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「すみっこ」 「昼寝」 「初雪」
「すみっこ」
バスに乗った
一番奥の、
右隅が僕の特等席だ
電車に乗った
適当な隅に座り、
なんとなく安心する
学校に着いた
また、
隅に腰を落とす
食堂へ行った
やはり、
端っこの席に座る
帰り道、
空を見上げ
僕は、
白い息を吐く
◇ ◆ ◇ ◇ ◆ ◇
「昼寝」
流れる雲を見つめ
闇の中の
淡い光に安堵する
芝生の薫り
太陽の薫り
それらが混じり合い
鼻孔をくすぐる
風に溶けてしまいたい
そう思えるほどに
わたしの心は透けてゆく
◇ ◆ ◇ ◇ ◆ ◇
「初雪」
ふわふわはらり
すっ、と溶けた白い雪
寒かったけど
両手を広げて喜んだ
また ふわふわと おでこに
はらり舞い落ちた雪
震えるほど寒かったけど
なんとなく
かき氷が食べたくなった
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