槍と二年後
この章は王族との関わりがメインです。
残り二話‼︎
あの事件から二年後、今は聖女様が久しぶに神託を受けている。
なぜか帰ってきてから神託を受けようとすると受けられなかった。
コール様の秘書的な人に話を聞くと少し間を開けてきてほしいらしい。
大体二年ぐらいでまた来てほしいとゆうことだ。
その間の二年間、世界は特に変わった事はない。
僕の周りだとメイが戦闘メイド計画をこの期間の間に終わらせてしまった事が印象的だ。
戦闘面では問題ないと思っていたが意外にもメイド技術の方をすぐに覚えた。
イレイサ王国のメイド長にもう完璧だと一年で終わらせる。
それから戦闘訓練をしながらセフィに実践的にメイドとしての訓練も怠らなかった。
あれから二年も経っているので心の中ではセフィになっていて、声に出すときはセフィリア様と呼ぶ。
せめてプライベートな時はと言われてセフィリアさんとは呼んでるけど…
まぁ仲良くはなれたと思ってる。
だって朝から晩までほぼ一緒なんだよ?仲良くなれるよ。
一緒にいない時なんて風呂だけ…まぁ最初はきつかった。
だって寝る時一緒なんだよ?最初の半年くらいは寝れなかったよ…
多分抱き枕にされなければもっと早くなれてただろうな…
そんな事を考えているとシルフィが戻ってきた。
『ただいま!やっぱり呪いだったよ!』
「正体がわかったのか、それでなんだったの?」
『それはね…一番距離感が近い異性が好きになる的な呪いだったよ!』
うわぁ…確かに聖女様と距離感近くなったけど…
流石に狙ってるとしか思えない。
でも…誰が情報を流したんだ?
ゴーラーダに行く事は貴族などの身分が高い者か騎士くらいにしか知られていない。
数が多くて絞れないがこれから少しづつ調べて内通者を探さなければ…
もしも内通者がいたらどうするかを考えようとするとセフィが動いた。
「…ふぅ、やっぱり神託は神経を使いますね。」
「お疲れ様、どうだった?」
「呪いの事はわかりましたよ。」
セフィから詳しく聞くと色々と面倒な事がわかった。
効果はシルフィに聞いた通りのままだが新たにわかった事がある。
それは半径10m以内に異性、つまり僕がいないと体調が著しくなるらしい。
距離がわかったのはありがたいな。
風呂の時とか距離を考えて入らないといけないしありがたい。
セフィの体調が崩れるのに時間がかかるし正確な距離がわからなかった。
これで体調を崩す事を少なくする事が出来るだろう。
神託をする神託室を出て僕達は聖女関連担当大臣に報告してからルナミスの所に行った。
あの時から何となくルナミスの方が呼びやすくなったのでこの呼び方になってる。
近づくとルナミスが気づいてこちらに近づいてきた。
「セフィとスランじゃない、神託終わったの?」
「えぇ、でも久しぶりにしたのでいつもより疲れました。」
「まぁお疲れ様、因みにどんな事がわかったの?」
ルナミスに呪いのことを言うと納得したような顔をする。
距離が関係してるのは話し合っていてわかっていたので予想通り、って感じ。
呪いの事を踏まえて今後の護衛方針を固める為、三人で会議室に入った。
「で、どうする?あんたが休みを取れない問題は置いといて。」
「すいません…」
「平気だよ、最初の方は寝付けなかったけど。」
美少女に抱き枕にされていたら寝れない、当然だね。
後ちょくちょくボディタッチしてくるからね!
セフィが落ち着くんだって。
おかげで女性耐性ついたけどね。
護衛の仕方を議論して三十分程である程度決まった。
一応僕が休めないのを考慮して休憩時間を取るために少し仮眠しようとした時セフィが話しかけてきた。
「スラン、ちょっとだけいいですか。」
「…あぁ、いいよ。」
眠たい瞼をあげてセフィを見るとポケットから紙を取り出した。
その紙をよく見ると武闘会と書いてあるように見える。
「何それ。」
「私が成人した時に武闘会があるんですよ、それの推薦枠を今決めないといけなくてですね…」
「…まだ四年くらいあるよね、早くない?」
「私の護衛の関係上、誰が出るのかで対応がガラリと変わるので。」
「…僕に出てほしいって事ですか。」
確かに僕が出ると…いや別にルナミスだけでも大丈夫だったよな。
危険度は上がるけど他の聖長が一人いれば平気な筈。
…念には念をって事かな。
「私の推薦枠で、ですけど。」
「返事は今の方がいい?」
「いえ、来月くらいまでに出してもらえればいいです。」
「…少し考えてみます。」
武闘会か…まぁ出るなら楽しめればいいかな。
そう思いながら僕は寝た。
目がさめるとセフィの顔が見えた。
頭を動かすと後頭部にプニプニした感触が伝わる。
膝枕か…と思いながら顔を上げた。
「またいつものか…」
「最近私に対しての反応薄くないですか?」
「もう膝枕くらいじゃ何も思わないよ。」
「なんかつまらないですね…」
休憩を終えて会議室を出て聖女様の部屋に行くために階段を登る。
踊り場まで登ったら上から声が聞こえた。
「ルナ様!」
その声と同時に人が落ちてくる。
槍を半球状の空洞を作り風を纏わせてクッションにした。
その人を拾って助ける。
貴族かもしれないので丁寧に話す。
「大丈夫ですか?」
「…ねぇ貴方、ルナの護衛にならない?」
は?
KHRBお願いします。