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2 鏡と手がかり

あれから三日、いまだスラン君の救出方法は思いついていない。

今、皆と話し合いをしてるけど多分何もすすまないんだろうな。


そう思っているとアリアちゃんが手をあげた。

一体なんなんだろう?


「ねぇ、最近シルを見たって人、いる?」


「見てませんね。」


「知りません、興味ないですし。」


「見ては、ないかな?」


「僕も見てないよ。」


「見てないけど……何か関係あるの?」


「もしかしたらだけど、シルは今ダーリンの所にいるのかなーって」


あー、確かにあり得そう、というかそれしかないと思う。


「なんで今まで言わなかったのよ。」


「いや、シルの魔力だけはずっと感じてたの。だからただ私と会ってないかな、って。」


「ずっと頭上に魔力があるんだよね。」


「ルンちゃんは気付いていたんですか?」


「うん、ぼんやり感じれるくらいなんだけどね。」


へぇ……駄目だ、全然分からない。

アリアちゃんはともかくルナミスちゃんが感じられれたのはなんでなんだろう?


もしかして、勇者の力に目覚めたからかな?

それとも、単純に魔力を感じられる力が高いからかな?

どちらにしろ僕には分からない事だし、この二つ以外かもしれない。

今僕が考えても仕方がないか。


「もしシルがダーリンといるなら、私達の上にいるって事になるんだけど、どう思う?」


「どうもこうも手がかりがそれしかない以上、それにかけるしかないんじゃ?」


「そうですね、では皆さん、今すぐ上に行く準備をしてくださいね。」


「いや、待ってください。」


「なんですか?メイさん。」


「忘れないでください、私達空飛べないんですよ。」


「あっ!?そうでした……」


……もしかしたら、いけるかも。

確率は低いかもしれないけど、やるしかないよね。


「ねぇアリアちゃん。」


「はい?なんですか?」


「矢に紐を結んで撃ったら上まで届きそう?」


「……私一人だと無理じゃないかな、シルがいるなら出来ると思うけど。」


「ミラ、それって紐を上まで伸ばして昇るって事でしょ?」


「うん、それしかないよ。」


多分、これが一番確実な筈。

あんまり時間をかけると死んじゃうからね。


「別に皆でいく訳じゃないよ?そんな事したら紐が切れるかもしれないしね。」


「何人で天使を出し抜くつもりなの?


「えっ?」


「あんたとメイで逃げられたんだから少なくとも三人は欲しいでしょ。」


「ルナミスちゃんだけのつもりだったんだけど……無理そう?」


「無理だと思うよ?どこにいるか分からないし見つかったらすぐに逃げられちゃうからね。」


「ご主人様の匂いさえ分かれば一直線でいけますから私は行きます。」


「今は分からないの?」


メイちゃんなら分かると思うんだけど……

まぁでも分かってたらすぐにでも皆に知らせるよね。


「ここはご主人様の匂いが充満してて分からなかったんです。」


「じゃあ上に行くのはメイと魔法を封じる為にミラ、後は一番早いルナミスでいいわね?」


タルトちゃんはさっさと話を終わらせたいのか誰が行くのかを決めてしまった。

でも、そんな事をすれば当然──


「勝手に決めないでください!私も行きますよ!」


「そうよ!」


選ばれなかった二人が文句を言ってきた。

確かに助けたいのに行けないのは嫌だよね。


「アリアは下で矢を再度放つ必要があった時の保険よ。何かあった時に大変でしょ?」


「うっ……」


「そして聖女様、あんた行って何すんのよ。」


「私は、その、聖の魔法の専門家として行きます。」


「……いいわ、行っても。」


「はぁ!?」「ありがとうございます。」


なんかタルトちゃんがすんなり行く事を許可しちゃった。

あんまり納得している様には見えなかったけど……どうしてだろう?


「さっ、準備をしましょう。」

KHRBよろしくお願いします。

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