槍と見本
キーボードが復活!
これで執筆スピードが上がるぜ!
「結局魔物の増えた理由は分からないか……」
今日は狩猟体験の日なのだがどうも落ち着かない。
なんとなく森に行ってはいけない気がするのだ。
「スラン、もう行きますよ。」
「分かった、すぐ行く。」
……取り敢えずこの事は後回しにしておこう。
僕は槍を持って外に出た。
「頑張ってくださいね?」
「まぁ出来るだけ頑張るよ。」
本気でやったら見本にならないのでいい塩梅を見つけなきゃいけないけど。
しかもブランクもあるので何か言われない様に立ち振る舞うのも大事だな。
実は今日は外で集合なのでお弁当を作った。
料理もここ最近させてくれなかったので味が心配だ。
美味しければいいんだけど……
「…ご主人様。」
「どうした?」
「…森、なんかいる。」
「……そうか、ありがとな。」
「…ん。」
やっぱりなんかいるのか……
これはより一層気を引き締めないとな。
でもその何かってなんなんだろう?
そう思っているうちに集合場所についた。
既に多くの生徒が始まりまで待っているようだ。
ある程度内容は昨日伝えた様なので何もなければいいんだけど。
ある程度待つと時間が来て先生が話し始めた。
内容はルールと注意事項などを話しすぐに僕の紹介に移る。
「講師のスラン・レイサです、同じ生徒ですが気にしないでください。」
多少疑問に思った生徒がいたが先生の補足説明で納得してくれた。
説明が終わった後移動を始めたのでセフィの近くまで行く。
講師を頼まれてるけど仕事もあるからその両立が難しいかもしれない。
馬車に移動して森まで移動する準備を始める。
ここで初めてセフィと皇女様が対面した。
皇女様は毎日鐘の所に来ていて学園に行っていたとは思えない。
「初めまして、セフィリア・イレイサです。」
「こちらこそ初めまして、フリージア・マルマーです。」
……ん?
皇女様?
「セフィリア様、ちょっといいですか?」
「はい、いいですけど……」
セフィから許可をとって皇女様を少し遠い場所まで連れ出す。
「……どうしたんですか?」
「しょうがねぇだろ!俺だってあんな喋り方したくねぇよ!」
……まぁいいか、少し納得いかないけど。
セフィの元に戻るとメイが皇女様とセフィを交互に見ていた。
「メイ、どうしたんだ?」
「…話し方。」
「あぁ……内緒な?」
「…ん。」
……聞こえてたか。
まぁメイならいいか、ああゆうのを言う事はしないだろう。
僕は馬車を引くので前に座った。
この馬車は学園の物なので狭い。
なので僕が出る事になった。
狭い空間で女性ばかりだと流石に気不味い。
何故専用の馬車で行かないかとゆうと理由がある。
そんな深い理由ではないがセフィの身の安全を出来るだけ上げる為だ。
専用の馬車は勿論イレイサの紋章が付いてる。
周りは普通の馬車なので目立ちやすい。
過去に野盗に襲われた事もあるらしいのでこうゆうふうになった。
だけどもし野盗が僕の顔を知っていた場合これは無意味になる。
まぁ魔物に襲われる危険性もあるのでより安全だと思った形にしてるんだけど。
しばらくして全員いるのが確認できたので馬車が動き始めた。
行きは何事もなくあっさりと森手前に着く。
生徒達が外に出て整列したのを確認したので先生から話を振られた。
「さて、まず最初に質問だ。狩りに必要な物はなんだかわかるか?」
「魔物を狩る技術!」
「それも必要だけどまだその段階ではないな。」
「じゃあ……魔物の知識とか?」
「まだ早いな、正解は殺される覚悟だ。」
そう言ったら数人の生徒が驚いた。
でもほとんどの人がそう意識していてくれているのは嬉しい事だ。
「まず最初に僕達が狩りをしようとする理由は食料や材料を集める為だろ?
それは相手にも同じ事が言えるんだ。」
「お腹が空くから他の動物を狩る、何かしたいから他の動物を狩る。
まず一番最初に意識しておくべき事は自分の命を利益と一緒に天秤にかける事だ。」
「死ななければ利益は沢山出る、死ねば全て無し。
それらを意識して初めて狩る為に必要な知識や技術を身に付ける所まで行くんだ。」
そこまで言って僕が言う事が終わった。
この後は各自自分で狩りに必要な物を得ていくしかない。
僕の専門はあくまでも槍なのでこれ以上喋る事はないのだ。
その時丁度森からオークが出てきた。
皆に見本を見せるつもりで槍を構える。
オークは勢い良くこちらに攻撃を仕掛けてきたが軽くかわして後ろから槍で刺す。
この槍は急所に近ければ大体の魔物を殺せるのでなるべく苦しまない様に槍を使っている。
勿論槍はオークに深く刺さりそのまま絶命してしまった。
「こんな風に慣れてきたり武器の性能が良ければ一撃で倒せるけど
今は確実に殺せる様に立ち回る事が大事だ。」
そう言うと生徒達から拍手をもらった。
少し嬉しくなったが今はそんな事は忘れて次の仕事に取り掛かるべきだ。
例年は浅い所までなら生徒達も森に入っていたらしい。
しかし今年は異常事態がある事を踏まえて魔物を外で待つしかないのだ。
そこで職員達が代わりに森に入って魔物を連れてくるとゆう事になっている。
なので勿論講師の僕も魔物を連れてくる事になっているのだ。
セフィとは一旦別れて森の中に入る事になる。
その間に襲われたら嫌だがそこはしょうがない。
仕事を受けたのは僕だしだしたのはセフィだ、腹をくくろう。
僕は先生が説明を再度している内に森に入って魔物を探す。
ウインドサーチを発動するがいまいち反応がない。
僕はすぐに違和感を覚えて普通ならすぐに帰宅一択だろう。
しかし今回は仕事だ、そんな事でやめられない。
少し警戒心を強めながら僕は森の中を探索するのであった。
KHRBよろしくお願いします。
三月手前に百ポイント超えててめっちゃ驚いたよ。
皆さん、今後ともこの作品をよろしくお願いします。




