表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/46

冒険者会議 議事録その四

一区切り

【第九十回 冒険者会議 議事録】


冒険者1

⇒本日の主題は獣人国についてだ。獣人国は魔の森の南側に出来た獣人達の集落である。住人の数は三百名程度。大半は帝国の元奴隷だが、噂を聞きつけて様々な地域から獣人が集まっている。今後、さらに膨れ上がることが予想される。


冒険者2

⇒本当に国として機能するのか?


冒険者3

⇒それは未知数だが、支援者によって体裁は整いつつある。獣人国は城壁に囲まれ、立派な城もある。マルスの仕業だ。


冒険者4

⇒獣人国とマルスの関係性は?


冒険者5

⇒副ギルドマスターが確認したところ、獣人国の女王に脅されて協力したそうだ。


冒険者6

⇒脅しねぇ。


冒険者7

⇒「ローズちゃんを守る為に仕方なく!」とローズが擁護したとか。ただ、一度拉致されたのは本当らしい。


冒険者8

⇒獣人国の女王ルーが脅したのはマルスだけじゃないぞ。王国の上位貴族の寝室に「ご挨拶」の手紙が届けられたそうだ。


冒険者9

⇒先に貴族に釘を刺したか。国王を狙わない辺り、なかなかの切れ者なのか? そのルーとやらは。


冒険者10

⇒単純に国王の寝室は侵入が厳しいからでは?


冒険者11

⇒何にせよ、貴族達の間で「獣人国に手を出さない方がいい」という共通認識が出来たのは大きい。今の国王は貴族の意見に流されやすいからな。


冒険者12

⇒辺境伯は?


冒険者13

⇒辺境伯のところには魔の森の奥にいる強力なモンスターの素材が届けられたそうだ。


冒険者14

⇒力を示したか。辺境伯も動きづらいな。


冒険者15

⇒我々冒険者として、獣人国とどのように関わっていくのか? 魔の森の南側には今まで拠点と呼べるような場所はなかった。獣人国に冒険者ギルドが置かれるなら、拠点をラストランドから移す者出てくるかもしれない。


冒険者16

⇒副ギルドマスター曰く、獣人国に冒険者ギルドの支部は今のところ出来ないそうだ。


冒険者17

⇒そもそも、獣人国への入国は出来るのか?


冒険者18

⇒街に入ることは出来る。城は厳重な警備が敷かれていて近寄れない。


冒険者19

⇒魔の森で狩猟と農業をしているだけなら、当面は静観ということだな。開拓村と対立しなければいいが……。


冒険者20

⇒確かに獣人国と開拓村の対立が一番の懸念だな。マルス領というか、マルスが仲介役になりそうだな。


冒険者21

⇒マルスの重要性が増したな。奴はこれを狙っていた?


冒険者22

⇒そこまで頭がまわるとは思えないが……。


冒険者23

⇒獣人国に対して帝国の動きは?


冒険者24

⇒直接の動きはない。ただ、帝国内で奴隷の主人が殺される事件が続発しているそうだ。殺されるのを恐れて奴隷術を解除する者まで現れているらしい。


冒険者25

⇒その殺人事件に獣人国が関わっている?


冒険者26

⇒可能性はあるが、不明だ。


冒険者27

⇒獣人国が原因となって帝国と王国の緊張が増す可能性は?


冒険者28

⇒帝国軍は引き続き獣人の領域を侵攻している。王国との国境に兵を展開する余裕はないと思うが……。


冒険者29

⇒現皇帝はひどく気まぐれと聞く。何が起きても不思議ではない。


冒険者30

⇒国境で緊張が高まれば傭兵の需要が増す。わざわざラストランドの冒険者が動くとは思えないが、注意が必要だ。


冒険者31

⇒貴族軍の募集は?


冒険者32

⇒クライン侯爵家が積極的に行っているそうだ。帝国との開戦を想定しているのかもしれない。


冒険者33

⇒王国一の武門、クライン侯爵家か。長男が病死したと聞いたが。


冒険者34

⇒次男が【剣聖】のジョブを授かって盛り返したようだ。他の貴族へのアピールも兼ねて、戦場を欲しているのかもしれない。


冒険者35

⇒いかにも貴族らしい。


冒険者36

⇒馬鹿なことをしなければいいが……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ