34 インフレで草
知らない天井、ではなく青空が俺をお出迎えしてくれた。
どうやら日が昇るほど眠っていたらしく、ステータスを見るとレベルは500を突破していた。しかし、状態異常の欄には魔力枯渇と聴覚異常が残っている。
「ポーション使うか~」
仕方なく秘蔵のエリクサーを使うと結構簡単に治った。これを手に入れたのは上位種のオークを倒して手に入れた5本だけだが... 必要経費は仕方ない。
「よしッ 完全回復!」
周囲を見渡すと元々王座のあった場所は見るも無残な状態になっており、天井と一部の壁は吹き飛んでいる。そして、その壁の間からは倒れ込んだキングが見えた。大きないびきをかいて寝ているので命に別状はなさそうだ。
「あっちは大丈夫そうだな」
ということで、いつも通りドロップアイテムを探していく。
攻撃の余波で吹き飛んでいないか心配だったが、集めた結果スキルオーブが計五つ、スクロールが三つ、そしてガラス片のようなものが手に入った。ボスだけあって大漁だ。
[解析]
⇒ 【種族】人間 (進化可能) Lv.585 up! 【Name】 早川 誠
【天職】 影法師(EX) Lv.4 【状態】-
【称号】 隠者 探索者(茨城ダンジョン:59階層)
格上喰い 虐殺者 オークスレイヤー...
◇ 能力値
HP 4103/4103 MP 4696/4696 SP 4472/4472
筋力 4125 魔力 4526 耐久 3715 敏捷 5409
◇ 種族スキル
人智の加護(S)Lv.- (Up!)
◇ 耐性
⇒耐性
精神異常耐性(S)Lv.23 状態異常耐性(S) Lv.3 Up! 寒暑耐性(B)Lv.21
物理耐性(C)Lv.11 Up! 苦痛耐性(D)Lv.9 Up! 恐怖耐性(E)Lv.7 Up!
◇ 職業技能
⇒影法師(EX) Lv.4
影法師(EX) Lv.2 Up! 虚影(EX) Lv.1 New! 影糸(S) Lv.3 Up!
影魔法 Lv.9 – 影眼(S) Lv.2 影分身(S)Lv.1 New! 落日(A) Lv.1 New!
影ノ手(B)Lv.1 影這入(B)Lv.4
暗殺術 Lv.7 – 弱点看破(A)Lv.1 New! 奇襲(E)Lv.19
糸闘術 Lv.3 - 網糸結界(S) Lv.2 糸切(D) Lv.5 縛糸(D)Lv.3
◇ スキル
・武技スキル
⇒ 刀剣術
天命殺(EX)Lv.2 New! 剣界(EX)Lv.2 New! 乾坤一擲(EX)Lv.2 New!
残像剣(S)Lv.2 Up! 居合抜刀(B)Lv.2 Up! 峰内(D) Lv.1
・法術スキル
⇒ 強化
怪力乱神(EX)Lv.1 New!
・魔法スキル
⇒ 雷属性
神鳴(EX)Lv.1 New! 過充電(B)Lv.8 Up!
⇒ 風属性
風刃(A)Lv.1 New! 風翼(B)Lv.3
⇒ 魔闘法
励起(EX) 純化(S) 斂魔(A) 魔力自在(S)Lv.8
・生産スキル
⇒ 製作術
改造(S)Lv.1 New! 術式保存(A)Lv.1 料理(E)Lv.23
・特殊スキル
⇒パッシブ
森羅万象(EX)Lv.1 New! 修羅(EX)Lv.3 Up! 自動回復(S)Lv.1 New!
魔力強化(C)Lv.1 New! 身体強化(D)Lv.1 New!
⇒アクティブ
式神作成(EX)Lv.2 神足通(EX)Lv.2 Up!
貸与(EX)Lv.1 New! 憤怒の加護(EX)Lv.1 New!
悪魔召喚(S)Lv.1 New! 解析(S)Lv.6 Up!
伏魔殿(S)Lv.3 詐称(A)Lv.1 New!
覇気(A)Lv.2 形代封印(B)Lv.6 宝物庫(B)Lv.1 New!
・特技
⇒ 絶技
刹那一刀(EX)Lv.-
⇒ 魔法
魔法武装(S)Lv.- New!
うん! おかしいね!
インフレが加速してきている気がするのは俺だけだろうか?
とりあえずキングの方へ行くと、その周りには無数のドロップアイテムが転がっていた。ただでさえボス以外で落ちにくいドロップアイテムがこんなにも...
キングが強運なのか、俺が不運なのか。
一応、解析してみるとHPが3割まで削れているものの、そのレベルは350まで上がっており、成長してランクがEXになり、禍々しい形状に変化した血喰がこの戦闘の激しさを物語っている。
HPも減っているので、100本以上は持っているハイポーションを口に突っ込むと、キングはすぐに目を覚ました。
「まったく、溺れ死ぬかと思った」
「レベル300にもなれば1日中呼吸しなくても普通に生きられるはずだぞ」
「マジか、もう人外だな」
「そらそうだな」
そのあとはドロップアイテムを回収して、キングはそれらを順に使っていった。どうやら、スキルが融合されてEXスキルを獲得できたようで、かなり気分がよさそうだ。
「あ、そうだ。武器はもらっていってくれないか?」
「どうしてだ?」
「オレはそんなに武器を持てないしな。投擲用の手斧と、メイン武器数個があれば十分だし、それ以上はイベントリで収納できないんだ」
「なるほど、じゃあもらっとくわ」
空も暗くなり始めた、どうやら随分と寝ていたらしい。しかし、強敵2連戦の疲れは丸一日経ってもとれていないのか、まぶたが少し重く感じられる。
「今日はもう休むか」
「飯は期待してるぞ!」
エピソードタイトルが間違ってたので修正しました