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61 人間災害は監視される

修正済み


百武さんはそそくさとエレベーターを降りて行ってしまった。そのまま大吾はカードキーを使い部屋に入ると玄関に入った瞬間に口を開く。


「ま...ウブッ!」


以心伝心の効果は既に切れてしまっており、大吾が俺に話しかけようとしたので、すぐに糸繰人形(マリオネット)で口を閉じさせて再度以心伝心を発動する。


『どうしたんですか!』


『盗聴器とカメラが仕掛けられてる、変な顔するなよ』


そのまま大吾の体を操り、部屋の中でカメラの死角になるソファーに座らせた。


『プライバシーもへったくれもありませんね』


『そうだな。でもレベル250を超えるような奴は災害みたいなもんだから、監視したくなるのも分かる気がするよ』


『.....確かにやろうと思えばこのホテルだって俺一人で吹っ飛ばせそうですし』


『そんなもんじゃない、今の大吾のスキルをフルで使えばここら一帯だって吹き飛ばせるだろうな』


『え?』


『....ダンジョン基準で話してないか? ダンジョンの物にはすべて魔力が含まれている。対して今の地球の物質は魔力が含まれていないから、その耐久力はものすごく低いんだ』


『ほへぇ...すごいですねぇ』


『なんか他人事じゃない?』


『いやぁ... なんというか現実感がないというか』


『あんまり殊勝なことは思いつかないんだけど、力を使う時はちゃんと考えてから使えよ』


『変なことをする気はありませんよ、少なくともアニキに面と向かって誇れるようにします』


『ならダイジョブだ』



それに、大吾には怨念が取り憑いていない。魂にたまる経験値のような物はとても澄んでおり、少なくとも死んでも残るような恨みは買っていないのだろう。


これがわかるのも、死神のスキルと魂力になれた影響だ。


...なんかマジモンの霊能力者になれそうな気がしてきたな。




『.....ところで話は変わるんですが、アニキは飯とか大丈夫なんですか?』


『蓄えは十分あるから一か月は余裕だ』


『収納系スキル... 俺も欲しいですねぇ』


そんなこんなで話しているともう役所を出発してから四時間近くがたっていた。


『そろそろ魔力が減ってきたな。今から俺は伏魔殿... いわゆる亜空間に入る。式神を残していくから何かあればコイツを破いて知らせてくれ』


『え? もっと話しましょうよ~』


『ここ4時間で魔力が一割くらい削れてるんだ。このままだと2日もしないで魔力が切れる。あと、このソファーは死角に入ってるけど声は拾われるだろうから変なこと口走らないようにな』


『なら俺はもう風呂入って飯食ってさっさと寝ましょうかね』


『おう、おやすみ』


『ご苦労様です』


眷属創生で市役所で手に入れたコピー用紙から切り出した形代を式神にして、影を通して大吾の手に入れる。


『これが式神ですか、The式神!って感じですね』


『こいつを破れば俺に伝わるから』


『ありがとうございます!』


今日は一日中影に入っていてもう疲れたのでもう俺も寝ることにしよう。



*眷属創生

式神作成とリヴァイアサンの生命胎海が融合し生まれた眷属を作り出すEXスキル。式神作成の思業式神(思念により作る式神)、擬人式神(形代や魔石を元に作る式神)、悪行罰示式神(調伏したモンスターを式神として使役する)の他にも、生命胎海による思業式神作成時のスキル付与、眷属の蘇生、眷属の回復が可能で、かつ一度見たモンスターを眷属として魔石なしで作成可能(レベルは術者と同期でスキルは種族能力のみ)。悪魔召喚も融合しており、一度従えた眷属の召喚が可能になっている。


デメリットとして、思業式神は作るのに必要な魔力要求がとてつもなく高い。擬人式神は実体化させるのに魔石へ魔力の補給が必要かつ、スキルを使うのに必要なMPとSPが術者負担。悪行罰示式神は地上のエーテルが薄いところでは通常のモンスターと同じように体を維持できない(魔力を供給することで維持可能)などがある。

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