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槍と試験 前編

ヒロイン登場!

試験当日。

その日は僕の待ちに待った兵士試験でもあり歴代最高とも言われる聖女、セフィリア・イレイサが()()()この国に訪れる日でもある。


イレイサとついているが別に王族では無い。

聖女は先代が神託を受けて決定し、その名が受け継いでいく。


先代は貢献度が高いほど高い爵位になる権利を持っている。

その為イレイサ王国の貴族は全員聖女の末裔である。


聖女になると絶対にする事があるのだがその内の一つに護衛騎士を異性から選ぶとゆうものがある。

その時に仲の良い者を聖女は護衛騎士として選ぶのだが選んだのは『絶対守護』のルナミス・レイサだ。

ルナミスは女である為もう一人選ばなければいけない事になっている。


その時に神からのお告げがくる場合があるらしいのだ。

そのお告げが今回、この国に居るらしいのだが早く見つけないと消えてしまうと言ってたらしい。


そのお告げとは『剣と魔法の力を持っている者達の子が護衛騎士となるであろう。だがその者はすぐに消えてしまう。消えてしまえば、それは強大な敵として立ちはだかるだろう。』と。


誰だそんな迷惑な奴は。

見つけられないと敵になるなんてそんな大迷惑なことする奴がいるのか?


因みにレイサは護衛騎士になった人のファミリーネームだ。

勿論本人だけで終わるけど。


僕は護衛騎士になってみたい…訳では無い。

なので興味は無いが絶対に絶対守護は見たい。


堅牢のせいであまり目立たないが彼女自身も良いスペックをしている。

この国の堅牢は絶対守護より五年先に有名になっていて守りと言えば堅牢、となってしまっている。


「…よし、行くか!」


槍を持って試験場に向かう。

ミラさんの情報によると槍は武器庫にないらしいので練習用の槍を持ってく必要があるっぽい。

なんて不便な、他の武器が得意な人がいたらどうするつもりだ。


会場に着いて辺りを見渡すと剣を持ってる人しかいない。

確かにこの国の人は剣を使う人が多いがこれはおかしいぞ。


剣しかいない、どうゆう事だ?

そう思ってるいると受付を見つけたので最後尾に並び自分の番を待つ。

周りから視線を感じるが無視をしているとすぐ後ろから声をかけられる。


振り向くと大口叩いた時に限って失敗する『大口叩き』のビクマスがいた。

ビクマスは赤髪で中肉中背で髪型は少し髪が生えている坊主だ。

確か同い年だったしここにいるのは違和感ないけどどうしたんだろう?


「おい!お前、そんなので受けるのか?」


そんなのと言われて少しイラッときた。

これは一応父さんの形見だしそんなのと言われると嫌だ。

後ろが進んだのが気配でわかったので後ろに下がる。


「…大口叩きだったよね?確か。」


「それで呼ぶな!本来ならそんな不名誉な名前ではなく神風みたいなカッコいい二つ名だったんだ!コレでも上位ランカーなんだぞ!お前なんかよりずっと強いんだぞ!」


僕の名前を出してくれた。

…アレ、カッコいいんだ?僕的に言うと少し恥ずかしいんだけど。


アレが付いた日は大喜びしたけど次の日恥ずかし過ぎて家から出られなかったからなぁ…

学んだよ、人の二つ名はカッコいいけど自分だと凄く恥ずかしいって。

最近は慣れてきたけど…


「因みに僕、その神風なんだけど…」


後ろに下がりながら言う。

そう言ったらビクマスが驚いた。

が、すぐに笑い始めた。


「なっ…っははは、何言ってんだよ!神風は剣使いだぞ!槍なんか使ってるお前とは見間違えたりs」


カードを見せる、魔力を流しながらだ。

このカードは身分証明書にもなり国に登録されているのでほぼその人だと見分ける事が出来る。

しかも入る前に簡易身分証明が行われる為、偽造とは言えない。


「どうゆう事だ…なんで…槍使いなんかが…」


そうしてると僕の番が来たので受付に前を向く。

受付さんが驚いた顔をする。


「…よくわかりましたね。並んでからずっと後ろだったのに誰にも当たらず後ろ歩きするなんて、最後も私が呼ぼうとする前に前を向きましたし。何かコツでも?」


「別に気配を感じ取って歩いてただけですから。別段難しい事でもありませんよ?」


「はぁ…取り敢えずカードをそこにかざしてください。」


カードを認証させると受付の人が困ったような顔をしている。


「すいません、スラン様。職業はいつ()()()()()()()()()()?」


職業変更?そんな事してないけど…


「そんな事してませんよ?登録時から槍使いですし。」


「…こちらでは()()と記録してあるのですが…どうゆう事でしょう?」


剣士?なんじゃそりゃ?


「僕は槍使いですよ?ミラさんだって『槍使う人なんて珍しいから覚えてたよ?』って昨日言ってましたし。そちらのミスでは?」


「…すいません、ミラさんとは誰ですか?」


「元騎士で今は魔買いの責任者ですよ?そんな人が改竄するとは思えないんですけど…」


「鏡の人ですか…ならなさそうですけど…どうしてでしょう?」


ミラさんは有名だった、名前は知らないらしいけど。

そうして悩んでいると裏から上司みたいな人がやってきた。

今までの話を話すと真剣な顔をしてこちらを向いた。


「スランさんですか。()()()()()()()()を一回も受けない人が兵士になりたいだなんてあr」


おいちょっと待て。

指名依頼と戦争依頼は受けなかったんじゃなくて…


「何言ってるんですか?僕は未成年だから受けちゃダメと言われてるから受けてないだけで僕は受けたかったんですよ!そのせいで今までどれだけランク上げ苦労したと思ってるんですか!」


それを聞いてやれやれとゆう顔をして手元を見ると少し驚いた後、考えるような顔をした。


真実か嘘(トゥルーオアフォース)が反応しない?どうして?ここでは魔道具の使用は禁止されいて認定された物以外使えないはず…そうだ、スランさん。嘘を言ってください。」


嘘か…それなら、


「僕は家事が出来ません。」


コレだろう。

壊れていてもすぐに出来る家事にしとけばわかるはず!予想通りに魔道具が反応して、赤く光った。


「多分壊れてはいないか…とゆう事は本当に受ける事が出来なかった?もしくは…スランさん、担当職員の方はどなたで?」


「今年で三年目のニッピさんですけど…」


「…多分、ニッピさんは成人までは国からの依頼は受けられない。とゆうので受けさせてないと思います。ですが、上位ランカーになったら未成年でも受けられる。とゆうのを知らなかったんでしょう。」


「ほら。だから早く」


「その上で言います。試験は受けられません。」


は?


「なんで?」


「受けられません。何があっても無理です。」


どうゆう事だよ…


「なんで受けられないんだ?」


「無理なものは無理なんです。」


どうして…


「だから、なんで受けられないんだ!」


「すいません、規則なんです。お帰りください。」


規則?


「…規則ってなんだよ。」


「知らないのですか?この国の軍では()()()()()()()使()()()()()()()。とゆう規則がありますので。」


なんだよそれ…


「意味がわかりません。それで才能ある人が何人落ちると思ってるんですか?」


「それには同意はいたしますが…国の方針ですので。」


意味がわからない。

国の上層部は何を考えてるんだ?そう思ってると、隣から声が聞こえてくる。


「どうしたんだい?こんなにも大騒ぎして?」


見てみるとそこには、第二王子のカード・ソードベルがいた。

あれがミラさんにナルシスト言わせた第二王子か。


王国最強とゆうが…ミラさんより確実に弱い。

どうゆう事だ?


僕は強さがある程度わかるのだが流石に弱すぎる。

感覚としてはソーダルトより弱い。


そう考えていると、話終えたのか第二王子がこちらを向く。


「君は槍を使ってるみたいだけど、うちは剣以外の武器は認めてないのでね?帰ってもらえるかな?」


納得がいかない。


「…僕と勝負してください。」


「ゴメンね?そんな事してる暇ないから。」


…そっちがそうなら考えがある。


「じゃあソードベル王国最強は僕に怖気ついて戦わなかった、と他国に言いふらしますね」


「…そんな事言っていいのかな?今謝るなら不敬罪には問わないけど。」


「正直言って僕の感覚が正しければミラさんより弱いんですよ。しかも二つ名が一つしかないんです。王国最強のみ。ミラさんは鏡の戦乙女、死鏡、微笑む癒し手など他国を含めればその数十個は超えてるんですよ。今日来ているであろうルナミス・レイサでさえ絶対守護、無傷の護衛、護衛の鬼と三つあるんですよ。彼女については今年から有名になってきて三つです。それなのに十年もやってる第二王子が王国最強しかないなんておかしいんですよ。」


言い終わると周りの人から「おぉ!」と声がした。


「ぼっ僕が王子だからそんなにつかないんだよ?国として王子は大切だからね、変なのがつくと困るからね。知ってたかい?」


「マルマー帝国の第一皇子メビウス・マルマーは帝国最強の他に雷の申し子、紫電、紫の悪魔とかあるんですよ?第二より第一の方が大切ですよね?それがこの国がそうゆう方針なら否定しませんけど国的には王子を強く見せた方が得ですよ?なのになんでそれ以外の二つ名が無いんですか?しかも最近の戦績はミラさんと堅牢が主だってますし。どうしてですか?」


言い切ると何人かが第二王子の事を疑い始めた。

この人達が他人に言いふらすとその人にも伝わりその人も疑い始める。


それがループすると国中の人が疑い始める。

そうなる事を気付いたのだろう、王子が話しかけてきた。


「…いいだろう、そんなに言うなら受けてあげるよ。エキシビジョンとして戦ってあげる。ついて来なよ、相手してあげる。」


そう言って行った第二王子についていき訓練場まで来た。

どうやらここでやるらしい。

時間は試験が始まる直前にやるといって何処かに行った。


従者の人が控え室まで連れて行きそこで待たせようとしたがここでウォーニングアップすると言って行かなかった。


他にも遠くから飛んでくる魔法や毒をつけようとする奴がいたが全部避けた。

全部殺気ダダ漏れだしね、簡単だった。


時間になると第二王子が悔しそうにこちらへ来た。

まぁそうだよね、戦っちゃダメだもんね普通は。

負けたら大変だろうし。


「…よく来たな。」


「えぇ、もちろんです。」


一言喋ると、司会が話し始めた。


「これから、第二王子様対スランのエキシビジョンマッチを始めます!本日司会を務めるカイシと申します!本日は解説にルナミス・レイサさんとゲストのセフィリア・イレイサ様でお送りします!」


あっ絶対守護だ!

絶対守護ことルナミス様は黒髪に紅眼髪は首元まで伸びている。

聖女は白髪と金眼で腰元まで伸びている。


「解説のルナミスよ、よろしく。」


「ゲストのセフィリアです。よろしくお願いします。」


「今回のエキシビジョンマッチは王国最強対魔買いのトップランカー神風ことスランさんが戦ってくれます!ルナミスさん。どちらが勝つと思いますか?」


「正直わからないけど、スランだっけ?今までに狩った中で何が一番強かったかくらいは聞いておきたいわね。」


「そうですね、それは聞いてみたいです!とゆう訳でスランさん!今までに一番強かった魔物、教えてください!」


司会が聞いてきたので答える。


「属性一致ワイバーンです。」


そう言うとルナミス様がビックリする。


「属性一致ワイバーン!?」


ビックリしたルナミスに何もわかってない様子の聖女が聞く。


「ルナミス?私、それがどれだけ凄いのかわからないんですけど…」


「聖女様、ランクはわかりますよね?」


「はい、なんとなくは。」


「それで言うとワイバーンが9なんですけど、」


「9ですか!凄いですね!」


「…魔法を使ってる時点でワイバーンの場合は10になるんです。」


「?」


「更に、自分のメインの属性と一致すると更に上がるので実質11です。」


「じゅういち?」


「後で詳しく教えます、聖女様。」


「じっ実質11ですか…これは面白い戦いになりそうですね!」


少し暇なので王子の方へ向くと、顔を真っ青にしていた。


「ではルール説明を、ルールは一対一の真剣勝負、魔法の使用はあり。勝敗は審判が判断します。

両者準備はいいですか?それでは、始め!」


相手は一応王国最強と言われている。

手加減無しで一気に近づいた。


近づく前にウインドスピードを使っておく。

槍の間合いに入っても何もしてこない。


何をしてくる?

取り敢えず突きと見せかけ左から横薙ぎする。

さあどうする!すると何事もなく王子は城壁まで飛んで行った。


「は?」


何も抵抗をしてこなかった。

何を狙ってる?皆が戸惑ってる中、聖女がルナミス様に話しかける。


「ルナミス、見えた?私、全く見えなかったんだけど…」


「…一応、見えました。」


「ルナミスさん、解説お願いします!」


カイシが言うと解説し始めた。


「まず、スランは魔法を使ったの。多分身体強化系だと思うわ。その後一気に第二王子に近づいて、突くかと思ったら左から薙ぎ払って、第二王子が城壁まで飛んで行った、て感じだと思うけど。…合ってる?」


「合ってますよルナミス様。」


そう呼ぶとルナミス様が驚く。

隣では聖女が嬉しそうにルナミス様に声をかける。


「ねっ、言った通りでしょ?ルナミスを様付する人がいるって。」


「なっ何で私に様をつけるの?」


「僕、有名な騎士が好きでして。上から五番目までは敬意を込めて様付けを心がけてるんです。」


「そう…。因みに…私は何番なのかな?」


少し期待しているルナミス様。


「五番目です。上から、ミラさん、堅牢、メビウス様、ガロン様、そして、ルナミス様です。」


そう言うとガックリしたルナミス様とそれを見て戸惑っている聖女がいた。

騎士には様をつけて、聖女にはつけない、スラン君。

第二王子の論破はオタクには効かないようです。

因みに、ソーダルトは真面目に強いです。大体五番目ぐらいかな?

KHRBよろしくお願いします。

前編と言っても、後半は内容薄いかと。だってこのまま行くと、六千文字行っちゃうからさ…

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