If 剣と学園
これが間違えた作品です。
第三部 騎士育成学校 一年生編
魔力が分かってから年月が経ち、僕は試験会場にいる。
周りには同い年の子供達がいて皆真剣に試験対策をしていた。
勿論僕の周りには誰もいない、何故かって?
そりゃ
「スラン!試験頑張ってね!応援してるから!」
…母さん、なんでここにいるの?
昨日は親族は入場禁止って言ってたでしょ…
「…なんでここにいるの?」
「実はねぇ、試験官の人達が皆休んじゃってね。代わりに私が試験官になったの。」
「よかったの、それで。」
「だって私以外に試験全部見れる人が居なかったんだもん。」
「…せめて公平にね、母さん。」
「勿論!いくら息子でも贔屓はしないからね。」
そう言って母さんはテストを取りに行った。
ふぅ、と思いながら席に着くと周りから声が聞こえる。
「…あれってマーリス副団長だよな。」
「そうだよね、あいつが副団長の子供だろうな。」
「チッ、コネかよ。楽でいいよな。」
「ね、俺も騎士が親の家族がよかったよ。」
…まぁそう見えるよね。
そう思いながら時間まで待った。
時間になると母さんがとテストを持って教壇の前に立つ。
「さぁ!皆テストだよ!」
そう言うと立っていた人達が一斉に席に戻り始めた。
全員が座ると早速テストが配られる。
科目は算術基礎Ⅰ、魔術基礎Ⅰ、歴史基礎、植物学基礎Ⅰ、魔物学基礎の五つだ。
算術基礎Ⅰ
基本的に簡単だった。
次の問題で最後なので見直しをしたが間違いはなさそうだ。
さて、この問題は?
問 10
次の方程式を解け。
a²+2a-3=0
これは簡単だ。
まず因数分解をして、
(a+3)(a-1)=0
そして右辺と左辺が等しくなればいいから答えは
a=-3
a=1
っと。
結構簡単でよかった。
念のため見直しをして三回目くらいで時間がきた。
魔術基礎Ⅰ
魔帝の異名を持つ母さんがいる僕にとってこのテストは簡単すぎた。
取り敢えず見直しもしたし最後の問題を解くか。
問 8
次の場合、魔法の射程距離は何mか答えなさい。
この魔法の持続時間は1時間で速度が6㎞/hである。
この時の射程距離を求めなさい。
これも簡単だ。
まずは持続時間と速度をかける。
1×6=6
になるけど今回はm指定なので
A6000m
になるかな。
これで魔術基礎Ⅰも平気かな?
歴史基礎
これが一番簡単だった。
この国の歴史は本を読んでるから余裕だ。
植物学基礎Ⅰ
これもほぼ簡単だったけど最後が難しい。
それがこれだ。
問 12
以下の植物を使って出来る物は何か答えなさい。
ハウスキン+シルベリス
ハウスキンは単体で使えば身体を強く出来る。
シルベリスは魔物の様な性格になる危険な植物だ
身体強化と魔物化…あ!
もしかしてハウキシス?
でもそれって違法薬物じゃ…
まぁいいや、違法薬物ですって答えの横に書いておこう。
魔物学基礎
これが一番難しかったかな。
父さんに魔物の事を聞いていなかったら答えられなかっただろう。
問 5
魔物を従える方法を答えなさい。
…は?
魔物を従える方法なんてな──
『いいかスラン、お前に魔物と戦う最終手段を教えよう。』
『従える!どうやってやるの!』
『魔力を食わせるんだ。』
『食わせる?』
『そうだ、そうすれば一時的に従順になるからそこで待機命令を出した後全力で逃げるんだ。』
──あった。
…書くか。
これで全てのテストが終わった。
ここからはテストが返却されて合否が発表される。
ここで待っていると母さんが戻ってきた。
「皆お疲れ様!これから合格者の上位10名を呼ぶから呼ばれたら返事をして前に出てね。」
呼ばれたら前に出ればいいんだな。
まぁ呼ばれはしないからゆっくりして
「それじゃあ一人目、スラン!」
えっ!どうゆう事だ…
取り敢えず返事をしておこう。
「はい!」
返事をして立ち上がり前まで進む。
母さんの目の前に進むと合格書を渡してきた。
「おめでとう、今の所は首席最有力候補だから頑張ってね。」
貰ったら会場を出ていいと言われたので出た。
出たら合格書の中身を見る。
すると
テスト成績表
算術基礎Ⅰ 魔術基礎Ⅰ 歴史基礎 植物学基礎Ⅰ 魔物学基礎 総合
100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 500/500
よしっ!満点だ!
ここまで取れば次で失敗しても平気かな。
次の日
僕は今度は王城の訓練場にいた。
試験は2グループに分けられているらしくて昨日実技試験をやった人達は今頃テストをやってるだろう。
昨日と違って人数が大幅に減っている。
百人くらいかな、昨日はこの20倍はいた。
「お前ら、準備はいいか!」
父さんが朝礼台で音量拡散器を使って声を出す。
それにしても人選が豪華だな、なんでやってるかはなんとなくわかるが。
「ルールは簡単だ、殺したら失格。後は合図があるまで戦い続けろ!」
はぁ!
「では、はじめ!」
そう父さんが言った瞬間に全員戦い始めた。
試合形式じゃないのかよ!
そう思いながら後ろから来た奴を剣で気絶させる。
「急にバトルロイヤルは聞いてないんだけどなぁ…」
そう呟きながらどんどん気絶させていく。
特に狙われてないしこれは余裕
「お前らにいい事を教えてやる、こいつらを倒せたら高ポイントだ!」
そう言って一番目に付いたのは八人の顔に囲まれた──僕の顔だ。
それを見た瞬間一斉にこちらに視線が集まった。
「…倒せぇぇぇ!」
「俺以外には誰にも負けんなよ!」
「はぁぁぁ!」
チッ…しょうがない、あまり使いたくなかったけど使うか。
取り敢えず安全に使える壁側まで行って発動する。
「ソード:8192、強化!」
そう言った瞬間、周りの人が遅くなった。
僕の魔力の剣はこれしかない。
ソード:n、強化と言えば発動する。
nの所は数字が入るのだが2の乗数しか入らない。
僕の場合、2〜131072まで強化出来る。
もう少しで262144も出来そうだがまだ足りない。
131072の場合、2分くらいしか持たないので8192にしてる。
これなら32分継続して使えるから安心だ。
まぁまずは…
「こいつらを倒す。」
そして僕は一人一人に剣撃を与えていく。
僕に攻撃しようとしていた人達に加えた後強化を解除する。
するとそこにいた人達はその場に倒れて気絶していた。
残りは…ざっと三十人とゆう所か。
あそこにいた八人もいる、まずはあいつらをー
「そこまで!手を止めるように!」
ソードを再発動させようとしたら父さんの制止が入った。
…一位は難しいな、まだ六十人くらいしか倒してな
「スランが過半数を倒したからやめだ!一位はスランな!二位は──」
…え?
閑話 とある近衛騎士の考え
「これは…」
こんな点数あり得るの…?
「どうしたの?」
声をかけられたので振り向くとそこにはマーリス副団長がいた。
「実は全教科満点の子がいてですね…」
「多分うちの子ね、ちょっと見せて。」
そう言って用紙を手から奪い取る。
副団長のお子さん…ならそうなのかな?
「やっぱりスランね、今回のテストは簡単な方だからこれくらいしてもらわないとね。」
「優秀なんですね、お子さん。」
「勿論!私とロットの子よ、勉強は満遍なく教えたわ。」
それなら…まぁあり得なくはないのかな?
マーリス副団長から魔術基礎Ⅰと算術基礎Ⅰ、植物学基礎Ⅰは教えてもらえる。
魔物学基礎は団長から教えてもらったのだろう。
歴史基礎は本でも読めば大体出来るような作りにはなってるから…
「ったく、スランは本気を出しすぎなんだよな…」
「団長、いかがなさいましたか?」
「あぁ、メルラ中将じゃないか。実はな、」
話を聴くとどうやらまたスランとゆう子が一位を取ったらしい。
「俺でもあいつの本気でギリギリなんだからそんなに強化倍率上げなくていいって何回も言ってるのにやり過ぎなんだよ。」
「えっ!そうなんですか!」
「あぁ、あいつは数年したら近衛騎士団長だな!」
そう言って高笑いする団長。
将来確実に団長を凌ぐスラン、少し興味が湧いてきますね。
閑話 とある近衛騎士の考え 完
…首席になってしまった。
いや、ね?別に嫌なわけではないよ?
けどね、どうしても首席挨拶なんかはやりたくないんだよなぁ。
だって目立つじゃん!ただでさえ父さんと母さんで目立ってるのに挨拶したら絶対絡まれるじゃん!
休み時間には勉強したり訓練したりしたいのに…
そうだ!殺気を放っていれば絡まれることもない!よし!そうしよう!
今日は入学式、なんだけど…
「さっ、スラン!写真を撮りましょ!」
「そうだぞ、バッチリ決めて撮るかからな!」
…やめて…恥ずかしい…
周りの人が見てるからさっさと撮ろうよ…
…入学式の会場に入るまで30分かかった。
どうして……
式が始まって暫くすると新入生代表挨拶があった。
僕は呼ばれて用意した文を読んだ。
「僕は父さんと母さんの背中を見て育ってきました。
強くて、優しくて、正義感があって、そんな二人を僕は尊敬しています。
父さんは近衛騎士団団長、母さんは近衛騎士団副団長、そんな恵まれた環境で育ってきたから僕はここにい
ると思います。
だからこそ、僕は父さんがやっている近衛騎士団団長になりたいと、引き継ぎたいと思いました。
僕は父さんの良い所、守ってきた事を引き継いでいき
それでいて父さんを超えたいと思っています。
皆さんもここにいるとゆう事は何かしたいとゆう思いがあった筈です。
人を守りたい、笑顔にしたい、恩返しをしたい、何かしらの信念を持っているでしょう。
ここでの事は無駄にならない筈です、僕は皆さんと一緒に切磋琢磨しあい高め合っていく存在になりたいと
思っています。
新入生代表、スラン。」
言い終わると会場全体から大きな拍手が聞こえる。
そして僕は席に戻った。
式が終わり、指定された教室に行くと座席表があったので座り魔術の勉強を始める。
その時、薄っすらと殺気を放ち近づけない対策が決まり先生が来るまで誰も僕に話しかけなかった。
「おい首席!その殺気をしまえ!周りが怖がってるだろ!」
先生に注意されたので引っ込める。
全然殺気出してないのになんでだろう?
「そんなに殺気を出したら周りが怯えるだろ?放つなら少し抑えて放て。」
「…僕全然殺気出してませんよ?」
「いやいやいや、そんなわけないだろ。」
信じてくれないのか…しょうがない、ここは
「ひっ!」
本気で先生だけに殺気を出そう。
これならわかってくれる筈だ。
「これが本気の殺気です、わかりましたか?」
「わっわかった、お前らせっ席に付け!」
そう言って先生が少し怯えながら言った。
周りの子達も戸惑いながらも席に座る。
「…きょ、今日は!各自の自己紹介とこの学校の仕組みと選択授業を選んでもらう!」
えっと…このクラスは上位10名だけのクラスだからここにいるのが同年代で強い子達か。
うーん、微妙かな?
正直皆には負ける事は無いと思う。
「まずは俺からな!ソードベル王国近衛騎士のベルガだ、一応中尉を貰っている。お前らがこの成績をキープ出来たら四年間一緒だ、よろしく頼む。」
あっ近衛騎士だったんだ、確かに他よりは強いなって思ってたけど。
この学校だけだと四年間教えてくれるが基礎を教えてくれる場所で最大で一年間ある。
だから周りの人達はなんとなく仲がいい雰囲気だった。
僕だけこのクラスに馴染めてないな……まぁいいけど。
次は僕だろうしその場で立つ。
「首席のスランです、皆と共に成長出来たらいいと思っています。よろしくお願いします。」
これでいいだろう、その後の自己紹介はあまり真剣に聞かなかった。
適当に聞いていると自己紹介が終わったらしく学校の仕組みが説明されていく。
「ではこの学校についてだ、この学校では騎士になるために必要な知識をつけてもらう場所だ。」
「通常授業はお前らが解いたテストの教科とその応用したものを受けてもらう。」
「それでこの後選んでもらう選択授業を受けるってのが一日の授業の流れだ。」
「お前達は基本教科全てと選択授業二つ以上単位を貰えたら卒業できるぞ。」
ふーん、でも僕ならすぐに取れると思うんだ。
勿論根拠はあるよ、母さんから死ぬほど教えられたし。
「あっそうだ、スラン。」
「はい、なんでしょうか?」
「お前は基本教科の単位はもうあげてるから出なくていいぞ。」
え!僕まだ授業受けてないんだけど!
「歴史基礎は満点、その他の教科は最後の問題を解ける奴に単位はあげてるんだ、納得してくれ。」
……まぁ納得するけどさ。
確か選択も5教科くらいだったな。
と考えていると一枚の紙がきた。
そこには大きく選択授業と書いてある字の下に、
近接格闘科、野外行動科、実戦科 I、戦略科、守護科と書いてあった。
「これが選択科目だ。それに丸をつけてもってこい。」
うーん…近接格闘科にしようかな。
もしも武器が無い時に一番役に立ちそうだし。
僕はそれに丸をつけて提出した。
近接格闘かぁ、母さんから‘‘軽く’’教えてもらっただけだから楽しみだ。
この後の授業が選択科目だったので言われた場所に行った。
そこにはもう何人かそこで待機しているのが見える。
「お主か、一年でここにきた能無しは。」
そう言われて振り向くとおじさんがいた。
それと初対面で能無しってひどく無いか?
「何?おじさん。」
そう言った瞬間おじさんが後ろに回ろうとしていたのでカウンターで投げ技を決める。
おじさんはとても驚いた顔をした。
「……お主、その技をどこで知った?」
「えっ、母さんからだけど?」
「……もしやマーリス殿ではないか?」
コクっと頷くとおじさんはあるものを取り出した。
そこには単位と書い……ってはぁ!
「マーリス殿はワシより近接格闘が上手いから教える必要はない。ほれ、帰った帰った。」
「そんな!まだ僕の実力自体はわからないでしょ!」
「ワシを投げた時点でお主に教えることなどない!」
…どうしよう、僕はどこに行こうか。
とっ取り敢えず職員室に行こうかな!
「…確かに単位だ。」
「でしょう、僕はどうすればいいですか?」
「…戦略科の単位テストでも受けるか?流石に今からはどの教科も無理だし。」
「はい、やってみます。」
戦略かぁ、これは母さんにみっちり教えられたから平気だ。
ふんふん…
「…満点だな。」
「満点ですね。」
「…これが戦略科の単位だ、担当の先生には言っておく。」
「ありがとうございます。失礼しました。」
…僕はこの後守護科、野外行動科と受けたけどね、一発で単位を取ってしまった。
守護科では実戦で満点を取り合格、野外科では全部一人でやってしまって合格と…
だっ大丈夫だ!まだ実戦科が…
「はい、これが実戦科 Iの単位な。」
えぇ…もうやる事ないんだけど?
とゆうかやってもいないし!
「よかったな、実戦科 Ⅱの挑戦権が手に入れられて。」
「実戦科 Ⅱ?なんですかそれ?」
「Iが通常の騎士に、IIが近衛騎士に相手をしてもらえるんだ。」
近衛…って事は!
「父さん達としろとゆう事ですか?」
「まっそうゆう事だ、明日からホームルームに来るだけで後は近衛の所に行っていいぞ。」
とゆう事で、
「父さん、母さん、久し振り。」
「待ってたぞスラン、もうここまで来るとは早いな。」
「そう簡単に受けられるものではないのだけれどねぇ。」
やってきました、近衛騎士の訓練場に。
…やっぱり父さんレベルはいないな。
そう思ってるとミラさんを見つけた。
邪魔するわけにもいかないので終わったら挨拶に行こう。
「団長、そいつは誰ですか。」
「バンパーソン大佐か、こいつは俺らの息子だ。優秀だろ、一年生でここまで来れたんだから。」
「…一年生でIIまで来たんですか、優秀ですね。」
「まぁ全力でやると俺が負けそうになるくらいだからな、将来はこいつが俺の代わりだな!」
「確か実戦 IIは最初にどんなレベルか見ますよね、その相手を僕にしてほしいです。」
「別にいいけどよ、平気か?冗談抜きで強いから疑わなくてもいい」
「平気です、よっ!」
その瞬間バンパーソンさんが斬りかかってくる。
…まぁ読んでたけど、僕はサッと躱して壁までバンパーソンさんを吹っ飛ばす。
ドゴンっとゆう音がした後、バンパーソンさんは地面に倒れた。
「これでいいの?実力試験は。」
「勿論いいぞ、元々はミラ中将に相手をさせるつもりだったが…変わらんだろ!」
父さんと話していたらミラさんが近くまで来た。
去年と何も変わってないミラさんがこちらに来る。
「久し振りスラン君、元気だった?」
「元気だったよ!ねぇ、今度魔法見せて!」
「うん、いいよ!ねぇ、次は僕とやろうよ。」
「ミラさんとですか…いいですよ、でも戦うからには全力で行きますよ!」
「勿論知ってるよ、スラン君に僕の成長した姿を見せないとね!」
結果から言おう、負けた。
ミラさんの魔法で剣を封じられて単純な技術で負けた。
あぁ、悔しい。
もう少し体が出来れば勝てるかな…
「お疲れ様、怪我してない?」
「してないよ、それにしても凄いね。五、六年でここまでできるんでしょ?」
「まぁスラン君に負けない様に頑張ったからね、ここで負けたら僕泣いちゃうよ?」
「…決めた。」
「えっ…もっ、もしかして」
「卒業までにミラさんを倒す!」
「結… 」
絶対に越える、卒業までに。
それから僕は毎日ミラさん達近衛騎士達の訓練場で訓練した。
近衛騎士はあらかた倒し終えた、勿論父さんと母さんも。
やっぱり魔法を封じられるとまだ僕には技術が足りない。
そう思っていたある日のホームルームで
「お前ら、今日は武闘大会だ。準備はしてきたか?」
…えっ?
武闘大会?
聞いてないんですけど…
「先生、僕聞いてないです。」
「あぁ?……そういえば魔物学基礎の時に言ったな。」
じゃあ教えろよ!
武闘大会か、まぁミラさんがいなかったら基本勝てるかな。
とゆうことで会場に来た。
上位クラスの人は本戦出場は決まってるからそのまま本戦だ。
第一回戦
「最初が一年生なんてついtガッ!」
第二回戦
「俺はあいつの様にhギグァ!」
第三回戦
「ヒィ!やめてやmゲゴッ!」
準々決勝
「お前を倒sザッ!」
準決勝
「今年sジズッ!」
…まぁなんとなく想像はついてた。
近衛級に強い人なんていない。
魔法を使わないで勝てる時点でわかってたことだ。
今でこそ近衛の人に魔法なしでも勝てる様になったけど始めたばかりは勝てなかった。
勿論勝てないのはわかってる、経験してる量が違う。
それでも必死に食らいついていったらいつの間にか勝てる様になってた。
さて次は決勝、相手は…
チーズさんね、四年で主席…
少し期待しようかな、強いかもしれない。
決勝
「さぁいよいよ始まります、騎士育成学校武闘大会!司会は引き続き、カイシが務めさせていただきます!」
「今回は決勝とゆうことで近衛騎士団長であるロットさんに解説してもらいます!」
司会の人がそう言うと会場全体が盛り上がった。
やっぱり父さんは人気なんだなとここで再確認できてしまう。
「解説のロットだ、よろしく。」
「ロットさん、よろしくお願いします。では早速!決勝に進んだ二人を紹介しよう!」
「東側!四年生主席!チーズ選手!」
そう言って向こう側から対戦相手が出てきた。
全身鎧で容姿はわからないが多分背丈的に男だろう。
「四年主席とは!一番真っ先に優勝候補に挙がる者!今回も例に漏れず優勝するのか!はたまた一年主席に取られるのか!ロットさん、どう思いますか!?」
「悪いけど息子だな、最低限近衛級じゃなきゃ相手にもならないしな。」
「とゆう事です!対して西側!」
そう言われたので会場に入る。
ふぅ…よし!
「一年主席スラン!なんと!先程言っていた通り!近衛騎士団長のロットさんと副騎士団長のマーリスさんの子供です!その強さは折り紙つき!追いかける背中はすぐそこにある!果たしてその心意気は四年主席を打ち破れるのか!」
僕は剣を抜きながら相手の動きを見る。
…驚いた、近衛くらいはある。
なら少しだけ強化するか、こんな所では負けられない。
「…そうだスラン、お前魔法禁止な!」
「えっ!どうして!」
「俺も倒せる魔法を使ってどうする!」
…はぁ、わかったよ。
諦めて前を向いて戦闘準備を始める。
「しょ、衝撃の事実を今知りましたが今は決勝の方に集中しましょう!では、始め!」
そう司会がゆうと相手がこちらに突っ込んできた。
取り敢えず剣で受けて様子を見る。
…成る程、なんとなくわかってきた。
相手は多分動きの予測が出来る。
地味なカウンターに過剰に反応して後ろに下がったからだ。
動きを読む…きついな。
読まれるなら…対応出来ない攻撃をすれば良い!
そこから僕は攻撃を始めた。
相手の反応速度を見ていつ仕掛けるべきか疑う。
それにしても…
「動き方が女っぽいな…」
そう言った瞬間相手が固まった。
その一瞬を見て剣を思いっきり振る。
相手は少し遅れたがちゃんと反応してきた。
…それを持っていたんだ!
僕は剣を手から離して相手の兜をの下部分を持つ。
相手が何をしようが関係ない、そのまま地面に叩きつけるように投げた。
相手は剣を離したのでその剣を使って首に剣を突きつける。
少しの時間、シンっとした後大歓声が起きた。
「勝者!一年主席スラン!」
武闘大会が終わった後僕はチーズさんのいる部屋にいった。
普通に強かったし仲良くなりたくて来たのだ。
ノックをしてどうぞの声が聞こえたので中に入る。
…その時、女性の様な声の事に気が付かなかった。
「…キャァァァァァァァ!」
その子は鎧を投げてきたので咄嗟に扉で守る。
…女の子だった。
「いい!絶対にこの事は誰にも言わないでね!」
「…はい。」
これが堅牢ことチーズ先輩との初めての出会いであった。
「父さん、育成学校ってどんなイベントがあるの?」
「全校では武闘大会だけだな、後は選択科目別にある。」
「じゃあ実戦科 II は何をするの?」
「戦争か魔物退治だ。まぁ今年は無いのは確定だ。」
「えぇ!なんで!」
「…もうそろそろ戦争が、な?」
「…わかったよ。」
第三部 騎士育成学校 一年生編 完
KHRBよろしくお願いします。