28 俺たちの戦いはここからだ!
そんなこんなで10日ほどたった。
一日に一回ほど出てくるオークの小隊を午前中のうちに狩り、午後は野良のオークや他のモンスターを狩るという生活を送ることで、キングはレベル300を突破し、俺もレベル383になった。
この階層では、ボス以外でレベルが上がることは無いだろうと思っていたが、4日目の小隊にいたセイクリッドオーク(Lv.420)を狩ったおかげで、俺もレベルを上げて刀で使える武技スキルを新たに手に入れていた。
この高レベルなオークは、回復や支援や補助をしながら殴ってくる殴り神官スタイルで、中々に苦戦した。だが、雷霆万鈞と過充電に剛糸結界という魔法のオンパレードに、魔闘法を上乗せすることで何とか撃破することができた。
二人とも格上を相手にしたので、そのレベル上げの効率はかなりのもので、キングのレベルもオーク城の攻略を始められそうなくらいには上がっている。
後の進捗としては刀の鞘が完成したことだろう。
セイクリッドオークのドロップアイテムの、A-ランクの杖である不殺杖を素材にして、杖に宿る魔力が漏れないように魔力でコーティングしながら削り出すことで、こんな感じの鞘が出来上がった。
⇒ 種別 魔法武器 鞘 Name 護龍 Rank B
材質 エルダートレントの材木 耐久 1200 / 1200
補正 攻撃 +300 防御 +1000
スキル 身代(A) 修復(B) 帰属(C)
抜刀加速(C) 変形(D) 不殺(D)
総評 人類の手で初めて作られた魔法装備。
A-ランク 不殺杖を用いて作られている。
補正は少ないが、それを補って余りある多様なスキルが魅力の一品だ。これにより新スキルの居合抜刀を抜刀加速で強化でき、更に身代のスキルでくらったダメージを鞘の耐久力の分だけ無効化できたりと、攻撃力と耐久力を底上げできる。
本職の人から見れば荒い出来だろうが、神感のおかげで見た目上はかなりそれっぽく、ちゃんと使えるようには仕上がっている。
ちなみにステータスの方はこんな感じ。
⇒ 【種族】人間 Lv.383 【Name】 早川 誠
【天職】 影法師(EX) Lv.2 【状態】-
【称号】 隠者 探索者(茨城ダンジョン:59階層)
下剋上 虐殺者 オークスレイヤー...
◇ 能力値
HP 2503/2503 MP 2896/2896 SP 2654/2654
筋力 2630 魔力 2970 耐久 2200 敏捷 3530
◇ 耐性
⇒耐性
精神異常耐性(S)Lv.23 状態異常耐性(S) Lv.2 寒暑耐性(B)Lv.21
物理耐性(C)Lv.10 苦痛耐性(D)Lv.8 恐怖耐性(E)Lv.4
◇ 種族スキル
人智の加護(A)Lv.-
◇ 職業技能
⇒ 影法師(EX) Lv.2
影法師(EX) Lv.1 影糸(S) Lv.2
影魔法 Lv.5 – 影眼(S) Lv.2 影ノ手(B)Lv.1 影這入(B)Lv.4 影鎧(C)Lv.8
暗殺術 Lv.6 - 致死一撃(S) Lv.1 隠密(C)Lv.11 奇襲(E)Lv.17
糸闘術 Lv.3 - 網糸結界(S) Lv.1 糸切(D) Lv.5 縛糸(D)Lv.3
◇ スキル
・武技スキル
⇒ 刀術
残像剣(S)Lv.1 New! 居合抜刀(B)Lv.1 New! 峰打(D)Lv.2 New!
⇒ 短剣術
天穿(A)Lv.5 多重連斬(B)Lv.10
五月雨(C)Lv.7 投擲(D)Lv.6
・魔法スキル
⇒ 雷属性
雷霆万鈞(A)Lv.6 過充電(B)Lv.7
雷撃(C)Lv.8 纏雷(C)Lv.6
⇒ 風属性
風翼(B)Lv.3 鎌鼬(C)Lv.19 纏風(C)Lv.6
⇒ 魔闘法
励起(EX)Lv.- 斂魔(S) Lv.2 魔力自在(S)Lv.8 魔力装甲(D)Lv.-
・生産スキル
⇒ 製作術
術式保存(A)Lv.1 料理(E)Lv.23
・特殊スキル
⇒パッシブ
修羅(EX)Lv.2 神感(S)Lv.1
成長加速(A)Lv.4 魔力回復(A)Lv.8
⇒アクティブ
式神作成(EX)Lv.2 神足通(EX)Lv.1 解析(S)Lv.5
伏魔殿(S)Lv.3 覇気(A)Lv.2 形代封印(B)Lv.6
「そろそろ城を攻めないか?」
「そうだな...」
キングの斧を見る。あまり言及はしていなかったが、Dランクの武器だと戦闘で足を引っ張ってしまうかもしれないとは前々から思っていた。しかし、そこでいい案を思いついた。
「なあキング、その斧だと性能面でちょっと不安だろ?」
「まぁ確かに、Dランクだしな」
そこで俺はおもむろに死蔵していた戦斧、血喰を取り出した。
「これを使ってくれ」
キングの反応はというと、なぜか冷めた目をしている。
「気に入らなかったか?」
「いや... こんなヤバい武器をポンと貸すその精神に驚いてるんだ。」
こんなことを言いながらキングは何かを悟ったような眼をしている。
「戦力は多い方がいいしな」
「なるほどね、分かった。あとでお礼はするよ」
「気にすんな」
目下の不安はなくなったので作戦をキングと共有する。まず、調べた感じはオークが500体ほどで、その中でも魔法を使うのが100、上位種が50、そして最上階の部屋にボスがいるものと思われる。
「侵入経路は北側二階の大窓から入れる。で、決行は深夜0時。夜襲作戦だ」
「了解だ」
現時刻は2時。決行は0時なので、今の内に寝ておくことにしよう。