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【更新再開】朝起きたらダンジョンにいたんだが ~異世界転移?いいえここは現実世界です~  作者: sei10
第一章 ダンジョン攻略編

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6 戦闘

フェルと合流してから、そのまま道を進んでいく。そうしてしばらくすると、一際(ひときわ)大きい広場に出た。そして、遠目に見えたのは見覚えのある姿をした狼だった。


その後ろには、黒一色の門のような物が置かれており、その狼の姿はまるで何かを守る守護者のようにも見える。


「リポップってやつかな」


「グウゥ」


そうだと言うようにフェルは唸り、俺は試しに向こうにいる狼を調べてみることにした。


【解析】


⇒ 【種族】 ブリザードウルフ Lv.257


  【Name】 -

  

  【進化数】 0


  【状態】睡眠


  【称号】 守護者(茨城ダンジョン57階層)


  ◇ 能力値

   HP 1601/1601  MP 1722/1722  SP 1431/1431

   筋力 1549 魔力 1809 耐久 1294 敏捷 2001



  ◇ 耐性

  ⇒無効

   氷属性無効(B)-

  ⇒耐性

   風属性耐性(C) Lv.11 物理耐性(C)Lv.7

   麻痺耐性(D)Lv.4 毒耐性(D)Lv.3


  ◇ スキル

  ・武技スキル

   ⇒爪術

    硬爪(D)Lv.5 

   ⇒移動術

    疾走(D)Lv.11 縮地(B) Lv.1


 ・魔法スキル

   ⇒水属性 

    氷嵐(アイスストーム)(B)Lv.14 蜃気楼(ミラージュミスト)(C)Lv.8

    水撃砲(ウォーターカノン)(C)Lv.17 氷槍(アイスランス)(D)Lv.25

    氷鎧(D)Lv.13

   ⇒風属性 

    鎌鼬(C)Lv.12 風槍(ウインドランス)(D) Lv.16

   ⇒影属性

    影分身(S)Lv.1

  

  ・特殊スキル

   ⇒パッシブ

    魔力強化(C)Lv.10 身体強化(D) Lv.14

   ⇒アクティブ

    覇気(A)Lv.4 魔力収束(B)Lv.8 




「フェルよりは弱い... が、普通に強いんだろうな」


フェルと比べてレベルが30くらい低いが、自分と比べれば二倍近くレベルは高く、スキルや耐性も滅茶苦茶に多い。さっきの狼と同じように寝ているものの、俺では起きた直後に瞬殺されるだろう。


「フェルやれるか?」


「グオゥ」


「よし。 頑張れ!」


その問いにフェルは元気よく唸り、目の前から姿を消した。そしてボスの方を見ると、いつの間にか距離を詰めたフェルが狼に向けて前足を振りかぶっている。


ズガガガガガガッ...


爪の一撃で薙いだ(ないだ)先の岩壁には、巨大な爪の跡が五本くっきりと残っている。だが、狼はいつの間にか水色の鎧に包まれていた。その氷の鎧に傷はあれどその体には何の外傷もない。


「【氷鎧】のスキルか」


氷の鎧をまとった狼は、フェルから距離をとる。そして、そのままフェルの周囲を回り始めた。その動きはどんどん加速していき、レベルの低い俺の目では負えないほどのスピードに達している。


『グゥオオオオオアアアアッ』


しかし、次の瞬間フェルの咆哮が広場に響く。すると見えていた狼の姿がいきなり掻き消え、別の場所に姿を現した。


狼はふらふらとした足取りで何とか走り出そうとするも、次の瞬間には足を氷漬けにされていた。そして、間髪入れずにフェルが爪の一撃を狼へと繰り出す。


だが、フェルの一撃は空を切った。周囲を見渡すと、少し離れた場所に片足を失った狼が倒れている。どうやら、足を犠牲にして回避を優先したらしい。


倒れた態勢のままの狼は、猛追するフェルに対して無数の氷の槍打ち出すが、フェルもそれに合わせて氷の槍を打ち出し攻撃を相殺する。氷の魔法の応酬によって、周囲の気温は吐く息が白くなるまでに下がっていた。


「う...」


体から、何かがごっそりと抜ける感覚がする.... これは、魔力?


俺が喪失感を感じているうちに撃ち合いは拮抗して終わっており、次に両者は接近して格闘戦を始めた。狼は器用に失った足の代わりとして氷の足を生み出し、その足で攻撃を繰り出す。


対して、フェルはその攻撃を紙一重でかわしながら、氷の鎧を爪で削っていく。そしてついにフェルが氷の鎧を削り切り狼の体に攻撃が届こうとした瞬間...


フェルの後ろに"二匹目の狼(ぶんしん)"が現れた。フェルは突然のことに反応が遅れ、ソイツの攻撃をもろに食らいそうになっている。


「おらああぁぁぁぁぃ」


俺はとっさに、手に持っていた剣を狼の分身に向かって投げていた。


レベルが上がったおかげか、一時期練習していた投げナイフの成果か、その短剣は(ぶんしん)に向かって吸い込まれるように突き刺さる。


すると分身はそのまま煙になって消え、フェルの一撃はそのまま本体の狼の首を切り裂いていた。


長いようで短かった激闘が終わり、ほぼ見ていただけなのに糸が切れたように座り込んでしまった。その姿を心配するように、フェルはすぐに隣まで走ってくる。


「あの二匹目は狼のスキルの【影分身】だろうな、伝えるのを忘れてたよ。ごめんなフェル」


フェルは大丈夫だというように首を振った。犬は飼ったことがないが、超巨大サイズでも結構かわいく見える。


「よし、じゃあドロップアイテムを確認しようか」


「グウゥ」


気を取り直してすでに消えた狼の元まで行ってみる。するとそこには、ちょっと前にも目にしたマジックオーブが落ちていた。


俺はそれを拾い上げ、フェルの顔に近づける。


「これはフェルが使ってくれ」


「グオゥ?」


フェルは不思議そうにこちらを見ている。


「今回はフェルが頑張ってくれたからこれはフェルが使うべきだろ?」


すると、フェルは嬉しそうにオーブを口で受け取って、そのまま噛み砕く。【解析】してみるとフェルのスキル欄には【影分身】が増えていた。


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― 新着の感想 ―
全てにおいて格下の同族に苦戦?
前話で、剣を両手で握り込むみたいな描写も有り最初は刀剣というカテゴリで出してたのに短剣?
>突然のことだったが、無意識に体が動くと、手に持っていた短剣を狼の分身に向かって投げていた。 急に短剣が出てきましたが、これはもしかして鉄骨剣の事でしょうか?前話の表記では単に剣でしたし、普通にその…
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