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槍と対戦相手

僕達が戻って暫くして全ての試合が終わった。

最後の選手はどこかで見た事がある人だった。


「スラン、そろそろ対戦表が発表されますよ!」


「誰とも戦いたくないけどね。」


「わかるよ、その気持ち。俺もそうだったからね。」


それを聞いて少し安心した。

当たっていいと思うのだって勇者くらいだし。

ただ勇者の伸びしろは侮れない。


だからこそ僕は誰とも戦いたくない。

フウは嫌な予感がするし、最後の選手のリッチも強かった。

あっさり負けない様に頑張るしかないな。


「では、これから対戦相手を発表します!」


カイシさんがそう言うと一つ大きな穴の空いた箱が出てきた。

その中に八枚の球を入れていった。


「では、まず第一試合!一人目は──クロタケ選手!」


クロタケさんか。

もし僕が相手だとしたら苦戦しそうだ。

あの人十王国で飛んで生き延びれてるからね。


「二人目は──フウ選手!」


「あの人、強いの?」


「うーん、普通の人よりは強いと思うけど……」


第一試合はクロタケさん対フウか。

順当に考えるとクロタケさんが勝ちそうだ。


「では続いて二試合目!三人目は──ルーク選手!」


「ルーくん、頑張ってね!」


「勿論。」


ルークさんか。

前回優勝したらしい強敵だな。

なるべく相手にはしたくない。


「四人目は──リョウタ選手です!」


「勇者か、面白い相手だね。」


「これは勝ったも同然ね!。」


ルークさんの相手は勇者だ。

色々ダンジョンとか行ってるとは聞いているので楽しみだ。


「そして第三試合、五人目は──リッチさんです!」


正直ここで僕の名前が出てほしい。

ここで出なかったらガロンさんと紫電と戦うことになる。

それだけはさけたいんだけど……


「六人目は──スラン選手です!」


「スラン、頑張ってくださいね。」


「分かってるよ。」


よかったぁ、危うく初戦敗退濃厚になるところだったよ。

そう簡単に負けるつもりはないけどそれでも不安だしね。


「第四試合はメビウス選手とガロン選手の戦いとなります。」


「終わりね、行きましょルーくん。」


「分かった、じゃあ皆さん俺達はこれで。」


「決勝で待ってるわ、勝ち上がってきなさい。」


発表が終わるとすぐにテリジアさん達が帰っていく。

間違いなく優勝候補だしそう言っても可笑しくはない。


「なぁ、スラン。」


「何?」


二人が去って元に戻ったフリージアに声をかけられる。

少し困った顔をしている気がするけどどうしたんだろう。


「兄様が、発表するって言ってたんだよ。」


「え、何を?」


そんな雰囲気なかったけどな。

でも僕に言うのは何でだ?


(「……婚。」)


「えっ、何て言った?」


「結婚、試合後に発表するって。」


「えっ「駄目です!」……」


勢いよく話を遮ってきたセフィ。


「私より前だけは絶対に阻止してください!いいですね?」


「分かってるんだけどよ……兄様が話聞いてくれなくて。」


そう言ってため息をついたフリージア。

結構楽しみだったのかな?


「私が話をしに行きます。」


「セフィ、行くの?」


「えぇ勿論です。私より早いと色々面倒ですし。」




皆!元気〜!

皆のアイドル、コールちゃんだよ!

結構久し振りだね


今回はミニ講座!

セフィちゃん達聖女の結婚について説明するね!


聖女は絶対に一番最初に結婚をしないといけないんだ!

そうじゃない人とは絶対出来ないんだよね。

別に私が言ってないけどいつの間にかそうなってたの!


じゃあ聖女と結婚した人が更に他の人と結婚するのはどうなの?ってなるよね!

それは聖女に見染められた人ならそれくらいの包容力はあるだろうって考え方なんだ!


と言う事で今日は終わり!

まったね〜!




「スラン、私はルンちゃんと一緒に話に行きます。貴方はガロンさんの所に行ってください。」


「ガロンさん?」


「はい、何か用があるらしいですよ。」


用?何かあったっけ?

そう思いながら僕はセフィ達と別れてガロンさんを探し始めた。

さっきまであのカフェにいたのにもういるのか……?、あ、もしかしてこの事か?


気付いてたか……

まぁ別にどうこうするつもりはないし、気楽に行こう。


そして僕は訓練場に向かい始める。

多分ガロンさんなら訓練場にいるだろうと思ったからだ。

案の定、ガロンさんがいた。


「ガロンさん、お久し振りです。」


「久し振りだな、スラン君。」


お互いに握手をしながら言葉を言った。


「何か僕に用があると伺ったんですけど。」



「あぁ、スラン君には教えそびえていたものがあってね。」


教えそびえたもの?


「私の一番の武器である、魔力操作だよ。」


「……もしかしてあの動きを?」


そう聞くと静かに顔を縦に振った。

確かに、教えてもらう予定だったな。

あの動きの秘訣、教えてもらえるのか!


「君はもう、ほぼ出来ているのだがな。」


「えっ……」


一瞬、分からなかった。

何故なら僕には何一つ、それに匹敵する様な事はないからだ。


「マルマーでの悪魔襲撃の時、それを発現させたと聞いているよ。」


「あの時、ですか……」


勿論、知っていた。

でも違う。

あれとあの時とでは()()()()が違う。


そう、なんとなく思ったのだった。

KHRBよろしくお願いします

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