閑話 奴隷と記憶喪失 +α 神達のお話
閑話です!
ちょっと気分が悪くなる描写が一部あるのでそこだけ注意してください。
…あれ?なんか寒気がする…(フラグ)
フラグじゃねぇよ!
後残り二十二話!(八月三日現在)
「お逃げくだされ姫様!ここは我々が引き受けます!」
「いやっ!じい!待って!」
「ゴライアン…姫様を頼む。」
「…はっ。」
「やだ!私も残る!下ろしてゴライアン!」
「…」
(えっ、)
その瞬間、体が浮いた気がして、下へ落ちていく感じがした。
深い深い海の底へ…
「はっ!」
なんだ…夢か。
そう思って周りを見渡す。
周りは…海だった。
「海だ!…あれ?なんで私ここにいるんだろう。」
…思い出せない、あれ?可笑しいな、名前が…思い…出せない。
「私は…誰?ここは…どこ?」
そう呟いたのを最後に私は気を失った。
次に起きたのは馬車の中。
(…あれ、ここは?)
体が動かないし、声も良く聞こえない。
周りには老若男女問わず色々な人がいた。
暫くして、やっと声が聞こえる様になる。
私はその時耳を疑った、なぜなら
「いやぁ、あんな所に売れそうな女がいてよかったですねアニキ!」
「ほんとだな!あんなに綺麗なら味見したい所だが値段が下がっちまう。」
「アニキ、いっそのことヤリません?あんな美少女とできる機会ありませんよ!」
「…そうだな、よし!なら今からヤルか!ブーモ!あいつを連れてこい!」
…私の事かな?えっなんで?売れる?何言ってんの?
自問自答してるとヒョロヒョロした男がここに入ってきた。
「そこの女!こっちに来い!」
いやだ!なんであんたらなんかと、と言う体力も無かった。
「早く来いっ!」
腕を引っ張られた、その瞬間自分の中にある何かが動いた。
するとどこからともなく大勢の魔獣が現れる。
目の前のヒョロヒョロは呆気なく殺された。
その後は馬車の前にいるであろう男を殺そうとしたみたいだが殺し損ねて馬車が崩壊するだけ。
その時一部に火が付き馬車が炎上し、私を包み込む。
熱い、痛い、怖い、そう思っていたのが次に覚えている記憶。
そして…少し前
「お前ら!売れないなら勉強しろ!」
私は奴隷になっていた。
あの後、私は奇跡的に顔だけ火傷して他は無傷だったらしい。
但し、顔がダメならもう売り物にほぼならないらしく無理やり勉強させられている。
そんな事をされ続け早半年が経っていた。
「お前!なんだそれは!」
ガミガミが私を指して言ってくる。
「私?」
「そうだ!なんだそのネックレスは!」
そう言って首にかかっているネックレスを無理やり取ろうとする。
でもそのネックレスは何故か取られちゃダメな気がした。
そう、なんとなく。
私はその時素直にガミガミに渡していたら壊れていなかっただろうか?
そんな事はわからない、でもこの時にした行動は正解だったかもしれない。
「いやっ!」
「うるせぇ!貸せ!それを売って金にしてやる!」
また、体の中で何かが動く。
今度はガミガミの後ろに大きな魔法陣が現れて白い大きな犬が出てきた。
だが、ガミガミはそれにすぐに気付き戦闘を始める。
私はその時この何かの中にネックレスが入れられると思った。
それを何かに入れてガミガミの方を見ると戦闘が終わっている。
…白い犬が横たわり綺麗な光になって消えている隣に左腕をなくしたガミガミが。
「…オォマァエェ!よくもやってくれたな!このバリス様の左腕をよくも!」
そう言って何か輪っかの様な物をつけてくる。
付けられた瞬間体が思うように動かなくなった。
「早く出せ!どこにしまった!」
「知らない!知らない!私知らない!」
そう言ったのが私の心がまだ壊れてなかった最後の言葉。
「…」
…
「起きろ!」
…
「…」
…
「何か喋ってみろって毎日言ってんだろ!」
「がっ!」
…
「…そうだ、いい事を教えてやろう。」
「…」
…
「お前は今日、裏オークションに出品される。」
「?」
?
「裏オークションってのはな、本当は扱っちゃいけない物がオークション形式で売買される所だ。」
「…」
…
「そこで売られなかったら…喜べ、即焼却処分だ。」
「…」
…
「…つまんねぇなぁ、もっと怖がれ、よっ!」
「がはっ!」
…
「早速連れて行ってやる、来い!」
…すいません、ちょっと場違いですけど自己紹介を。
コール様の秘書を務めさせていただいております、マリッタと申します。
コール様は今五神会議に出ておりまして代理で私が務めさせて頂きます。
流石に皆さん…と暴力をずっと見てると気分が悪くなると思いますので。
ここからは私がナレーションを致します。
ではっ、ゴホン。
この後ガミガミとこの子は裏オークションの会場に行った訳でございます。
そこで速攻で売却されガミガミと別れました。
そしてこの子は一番最後の一つ前の、所謂要らない物を売る順番に売られるそうです。
そっ…すいません、ちょっと気分が…
あれ、マリッタ?何してるの?
…コール様、これを見てたら気分が悪…っう
ふんふん…成る程、確かにマリッタはこういうの苦手ですよね。
すいません…皆さんが気分が悪そうな感じでしたので…つい。
マリッタはいつも優しいけど、何でもやっちゃうのは感心しないよ?
うっ…
無理な時は無理って言わないと、逆にマリッタがおかしくなっちゃうよ?
…わかりました、今度から気を付けます。
今度から気を付けて下さいね?私との約束です。
はっはい!
ふふ、マリッタはいつも可愛いなぁ。
やめて下さい、皆様が見てるんですから。
…えっ?
…コール様?
今のやりとり…見えてたの?
…はい。
マリッタ!
ヒィ!
私のイメージ壊れちゃったじゃん!
すっ、すいません!
もう!せっかく読者にバカな神様だって植えつけられてたのに!
こっコール様?
何!
一番最初のメモで神っぽくしゃべってましたけど?
へっ?セフィちゃんの所はふざけてやってたけど?
いえ、自分の事を話している時なんですけども…
…ちょっとまってね。
はい。
…確認中…
…マリッタ。
はい!何でしょう!
ちょっと留守にするから。
わかりました!
…えっとあっ、後少しだけ残ってるんでこちらをご覧ください。
「… 」
そう言ったのが私に光が訪れる前の最後の言葉だった。
ヤッホー!皆!コールちゃんだよ!
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そうだ!私あれやってみたいんだよね!
次回予告!
セフィちゃんがスラン君に奴隷を買うのをおねがいしちゃった!
頼まれたのですぐに裏オークションに行くスラン君!
でも、そこには運命的な出会いが…!
次回!槍とオークション!
Please you look forward to the next story.
(次の話を楽しみにしていてね、って感じだよ!)
評判良かったらやりまs 黙ってて!今ここは私が占拠してるんだから!