表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
155/277

始章 槍と猪

ななななーななななー

「……」


「あら、あなたはこの前の……」


「ジュリエットさんですか、どうしてここに?」


「仕入れよ、何があったかは聞かないでおくけど……その槍はどうしたの?」


「ちょっと麻痺毒で……」


「麻痺毒?ちょっと見せてみて。」


「……これは私でも無理ね、大人しくエルフの薬を買うといいわ。」


「そう簡単に買えるんですか?」


「買えるわ、割高で。」


「……」


「ここで我に勝てたらこの店のおかずを一品奢ろう!」


「何ですか、あれ。」


「腕試しね、この国ではよくある事よ。」


「……」


「さて、私やってくるわね。」


「どうぞお好きに。」





「すまないが女性は対象外だ。」


「えぇ……」


「だが、おかずは奢ろう。」


「それじゃあ意味なくないかしらその挑戦。」


「あぁ、だから自分より弱いと思う者と戦おう。

勝敗が関係するのはその者だけだ、どうする?」


「うーん……君、やれる?」


「まぁ少しくらいなら。」


「じゃあ決まりね。」


「……大丈夫か?」


「平気、少なくとも貴方に勝つくらいならね。」


「ほぅ……」





「じゃあ二人とも腕相撲の準備はいい?」


「いつでも。」


「勿論である!」


「いくよ、よーい始め!」


「ふっ!」


「なっ……!」


「勝者!……えぇっと、なんて名前だっけ?」


「スランです。」


「勝者スラン!とゆう事で虫の塩焼きを一つください!」


「虫……」


「案外いける物だぞ、虫は。」


「そっそうなんですね。」


「まぁ我もそこまで好物ではないが……」


「虫を選んだとなると爬虫類系か小型の鳥系統の獣人か、世界は広いものだ。」


「……」


「おっと失礼、我はクロタケと言う者だ。」


「あ、スラン・レイサです。」


「しかしあそこまで強い女子(おなご)がいるとは……我も精進が必要だな。」


「わかるんですか?」


「あそこまで強いとなると流石にわかる、初めて挑戦を断ったくらいだしな。」


「いつもは受けてるんですね。」


「うむ、来る者拒まずだからな。」


「そうだ、スラン。」


「はい?」


「強い女子がいる街は知らんか?」


「うーん……あ。」


「何か心当たりがあるのか!?」


「カコラ帝国で革命が起きたらしいから起こした人が強いかも。」


「ほぅ……情報感謝する。」


「いえいえ、お構いなく。」


「さて、何を頼む?」


「うーん……蛙の塩焼きで。」


「うむ、ではこれを渡しておく。」


「あ、ありがとうございます。」


「礼には及ばん、ではさらばだ!」


「え、飛んで──」


「うぉ!貴様ら何をする!」


「……食べよ。」





「何食べてるの?」


「蛙の──」


「ひっ!」


「……苦手なんですね。」


「苦手じゃないし……」

KHRBよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ