槍と会議
会議場に着くと全員席についていた。
聖女様が自分の席に座ったのを確認して後ろにルンちゃんと控える。
最近覚えたのだが護衛と聖女同士で話せるやり方を教えてもらった。
イレイサ式護衛腹話術というらしい。
「今回集まってもらったのは今日の神託について皆さんのご意見を聞くためです。」
「…ふむ、前回はそこの護衛の事だったが今回は何かね?」
一番偉そうな人が尋ねる。
あの人はガストン・ワン・イレイサ、この会議の最高責任者。
さっき部屋で応答した人だ。
「はい、今回は世界のバランスの保つために今やるべき事について御告げを頂きました。」
「世界のバランス維持のためにやるべき事についてか。」
「そうですね、では話しますね。」
そうして聖女様が話し始める。
全てを説明し終わってから議員の人達が話し始めた。
「ゴーラーダ王国か、あそこならまだ平気だろう。」
「その奥にあるカコラ帝国が少し問題ではないか?」
「あそこか、確かに聖女様が近くに行くとなれば危険だな。」
そうして議員達が話してるとルンちゃんが話しかけてきた。
「ねぇ、カコラ帝国って何が悪いの?」
「…カコラ帝国ってのは…」
えぇ…説明しにくいんだけど…
覚悟を決めてカコラ帝国の事を話しているうちにルンちゃんの顔が赤くなっていく。
「なっ…そんな事をしてるの!」
「まぁそうだけど…」
カコラ帝国、そこが何故危険視されているのは歴史を見ないとわからないだろう。
と、ゆうわけでみんな!さっきぶりだね!コールちゃんだよ!
カコラ帝国の歴史はまずラロカ女王国との話をしないとだね!
この国達は元々は姉妹国家だったんだ!
仲が良かったけどとある原因で仲が悪くなっちゃったんだ!
それはね、なんと両国の王族が相手の国で拉致されたから!
大変だよねぇ、だって同時期に同じ事をされたんだからね!
両国の一番王位継承権の高い人達を拉致しあったから両国の関係は悪化!
その出来事でカコラ帝国は女性、ラロカ女王国は男性を蔑むようになったんだ!
どちらの国も奴隷のようにされてるようだけど、どうなっているかは察してね!
だからゴーラーダ王国の近くにあるカコラ帝国の話が上がってきてるんだよ!
まぁ入国審査くらいはあるけど不正入国がしやすいんだって!
まぁこんな感じかな?
では、これにて第二回、教えて!コールちゃん!を終わりにします!
じゃあね!また!
「…ふむ、では皆の意見を聞こう。意見があるものは挙手を、」
そう言うと真っ先に手を挙げた人がいた。
「バサイカ第三位。」
「私は反対です!この世界の大事な聖女様を危険な所には行かせられません!」
そう言うと一人が手を挙げた。
「セーラン第二位。」
「だが行かせなければこの世界のバランスが崩れる可能性があるぞ?」
「そっそれでも聖女の身の安全が第一だ!」
「バサイカ第三位、挙手をせずに発言をするな。」
「くっ、わかりました…」
暫く話し合いが続き多数決が行われ…
「賛成72、反対28で今回のお告げに従う事にする。」
こうして会議が終わり、解散していく。
聖女様と共に聖女用談話室に向かう。
そこにつき、椅子に座ると聖女様が喋り始めた。
「今回も反対してきましたね。」
「まぁ、自分がセフィを娶りたいからしょうがないんじゃない?」
「それってバサイカ…第三位?ですか?」
「?、あぁまだあんたはここの事覚えてないんだっけ?」
「ここでは第五位から第一位までその家の先代聖女の方々の功績度によって変わってくるんです。」
なるほど、そう言うことか。
「まぁ勿論功績によっても上がり下がりするけどね。」
「わかりましたか?」
「はい、わかりました。」
「…でもまた国外ですか、暫くこの国でゆっくりできると思ってたんですけどね。」
「世界のバランスが治るまでは国外に行きそうですけどね。」
流石に世界のバランスが治らないとこの国いるだけじゃ無理だろう。
「いつか…この国でゆっくりできますかね?」
「流石に出来るでしょセフィ、世界のバランスが戻ったらゆっくり出来るだろうし。」
「そうですよ、聖女様ならできますよ。」
そうすると聖女様が少し元気なった。
「そうですよね、まぁまだ申請に時間がかかるので出発のは時間がかかるんですけどね。」
「申請が通ったらすぐに出発ですか?」
「それはないですよ、一応皆さんの日程がありますし。」
確かに休暇中に仕事が入ってきたら問題になるな。
「勿論貴方にも休んでもらいますよ。」
「えっ?」
休み?
「僕休みなんて取ってましたっけ?」
「取ってましたよ、毎月月初めの日に取ると。」
あぁ!そういえば取ってた!
「別に取らなくても…」
「ダメです!ただでさえ休暇が毎月一日なのに零にしたら怒られます。」
「えぇ…」
「とにかく!貴方が休んでから出国しますからね!」
そう言って聖女様とルンちゃんが部屋の外に出る。
休日…休日?
「休日って何すればいいんだ?」
正直病気とか大怪我とかなった事無いから家での過ごし方がわからない。
僕も部屋を出て暫く歩いているとガロンさんが歩いていた。
「ガロンさん!」
「どうした、何か用か?」
「実は相談があって…」
「なんだ、言ってみろ。」
「休日ってどうやって過ごせばいいですか?」
ガロンさんが驚いた顔をした。
「過ごし方?」
「はい!僕、休日を一度も取った事が無くて。」
「…自分が好きな事をやればいいんじゃ無いか?」
「好きな事?」
「自分がやりたい事をやるのが休日だからな。」
「やりたい事…」
「では、私はこれで。」
そう言ってガロンさんがどこかへ行く。
「訓練とかかなぁ…」
今日は特に書く事無かった。
KHRBお願いします。