槍とオークション
久しぶり!コールちゃんだよ!
…残り二十一話。
という事で今は裏オークション会場 に来ている。
一応仮面もつけてきた。
合言葉があって「青い箒を見せてくれ」らしい。
何故知っているかというと国営だから。
本当にヤバい奴は無くて法律のギリギリの物しか無い。
で、今はその受付の前にいるんだけど…
「あっ青い箒?何ですかそれ?」
困惑されていた、なんでだ?僕には受付でトラブルが起きる呪いでもあるのか…
そう思っていると後ろからひょうきんな人が後ろから出てきた。
「どうしました?何か問題でもありましたか?」
「その…この方が青い箒を見せてくれとおっしゃいまして。」
するとひょうきんな人がこちらを見ながら少し驚いていた。
そして少し質問をする様な形で聞いてくる。
「…本当に青い箒を見たいんですか?」
「…えぇ、まぁ。」
するとニッコリとして声をだすがそれはどこか探るような言い方だった。
「…そうですか!では早速応接室にご案内いたします。」
そう言われて僕はその男について行った。
受付の人は戸惑っていると見える。
応接室に着くと周りに人が隠れてるのがわかった。
「さぁ!そこに座って下さい!」
白々しい、そこの椅子に仕掛けが沢山付いてるのに座るわけがない。
「いえ、そんなに物騒な仕掛けがされてる椅子に座りませんよ。」
そう言うと周りの雰囲気が一気に変わった。
「あぁ!お前よぉ、こちとら商売でやっとんじゃ!お前さんみたいな怪しい奴を参加させれんわ!」
この仮面の事か、確かに初対面では怪しいな。
「すまないな、こちらも顔が見られるとマズイのでね。」
「…まぁいいだろう、お前さん。どこでその合言葉知った。」
どこ、か。
それなら答えられる。
「…王城だな。」
「王城!お前さん…本当か?」
「あぁ、一応そこで教えてもらった。」
そう言うとひょうきんな人が少し考える仕草をして、喋り始めた。
「わかった、今回は特別に許そう。だが時間の都合上、次の競りからだ。」
「それでいい。」
とゆう訳なので時間までここで待つ。
勿論椅子には座らないが。
そして時間になったので会場入りする。
このオークションは棒に数字を入力して魔力を込めて投票するシステムだ。
「さぁ皆様お待たせしました!これより裏オークションを始めます!」
そう司会が言うと会場全体が盛り上がった。
「まず最初は!何と!高純度魔石です!」
そうすると会場にどよめきが走る。
まぁ俺には関係ない、聞き飛ばそう。
〜三十分後〜
なぜだ…どれも候補に当てはまらない…
とゆうか火属性の奴隷がいない。
魔法の属性は火属性が圧倒的に多い筈なのに…
「さぁ、皆様!次が最後…の前にいつものやりましょう!」
いつもの?なんだそれは?
それに…会場があまり盛り上がって無い。
「今日は、奴隷です!」
そう言ったら周りが少しどよめき始めた。
「この奴隷は獣人の女で魔法適正は火と謎の姫!ここまできたらなぜここに出てると思う方が沢山いらっしゃるでしょう!」
火だ!やっと見つけた!これを逃せばもうないだろう。
姫は何かわからないがまぁいい。
「この奴隷は顔に大火傷を負って酷い顔になっています!」
大火傷?…確か、前聖女様にどこまで回復出来るか聞いた時に…
「聖女様。」
「何ですか?」
「聖女様ってどこまでなら回復出来るんですか?」
「そうですね…部位欠損は無理ですけどそれ以外なら基本どんな状態でも治せますよ。」
って言っていたから治せるだろう、女の子なのに顔が火傷で…だなんて余りにも可哀想だ。
「では百万コールから開始です!」
おっ始まった、まずは様子見しよう。
「お〜っと!まずはデップリンさんが急に五百万コールを出してきた!これは決まったか!」
やばっ!早く出さないと!
「?、カメーン…さんが一千万!」
国から後で支給されるが一億超えたら流石に自腹で払おう。
因みに僕の総資産は結構稼いでいたので一億三千万コールある。
「ここで競っているのが二人になりましたのでデップリンさんとカメーンさん前までお越しください!」
そう言われたのでステージに立つ。
隣にはでっぷりとした香水臭い男がいた。
「ではこっから特殊ルール!二倍出したら二倍出さないと即決ルール!」
来たか…さっきからやってた謎ルール。
「ではまずはデップリンさんどれくらい出します?」
「ふむ…そうだな…五千万くらいでどうだろうか。」
そう言うとニヤリとした顔でこちらを見てくる。
「おっと!いきなり五千万!さぁカメーンさん!一億コール出しますか!」
「出そう。」
そう言ったら隣にいたデップリンはとても驚いていた。
「さぁ!デップリンさん!二億コール出しますか!」
「…くっ!降参だ。」
「という事でカメーンさんが一億コールで落札です!」
あまり盛り上がりはしなかったがこれで落札だ。
これでポケットマネーが三千万コールか…
そして僕は裏の取引場に行って落札した物を取りに行く。
なぜ見た目が先に公開されないかとゆうと勿論買って貰えなくなるからだ。
「カメーンさんですね、こちらです。」
そう言われて付いていくとそこには…
「これは…」
想像の三倍以上酷かった。
また、所々に痣ができている。
服装は奴隷共通の茶色の麻服だった。
「…この子の名前は?」
「ありません。」
「無い…?」
「正確には彼女が記憶喪失で覚えていません。」
…記憶喪失か。
体の痣を見るに暴力もあっただろう、可哀想に。
KHRBよろしくお願いします。