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1 槍と階級

「改めて私はカトレア、階級は作成型(クラフトタイプ)天上使者(エンジェル)よ。」


カトレアさんがいきなり訳の分からない事を言い出した。

おそらく天使の身分みたいな物なんだろう。


大事だとは思うけど……僕は天使の階級がなんなのかを知らないので何が凄いのかは分かる訳もない。

でもカトレアさんが言うには中の上らしいし、ある程度は偉いんだろう。


「さっき聞いてたから教えてあげるけど偉さ的には一つ階級が上がるだけで上の下に入る、と言っておくわ。」


思っていたよりも偉かったな。

あんまりそういう風には見えないんだけど……


「まぁ、これくらいね。」


「……えっ、自己紹介は?」


「言ったでしょ、これくらいって。」


短っ!流石にまだ言う事は残ってるんじゃない?

うーん……まぁ別に僕から聞けばいいのか。


「その羽ってどうなってるの?」


「羽?どうって、普通に魔力で補助しながら飛んでいるだけよ。」


そう言ってカトレアさんは少しだけ飛んでくれた。

あまり羽を動かさない所を見るにほぼ魔力で飛んでいるみたいだ。

近くにいても風圧が殆ど感じ取れないし、疲れる事はないんだろうな。


それにしても綺麗だな、見ているだけで触りたくなる様な毛量だ。

触り心地いいんだろうな、触ってみたい。


「ちょっと触ってもいい?」


「………少しだけならいいわよ、羽が抜けない様に優しくね。」


そう言って少しだけ僕の方に羽を向けてくれた。

僕は羽の先端を触ってから全体を触っていく。


暖かい、最初に触った時にそう思った。

ただの体のぬくもりではない、どこか落ち着く様な暖かさだ。

なんか眠くなってきたな、もう触るのをやめておこう。

これ以上やると羽の中で眠りかねない。


「もういいよ、ありがとう。」


「そう、ふぅ……」


カトレアさんはすぐに羽の手入れを始めてしまった。

まぁあんまり心地の良いものではなかったか。

でも……また触れるなら触りたいな。


「で、他に何か聞きたい事は?」


「え?」


「聞き始めたのは貴方でしょ?」


「えぇ……そういえば魔眼って天使は全員持っているの?」


「流石に私だけね、もっと高位の天使なら持っていてもおかしくないけど。」


まぁ天使でも魔眼は珍しいか。

他には……適正魔法を教えてくれるわけないからなぁ。

うーん……


「もう無いなら終わりでいい?」


「ちょっと待って!ええっと……普段、どういう仕事をしてるの?」


「それ、本当に聞きたい?」


「うん、聞く機会なんてないし。」


「……別に、ただ地上の様子を見てるだけよ。手出しは基本的に禁止されているからね。」


案外あっさりしているな、魔物の討伐とか悪魔退治とかしてそうだけど。


「見てて楽しかった事とかある?」


「楽しい?そうね例えば──」

KHRBよろしくお願いします。

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