槍と第三視点
一部ルナミス視点です。
次の章入る前にやっておきたいのでね。
はぁ、やりたくない…
いや別に負けるのが怖いわけじゃないわよ?
寧ろ負ける方が確率低いしね。
「さぁエキシビションマッチの始まりです!」
そう言った後ルールの説明などが始まった。
その間に私は相手の方を向くと既に戦闘態勢を取っている。
…まぁ第一聖の下の方の人達くらいかしら。
そう思いながら私は剣と盾を手に取った。
軽く構えを取った後に魔眼を本発動させる。
私の魔眼は残念な事に完全には止めれない。
けど休止状態に近い状態にすることが出来るのよ。
これにする理由はただ一つ、周りの景色を見え辛いのを無くす為だけ。
発動してる時は本当に見辛い、世界がモノクロになってそれにモザイクがかかってるのよ。
魔眼の特徴としてはもう片方の目と色が近ければ近いほど強いとゆう特徴があるの。
私くらい色が違わない人は見た事がないわね。
別に色が完全に違うと弱いってわけじゃないわよ?
そうゆう人の魔眼は成長力があるの。
一つ私が言えるのは魔眼は優劣がないって事だと思ってる。
けどそれは成長しきらないとこっちが有利になるけどね。
まぁこんな事はどうでもいいの、試合に集中しないと。
そう思って気を引き締める。
「では、始め!」
そう言われた途端、ガルガンがこちらに突っ込んできた。
私は予定通りに彼の周りに壁を作る。
中に入ったのを確認して剣の力で壁側を覗く。
その瞬間、移動させた目が殴られた。
「きゃ…」
思わず声が出そうになったが耐える。
彼は壁を壊そうとしたんでしょうね。
まぁ
「今ので手加減は無しになったけどね。『ランドバレット』」
そう言って移動させた目の方から放つ。
後ろに引いたのを確認して更に打ち込む。
彼はどんどん顔色が悪くなっていく。
もう少し打ち込んだ後壁に吹き飛ばした。
これぐらいやれば平気かしら?
死んでないといいんだけど…
「……俺が、聖長になるノダァ!」
彼がそう言った瞬間体が変質し始めた。
大きな魔物になった彼を見て盾を構え直す。
彼が大きな手を振るってこちらに攻撃する瞬間、
私は盾で大きく跳ね返し転倒させる。
「ホーリーサークル!」
そう言った声がした後に地面に白い輪ができた。
倒れている彼が元に戻ったのを確認する。
ホーリーがついてる時点で誰かは一応わかるけど…
そう思いながら観覧席の方を向くとセフィが杖を前に出して魔法を発動していた。
私が向いた後すぐに杖を下げて席に戻っていく姿が見える。
固有属性の聖、本当に強いわね。
呪いやアンデットに対しては無類の強さを誇ってるから羨ましいわ。
聖女に代々受け継がれていくらしいけどね。
僕らが席に戻ってすぐにカイシさんが進行を再開した。
ルールの説明がある間の時間はルナミスが興味なさげに聞いている。
対戦相手の方に集中しているのかずっとガルガンの方を向いていた。
試合が始まるとルナミスが盾の力で土壁が円形状で囲ってしまう。
ガルガンは壁を壊そうとしたのか壁を全力で殴っている。
「ねぇスラン。」
「何?」
「今絶対にルンちゃん悲鳴をあげそうになってましたよ。」
「…本当に?」
「えぇ、声を堪えて出さずにしようとしたのがわかります。」
「もしかしたら移動させた視点の所に殴られたとかありそうだよね。」
「確かに!そうゆうのはルンちゃん苦手…ん?」
そう言ってガルガンの方に顔を向けるセフィ。
何かを感じ取ったのか魔法の準備を始めた。
僕もそちらに顔を覗き込むとガルガンが魔物になっている。
「スラン、一応私の周りを警戒しといて下さいね。『ホーリーサークル』!」
そう宣言してセフィが手に持っていた杖から少し光輝いていた。
魔物となったガルガンが人間に戻っているのを確認してこちらに戻ってくる。
「ふぅ、やっぱり魔法は疲れちゃいますね。」
「まぁ魔力を使うと精神力がなくなるって言う学者もいるくらいですからね。」
そう言った話をしている途中でふと王女殿下の事が気になった。
セフィの横を見ると何かブツブツと喋っている。
「 」
「王女殿下、大丈夫ですか?」
「だっ大丈夫だよ、ねぇスラン。」
「はい、何でしょうか?」
「これ終わったら私の部屋でお茶しましょう?」
お茶?
「武闘大会の事を振り返りながら飲みたいなぁって…ダメ?」
「聖女様がいいって言うならいいですよ。」
上目遣いも慣れた、セフィは色々と仕掛けてくるから耐性がある程度付いている。
ただ寝言で好きって言われるのだけは無理だ。
頻度が少ないからまだ慣れていないしね。
「いいですよ、皆で話し合うのも面白そうですし。」
そう言って簡単に王女殿下の提案を受け入れた。
珍しい、いつもなら反対するんだけどね。
結局は賛成しちゃうからあんまり意味はないと思っている。
締めの言葉はゼータさんがしてこの武闘大会は少しのアクシデントがあったが終わった。
ルナミスと合流する前にカイシさんに挨拶をする。
「お疲れ様ですカイシさん、またいつか会えたら会いましょう。」
「えぇ、こちらも楽しみに待ってるよ。」
そう言ってカイシさんと別れてからルナミスと合流して王城に帰った。
KHRBよろしくお願いします。
実は一章にルナミス視点を書く予定でした。
……まぁグダるし面白くないからやめたけど。