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槍と検証

「ただいま。」


「お帰りなさいお兄様。」


入り口の方に目を向けると目の色が緑以外は

結構アリーに似てる所が多いお兄さんがいた。

あちらも僕に気付いたのか丁寧に挨拶してくれる。


「初めまして、私はファリス・ア・オレンジです。」


「スラン・レイサです。」


そう言いながら握手を交わす。

交わしながら僕をじっくり見て


「いい人じゃないか、大切にするんだよ?」


「分かってますよ。」


どうやら僕は認められた様だ。

これで全員揃ったので食事を取り始めた。


勿論無言で食べ終わるまで食べたのだが料理に植物しか使われてなかった。

だがこれが中々に美味しいのだ。

エルフの国だし若干予想はしていたが案外美味しい物だなと思った。


そういえばファリスさんには婚約者がいないのだろうか?

特にそんな雰囲気はないのだが……

そんな事を思いつつ寝る時間がきた。


「別に気にしなくてもいいよ?」


「流石に初日からは……」


今現在アリーにベットに引きずり込まれそうになっている。

セフィで慣れているとはいえ会って初日からする度胸はない。


「私、ずっと前から婚約者と一緒に寝るのが羨ましくて……」


う、確かに僕は相当遅くここに来たから周りがやってる事に憧れるんだろう。

だけどいいのか?こういうのはいくら周りでもしないと思うし数日後でも遅くはない。

でもな……はぁ、しょうがないか。


「いいよ、一緒に寝ても。」


「本当! ありがとう!」


と言いながら抱きついてそのままベットに引きずり込まれた。

これからもボディタッチは多そうだし早く慣れないとな。


それと同時に部屋のライトが消される。

ライトを消すには誰でも出来るが遠隔となると光の適性があるとやりやすい。

この速さだと光の適性は持ってそうだ。


「アリーって光の適性あるんだ。」


「うん、でも光は苦手かな?」


「僕も光は苦手だね。」


「そうなんだ、他には何か使えるの?」


「風しか使えないよ。」


「私も!ふふっ、似た者同士だね?」


確かに、僕とアリーは結構似ている。

身長や髪色や目の色、魔法の属性まで一緒だった。

ここまで一緒だと何か仕組まれてそうだ。


「見た目も結構似てるしね。」


「……私結構気にしてるんだよ?背が高い事。」


「背が高くてもアリーはアリーだよ。」


「そう?ならよかった。」


そう言いつつも顔が緩んでいる様に見える。

この光景を見てセフィがどう思うかだけど……まぁ今はいいか。


「そういえば明日学校にダーリンの事登録しないといけないから早く起きてね?」


「わかった、じゃあおやすみ。」


「うん、おやすみ。」


そうして僕は眠りについたのだった。





次の日


「……っ、朝か。」


僕はずっと騎士の時の時間に起きている。

体が覚えてしまったというのもあるけど。


隣を見るとアリーはまだ寝ていた。

僕はその様子を見ながら着替えて外に出る。

外に出ると肌寒くここが森だというのを感じさせた。


「さて、やるか。」


いつもなら鍛錬をするが今日は槍の性能確認をする。

流石に使いこなせないと解除してもらった意味がないからね。


まず、槍を細かく出来る筈だ。

ただどうやってやるかまでは教わるのを忘れてた。

なので手探りで探していく。


まずは魔力を普段通り流す。

すると多少の違和感があった。


多分拡張した際に出来る魔力の線、

つまり魔力の通り道が出来ていてそこに流すとあの様になるのだろう。

流して見ると案の定柔らかくなって何個かに分裂した。


「よし、じゃあ今度は伸ばしながら──」





とやっている内に朝が来た。

そろそろ切り上げないと遅れると思い検証を終了する。


結果は大成功で少しなれるのには時間はかかるだろうけど

使えるくらいには上達したと思った。


僕は軽く水浴びをしてアリーの部屋に行く。

まだ寝てそうなので僕は朝ごはんを食べに

食卓に行くとファリスさんが食べていた。


「おはようございます。」


「おはよう、アリーは寝てるのかい?」


「はい、ぐっすりと。」


ファリスさんは「そうか。」と言って食事を再開した。

僕もご飯をもらい食べる。

しばらくして食べ終わるとファリスさんが


「そういえば今日は登録しないといけないな。」


「はい、だから早く起きてとアリーに言われましたね。」


「ならアリアは寝坊だな、今からだと間に合うかどうかくらいだぞ?」


そう言われて驚いてしまった。

まだ寝てたので平気だと思ってたら寝坊してたなんて。

まぁいつもより早いからしょうがないと言えばしょうがないか。


「僕と先に一緒に行って登録する?」


「出来るんですか?」


「まぁ代理という形だから後でアリーに承認してもらわないといけないけど。」


「じゃあ先に行きます、アリーを起こしたくないんで。」


という事で僕達は学院まで行った。

手続きも速やかに終わり後は本人承諾だけだ。

その時カードを貰った、どうやら身分証明書らしい。


僕はアリーと一緒に行く為に一旦家に戻った。

戻るとまだアリーは寝ていた。

流石に起こさないとまずいと思い体を揺らす。


「……ん、おはよう。」


「もう朝だよ。」


「……あ!」


と同時に起き上がり時計を見て慌てるアリー。


「どうしよう!手続きが……」


「お兄さんと行ってきたから後は承認だけしてもらえれば完了だよ。」


「お兄様と?後でお礼を言わないと……」


「じゃあ僕は玄関先で待ってるから急いでね?」


と言ってしばらくアリーを待ち、学院に向かうのであった。

案外時間が経ってましたすいません。

KHRBよろしくお願いします

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