閑話 聖女と護衛 後編
文字が多くなっています。
窓を見ていると、国境近くまで来ていた。
「聖女様もうすぐ着きます、準備を。」
今話しているのはルナミス・レイサとゆう私の幼馴染です。
私が聖女になった時に一番仲が良かった子で、護衛になって?って言ったら二つ返事で答えてくれました。
ルンちゃん、あっルナミスの事なんだけど凄くイレイサ教を信仰しています。
なので高位の方にコール様の事をあまり教えてはいけないと言われているですよね。
なんでかとゆうと、まずそんなに高位では無いからです。
コール様がこんな喋り方だと知っている方はそんなにいません。
ルンちゃん自身高位では無いですし熱心な信者ですから、こうゆう事を話してしまうと信仰心が無くなるかもしれないので、ダメと。
高位の方の中で信仰心が特に高い方には言わないようにしている秘密事項の一つになってます。
そんな信仰心の高いルンちゃんですが護衛の腕はピカイチで今まで傷付いた事がありません。
私も怪我をした事無いですし信頼しています。
ルンちゃんは珍しく土と光の属性の二属性を持っていて、私を絶対に守るから『絶対守護』とか言う名前が付けられて本人は少し恥ずかしいって言ってました。
ルンちゃんに言われたので準備しましょう。
「今回、神のお告げにより貴国に入国させてもらうイレイサ王国の者だ!入国の手続きを行わさせてもらう!」
ルンちゃんが堅苦しい言い方で検問に入る、そんな感じで言わなくてもいいのに…
検問が終わり国境を超えて王都まで行くまでに大体二日くらいかかると言っていました。
そこまで行くまでに一つだけ街によってから行きそこに止まってから王都に着くらしいです。
検問が終わり道なりを進んでいると道の真ん中で止まっている人達が見えてきました。
見た感じ十人くらいいます。
ルンちゃんがその人達に大きな声をかけました。
「お前達!そこを退け!退かなければ今すぐに切り捨てる!」
そう言っても退かない男達は話し始める。
「ギャハハ!威勢のいい姉ちゃんじゃねぇか!その威勢がどこまで続くか楽しみだぜ!」
…気持ちの良い物では無いですね。
「敵対すると判断する!」
そう言うと一気に近づいて先頭にいた人を斬りつける。
その人は頭が切り離れて絶命する、後ろの人達はゾッとしているのが見て取れます。
その隙を見逃すはず無く三人切り殺していますね。
流石に反応したのか後ろから斬り掛かりますが、左手に持っている盾で防いで、
「ランドバレット!」
ルンちゃんがそう言うと前にいた四人は体を突き抜かれ倒れます。
「ヤベェ!逃げるぞ!」
残りの二人はそれを見て逃げようとしますがルンちゃんはすぐに頭を突き殺してしまう。
あっ、私は仕事柄血とか死体とか結構見てますので平気なんです。
戦場も何回か行ったことあるので平気なんですよ。
帰って来たルンちゃんに声をかける。
「お疲れ様です、怪我してませんか?」
「いえ、大丈夫です。」
そう言って出発の準備をする。
その後特に何も無く王都に着きました。
今日は兵士試験と被るらしいですが、ちらの事情を考慮してくれて無理をしてまで準備をしてくれました。
それにしてもコール様の予言の日と試験の日が被った…何か関係が?
王と会見してから貴賓室で休みます。
少し休んでいるとドアでノックされる。
返事をすると、この国の第二王子カード・ソードベルが入ってきました。
金髪で碧眼ですね、この方がこの国最強ですか…。
「今回は我が国に訪問していただきありがとうございます。」
「いえいえ、こちらの無理を通して頂きましたのでお互い様です。」
自己紹介をしていき話が進んでいきます。
しばらくすると執事が入ってきました。
「カード様、エキシビジョンマッチが始まりますので準備を。」
「…そうか、わかった行こう。」
エキシビジョンマッチですか…
「エキシビジョンとは何をやるのですか?」
「あぁ、実は槍を使う人に決闘を挑まれまして、エキシビジョンをする流れになりまして。」
槍?まさか…
「その相手の名前はわかりますか?」
「?、確かスランと言った名前でしたね。」
やはり!
「私達が観戦する事は可能でしょうか?」
「いっいえ、流石にそれは…」
「ルナミスが見ればより盛り上がると思うんですよね、どうですか?」
「くっ…わかりました、関係者に伝えておきます。」
よし!ここまでいけば見れるでしょう。
そうして外に出た第二王子を見てルンちゃんに話しかける。
「ルンちゃんどう思います?」
「ルンちゃんって呼ばないでください!」
…皆さん見ましたね?
そうなんです、ルンちゃんと呼ぶと怒られるんです。
「王国最強ですが…どう思いましたか?」
「はぁ…まあ一言言うなら、私なら勝てる自信があるわ。」
ですよね、私でもわかりました。
「取り敢えず予言の人に会えそうなので、行きましょうか。」
「えっ…誰!聞いてないけど!」
あれっ?言ってませんでしたっけ?
ルンちゃんにこの事を説明し終わると準備が終わったらしいので外に出ました。
そこには槍を持った人と第二王子が立っています。
「これから、第二王子対スランのエキシビジョンマッチを始めます!本日司会をします、カイシと申します!本日は解説にルナミス・レイサさんとゲストにセフィリアナ・イレイサ様でお送りいたします!」
紹介されたので自己紹介をします。
その後司会の人がルンちゃんに話を振り、今までで一番強かった魔物を聞きたいってルンちゃんが言いました。
スランさんは属性一致ワイバーンだそうです。
よく分からないですけど、凄いらしいですよ?
試合が始まると一瞬で終わって結果はスランさんの圧勝です。
見えなかったのでルンちゃんに聞くと、
「身体強化系の魔法を使い、相手に近づきそこから突かずに左から薙ぎ払った。」
らしいです。
私もなんとなくですがわかりました。
勝負が終わってスランさんの両親が予言どうりの方です。
あの人だと確信して話に行きましょう。
話しかけて護衛騎士の事を喋るとビックリしながら聞いてくれました。
本当に両親かどうかを見るために場所を移動しましたがあっていたそうです。
石像の部屋にいると騎士が逃げて下さいと言ってきましたが逃げません。
今現在、そのランクとなるとこの王都で対応できる騎士は少ないでしょう。
危ないかもしれないですが死ななければいいんです。
外に出るとレッドホークが何匹かいました。
私が後ろの方で治療をします。
「聖女様!ありがとうございます!」
…いつも思うんです、命を取り留めた人をまた戦場に送っていいのかなと。
いつも同じ事を考えているのですけれど…どうすればこれは解決するのでしょう?
しばらくしてレッドホークが少なくなるとクリムゾンホークが後ろから数体現れました。
「聖女様、離れて下さい。」
ルンちゃんがここまで言った事はないので凄い相手なんでしょう。
クリムゾンホークが全員倒されてこちらを見て焦った様な顔をします。
「聖女様!後ろ!」
えっ…
そこには
口を開けた何かが私を食べようとしていた。
KHRBよろしくお願いします。