」


「クズノハ殿に言えばいいのではないか?」


「クズノハさ、最近昭和のオカンみたいになってきてるじゃんか。「男子たるもの~」とか言ってきそうな気がする」


「ではフェルはどうなのですか?」


「アニマルセラピーは対人関係の傷心には効きにくい。言葉での癒しが欲しいのよ」


「「そういうものか」ですか」


「そう」


で、肝心の新たな式神ファミリー候補はというと...


「では、あの100層の天使などいかがでしょうか?」


と、アネモイは言い出した。


「え~ あの?」


「私のセンサーはそう言ってます」


「どんなセンサーだよ」




まぁ、確かにあの天使を式神にするというのはかなりアリな選択肢だ。


今のうちのパーティーは前衛に俺とバロム、中衛にフェルとアネモイ、後衛としてクズノハが支援といった編成になっているが、その前衛の内訳がアタッカー二枚積みというモノ。


つまり、盾役がいないのだ。



だが、丁度あの天使は盾術と剣術に回復法術と、その穴をきれいに埋められるステータスをしていたのを覚えている。


そもそも、今回はドロップした魔石を使った擬人式神、つまりはフェルと同じ枠になるわけだが、フェルがMPを馬鹿食いするのに対して、あの天使に武技や法術をメインで使ってもらうならSPを使うことになるはず。


まぁ、俺が戦いにくくなるのはそうなのだが、それでも剣術の訓練相手にもなるし、手数が増えるのは強い。






「じゃあ... そうしてみるか」


悩んだ末、俺は天使を新たな仲間とすることにした。

式神について


正式な式神(フェル、クズノハ)

- レベル上昇可能。武技、魔法、法術、製作、特殊のスキルを獲得可能。スキルオーブを使用可能


一時的な式神(式剣などの式神化、大海生命などの眷属)

- レベルは術者と同期。種族スキルのみ獲得可能。

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