槍とあっ
たっ、タイトルはちゃんと考えられたんですよね?
……
?
……普通のタイトルを!考えられませんでしたぁぁぁっ!
「タルトちゃん、スラン君魔力多いから平──」
「じゃあ、さっさと準備してちょうだい。」
ミラさんが何か言いかけたけどタルト王女様が止めた。
……まぁ留学しに行ってたからあるけどさ。
僕は袋にしまっていた荷物を取り出した。
「へぇ、マーリスさんのそれ持ってたんだ。」
「形見ですから。」
「そうよねぇ……ロット団長の形見とかってあるの?」
「一応槍ですけど……」
と言って練習用の槍を出した。
基本僕はこれで練習している。
今の使ってる武器もこれの長さと同じだ。
「槍なの?剣じゃなくて。」
「家で剣なんて使ってなかったですから。」
とゆうかなんで家で槍を使ってたんだろう?
何か理由でもあるのかな?
「そうだ、貴方ちょっと剣を握ってみてよ。」
「剣をですか?」
「貴方がどれだけ使えるか見てみたいのよ。」
まぁ……良いけど。
でも僕生まれてから一度も振った事ないんだよな。
「使った事ないんですけど……それでも良いなら。」
「平気よ、そんなに難しい物でもないし。」
そう言ってタルト王女様は木刀を僕に渡してきた。
僕は木刀をもち構えてみる。
「……もうちょっとこうじゃない?」
「こう、ですか?」
「いやいや、もう少しこう……」
「えぇ?」
「……貴方、本当にロット団長の息子なの?」
「一応そうです……」
……予想以上に出来なかった。
そもそも構えからダメらしく才能がないらしい。
「……もしかして貴方に才能がなかったから
家では振らなかったとか?」
「それは……あるかもしれませんね。」
「まぁわかったわ、貴方が槍向きだって事は。」
と言いながらソファに座った。
少し背伸びした後僕の方を見て
「じゃっ、ミラと一緒に寝てね。」
「えっちょタルトちゃん!」
「あら、私一応王女よ?」
流石にそれは……
タルト王女様の方で寝ればいいと思う。
「万が一私が襲われでもしたら、ね?」
「それはわかってるけど……」
少しミラさんが何か言いたげな顔をすると
タルト王女様が少し近づき何かを話した。
するとミラさんの顔がほんのり赤く染まって少し離れる。
どこか慌てている様子だった。
「そ、そんな事……」
「でもしたかったんでしょ?」
「うぅ……」
したかった?
何をしたかったんだろう?
「何がしたいんですか?」
「ひゃっ!なっなんでもないよ!」
……まぁ聞かないでおこう。
誰しも聞かれたくない事の一つや二つくらいある筈だ。
「部屋があれば勿論分けるんだけど
あいにくこの馬車にはないのよ。」
確かにセフィの馬車には部屋がいくつかあった。
なんで部屋がないんだろう?
「一応ベットは二つあるからそこは安心して。」
なんかおかしいんだよな……
普通もう少しベットとかは用意している筈だ。
なのにたった二つって……
広さも十は余裕で入る広さなので少しそこが疑問だ。
一応王族の馬車なんだからベットがもっとあっていいと思う。
「で、どうする?」
「どうする……とは?」
「シャワーの順番よ、どうする?」
僕は何番でもいい。
そこに特にこだわりはないしね。
「僕はいつでもいいんでお二人で決めてください。」
「あら、ならお言葉に甘えさせてもらうわね。」
と言ってミラさんと何番にするか決め始めたタルト王女殿下。
僕はその間にある事を考える。
それは勿論ルナミスの事だ。
あいつからは告白されている。
その返事は戦争が終わったらすると言った。
ただ僕はまだルナミスに対して答えを出していない。
理由はイレイサ王国の報告などの戦争に関わる事をあの間はやっていた。
その為ルナミスに時間を割けなかったりしている。
……正直な話、不安だ。
今僕にはアリーと皇女様とゆう婚約者がいる。
更に断定的だがセフィとも多分結婚するだろう。
ここまでで三人、ルナミスを入れたら四人だ。
僕に四人も支えられるとは思えない。
金銭的には安心でも心理的には無理だと思ってる。
ただ……フレない。
僕だって初めて告白された女の子なんだ。
そう無下には出来ない。
しかもちゃんと好きと言ってくれたのも彼女が初めてだ。
……
「スラン、貴方が最後ね。」
「ん、あぁわかった。」
「……何か考え事でも?」
「いや、何も考えてませんよ。」
「そう、ならいいんだけど。」
と言ってタルト王女様はシャワーを浴びにいった。
ここにはミラさんと二人っきりだ。
「……ねぇスラン君。」
「なんですか?」
「……」
?、なんだろう。
少し真剣な表情で考え込んでいる。
「……まだいいや。」
「何がですか?」
「乙女の秘密、ね?」
「まぁ、そうゆう事なら納得しますけど。」
そうゆうのは聞かない方がいい。
僕だってわかる。
「ただ、これだけ受け取って欲しいんだ。」
「受け取って欲しいもの?」
なんだろう、特に何か持ってきてる様子はなかったし。
それとも何か持ってきてるのだろうか?
「ちょっと目を閉じてね。」
「はい。」
言われたまま僕は目を閉じた。
すると、少し慣れた感触が僕を襲う。
ただ、いつもと感覚が違った。
目を開けるとミラさんの顔が僕の目の前に見える。
これは……
と思った後、ミラさんが少し離れて
「この事は僕の決心がつくまで心の中に置いといて欲しいな。」
「え……」
まだ僕の心の整理が出来ていない間にミラさんは少し微笑んだ。
それと同時にタルト王女様が出てきた。
……どうすればいいんだ、僕は。
まぁ僕にわかなんですけどね進撃の巨○
KHRBよろしくお願いします。




