槍と模擬戦
決着‼︎
準備が終わって訓練場に来ていた。
周りには勇者や騎士達が紫電と僕を見ている。
「さて、準備はいいかい?」
「……えぇいいですよ。」
そう言ったと同時に紫電が攻撃を仕掛けてきた。
なんとか一撃目は防ぐも相手のペースになってしまう。
相手は身体強化も使っているので早々にこちらもウインドスピードを使いたい。
「紫電一閃‼︎」
その瞬間紫電が物凄い勢いで槍を突いててきた。
この技は本来剣技の一つだ。
では何故紫電が使えているのか。
「……‼︎」
「へぇ、その槍伸びるんだ。」
それはただ単に紫電本人が剣技を槍で再現出来る程に才能があるからだ。
見せたくはなかった槍の伸縮性は見せてしまったが少し時間が出来た。
その間にウインドスピードを発動し今度はこちらから仕掛ける。
相手は紫電、今現在ガロンさんとどちらが強いか議論されている人だ。
あまり奥の手は使いたくないが使わないと負けるかもしれない。
……ウインドディレクションとシルフィは最悪使おう。
「紫電‼︎」
紫電がそう宣言すると頭上に大きな黒雲が出現した。
だがしかし、それは予想済みだ。
僕は槍を10mくらいまで伸ばして手から離した。
すると紫電の魔法が槍に当たってそのまま地面に流れていく。
ふぅ、ひとまず成功かな。
「な……」
「一応魔鉱石も金属ですから。」
そう、魔鉱石は金属の仲間なのだ。
金属の共通する特徴の一つに電気を流しやすい性質がある。
そこから僕は槍を避雷針代わりにすればこの技を回避出来るんじゃないかと考えた。
名付けて避雷針作戦、上手くいってよかったな。
勿論直ぐにこの作戦は成功しなかった。
そう言っても一時間くらいかかったけど……
その理由はたった一つ、どうやって伸ばした状態を保てるか。
この槍は残念ながら伸ばすのに魔力は少しあれば事足りるのだ。
最初の頃は魔力で伸ばしていると思っていたが少し違っていた。
魔鉱石に含まれている魔力の素、マギニウムを動かすだけでいい。
マギニウムとはゲンシが必ず持っているデンシに含まれる物だ。
ゲンシとかデンシはよくわからないが今はどうでもいい。
この槍にマギニウムを流すと伸びるのは知っているのだがその状態を保てなかった。
その理由はマギニウムが空気中に逃げ出してしまうからだ。
マギニウムはタンパクシツと魔力を通り抜ける事が出来ない性質を持っている。
つまりそれ以外は通り抜けてしまって状態を保つのが難しいのだ。
だが魔鉱石は勿論タンパクシツで構成されていない。
そこで僕は考えた、ではどうやって魔道具は作られているのかと。
思い出してみると魔力放出抑制機の構造が適任だと思った。
魔力放出抑制機は字の読んだままの能力を持つ魔道具の部品の一つだ。
その能力は魔力を注入するとその魔力で魔道具の外側に薄い膜を作る物。
このおかげで誰でも簡単に魔道具を使えるのだ。
そんな機能をなんとか応用して今の槍の状態維持に繋がっている。
「だけど君がガラ空きだよ‼︎」
勿論僕が槍を持ってない時が攻め時なのは誰でも分かる筈だ。
僕は一応腰のナイフを抜いて守りに専念する。
なんとか槍を取れる位置まで移動して槍を回収し距離を取りながらナイフをしまう。
「……ライト‼︎」
「うっ……」
隠し球のライトを使って怯ませて槍技:監獄を使う。
そろそろ決着をつけないと負けてしまう確率が大きいのでここで賭けに出る。
槍技:監獄と言うのは恥ずかしいので無言でだが……
まぁさっきのスピードを見る限り入るだろ。
これで僕の勝利──
「紫電疾走‼︎」
「なっ……」
速い‼︎この技が出来るまでまだ時間が……あれ?
なんかさっき使った時より全然遅い。
さっきは五秒くらいで出来ていたのに今は十秒くらいかかっている。
……何がいけなかったんだ?
魔力は相当込めたし方角はあっている。
ウインドディレクションを使わないと槍に負担がかかるのは知ってるが遅くなる事はなかった。
そういえばさっきから紫電は技名を言いながら戦ってるけどいいのかな?
あんなの特に意味ないし逆に相手に技バレする分不利だと思うんだけど……
「……いつになったら君は武技を見せてくれるんだい?」
は?
武技?
「盾が主軸の戦い方なら使わないのも納得出来るけど槍で手加減されるのは少しなめすぎじゃない?」
「すいません……武技ってなんですか?」
「はぁ?武技は武技でしょ?技名を言う事で威力をあげる技のことだよ?」
……ねぇ‼︎
なんでさっき私を出してくれなかったの‼︎
前から思ってたけどなんでたまに説明をスラン君がやってるの‼︎
なんか言いなさいよメモ人‼︎
私始章以外の出番これだけなんだよ‼︎
二連続で出してよ‼︎
……え?私をあんまり使うと価値がなくなるから使ってない?
……まぁそうゆう事ならいいよ。
では気を取り直して!
皆!元気!皆のアイドルコールちゃんだよ!
今日は武技について教えちゃうよ!
武技ってゆうのは簡単に言うと体を使う魔法みたいな物なんだ!
言葉を発する事で威力が上がるんだよ!
知らない人からすれば技名を宣言するなんて相手を有利にさせるだけって思われるんだ!
とゆう事は技名を宣言してなかったガロンって人はまだ本気じゃないってわけだね!
盾が武技に向かないのはね、相手を吹っ飛ばす威力が上がるだけなんだ。
盾は本来身を守ったり人を守る為にあるからさ、同じ武技同士だと他のに負けちゃうんだよね。
そうそう!この武技を初めて作ったのはゴグタムニマル……
あぁ!ジャミングされた!
はぁ……武技を初めて作ったのは私の幼馴染ね。
あの人本当に情報バレには厳しいなぁ……
でも優しいんだよ?
消しゴム貸してくれたりラクーンドックから守ってくれたりさ。
でもちょっと抜けてる所があって可愛いんだ!
いつかちゃんと紹介するから楽しみにしててね!
では今日はここまで!
……え?「今日は話もここで終わりだから終わらせといて」byメモ人
分かったよ、やっとくね。
とゆう事で!模擬戦の結果は次回のお楽しみ!
その他にも勇者達の能力確認とかするらしいよ!
皆は次回を楽しみにして毎日八時間睡眠してね!
バイバーイ!
しません。
KHRBよろしくお願いします。