閑話 聖女と新人
色々ありますが少し先の未来の事です。
「はぁ……」
「セフィ、いい加減元気出したら?」
スランが休暇を取ってから約一ヶ月。
私達は今第六聖に入れる騎士を吟味している途中です。
「だって槍で飛んでいけばもう帰ってきててもおかしくないんですよ?」
「十王国って空飛べないと思うけど?」
その声で後ろを見るとタルトちゃんがいました。
「え?」
「あの国って空飛ぶと殺されるのよ。」
「大丈夫でしょうか……」
「獣人がいるならそれくらいわかるし平気じゃない?」
そう言いながら私の隣に座る。
「そうなるとまだ欲望の町抜けたか抜けないかくらいかな?」
「そうね、早かったらリャンボウかしら。」
あまりリャンボウとは聞きませんが牛の獣人が住む場所の事です。
「それにしてもあの子凄いわね。」
「カトリーナさんだっけ、あの様子だと第二聖かな。」
今話題に上がったカトリーナさんは今年第四聖入った新人の事です。
魔法で他の騎士を倒していく姿はルナミスといい勝負をしそうだなと思うくらい。
見た目は金髪に紫色の目を持ち眼鏡をかけた子です。
眼鏡なんて珍しい物なのでつい顔ばかりを見てしまいました。
「勿論貰うわ、あの子をうちに入れないわけないじゃない。」
「ですよねメーラさん。」
近くを通りかかったメーラさんがそう同意してくれました。
流石にあの人材は見過ごせません、素行が問題なければ第六聖にも入れたいくらいです。
「今大会優勝はカトリーナ!」
とカイシさんが言うと同時に大きな歓声が聞こえます。
今年はやっぱりカトリーナさんでした。
「ではカトリーナさん、エキシビジョンの相手を指名してください!」
「スラン・レイサさんで!」
「えぇっと……スランさんは今どちらに?」
カイシさんが私の方を向きながら言ってきました。
そもそもカトリーナさんがスランを指名するなんて……何かあるのでしょうか。
スランは私の主要護衛ですが名前はあまり知られていません。
あまりイレイサにいないからとゆう事もあるのですが
副隊長とゆう事もありあまり知名度はないのです。
その証拠に観客席から誰って感じが漂ってきました。
レイサとついているのでかろうじて私の護衛だと分かった様です。
「スランは今休暇中です。」
「スランさんは現在休暇中だそうです。」
「他の方を指名してください。」
「じゃあメーラさんで。」
最初にスランを選んだのはまだわかりませんがメーラさんを選んだ様です。
同じ聖に入る以上負けられない戦いなのは間違いありません。
ここは隊長として勝ってくれるでしょう。
「しょ勝者!カトリーナ!」
……カトリーナさんが勝ってしまいました。
一体何者なんでしょうか?
普通新人が隊長に勝つ事はありません。
それこそスランみたいに騎士ではない戦闘の仕事をしてない限りは負けます。
彼女は一般公募から入った最低年齢の十五歳で
戦闘経験はないと書かれているとゼータさんが言っていました。
彼女には何かありそうですね……
念のため、気をつけておきましょう。
そう思いながら彼女と話をしに席を立ちました。
「セフィ?」
「彼女と話がしたいんですけどいいですか?」
「わかった、二人共行こう。」
「うん。」
「あんまり近づかないでよ?」
そうルンちゃんが言うと新しい第六聖の副隊長、ミラちゃんとタルトちゃんを呼びます。
二人はイレイサに戻った後捕虜の捕虜の二人をどうするかの話し合いをして
どうせなら騎士をやりたいと言ったので第六聖の副隊長にしました。
まぁ一応他の方の目を気にして契約の指輪はつけてはいます。
この指輪で契約を強制出来るので使って周りが何も言えない様につけてもらいました。
本当はつけなくてもいいんですけどね、私自身は信用してますし。
ただ私も私的な感情で捕虜を好きにさせたら世間体的によくありません。
ここは聖女として外交面も考えて指輪をつけてもらいました。
二人は元騎士なのでとても頼りにしてます。
下に降りてカトリーナさんを探しているとメーラさんと一緒にいました。
多分今後について語り合っているのでしょう。
ここは少し彼女を貸してもらえる様に言わないと駄目ですね。
「すいませんメーラさん、借りても──」
「聖女様ですよね!これからよろしくお願いします!」
……え?
これからってあれですか、第六聖に入るって事ですか?
いえ、流石にそれはないでしょう。
「私、スランさんと聖女様が大好きで第六聖に入るためにここまできたんです!」
どうやら本当らしいです。
ただカトリーナさんは絶対第二聖に配属されるでしょうし申し訳ないのですがここは諦めて──
「私スランさんと聖女様ってお似合いだと思うんですよ。」
「ほっ本当ですか!」
「はい!」
「ちょっと、貴女はうちだって──」
「好きでもないのに自分より弱い人につく気はありません。」
メーラさんは今の言葉が刺さったのでしょう、静かになりました。
ですがカトリーナさんには現実を知ってもらう必要があります。
「これからよろ──」
「すいませんね、第六聖は第四聖以外で一年間騎士をしたとゆう
実績がないと入れられないんです。」
そう言うとカトリーナさんの顔が絶望した顔になりました。
すいませんがこれが規則な以上特別扱いは出来ません。
したら他の方も色々とうるさいので。
「え……」
「性格を見るためですから、これでも短い方なんですよ?
普通は五年はかかりますので。」
「五年⁉︎」
「私と話せないと到底一年にはなりません、それこそ推薦されない限りは。」
「えぇ……」
「スランは一年ならまだ休んでますしそれくらいは頑張ってください。」
「……!頑張ります!」
そう言って私達は彼女、カトリーナさんとの会話を終えるのでした。
十王国
「おい!まだ見つかんねぇのか!」
「すいません!」
っち、役に立たねぇな。
俺達は深刻に雇われた傭兵団だってのに。
「お頭!大変です!」
「どうした。」
「変なやつ──」
その言葉を言い切る前にそいつの首が飛ぶ。
その後ろに見慣れない黒髪黒目の男がいた。
「なんだお前!死にて──」
その瞬間俺は刀に切られた。
何も反応出来ずに。
最後のはあんまり出すつもりはありません。
少なくとも本編では一生出てきません。
KHRBよろしくお願いします。




