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If 剣と鏡

あ……ごめん、忘れてた。


注意 このIFは8,000字以上あります。

時間がある時に読んでください。

この世は何千何万もの分岐がありその一つの選択だけで世界が変わる。

例を出すと今貴方がどうやってこの作品を読むかで世界が増える。


この様に些細な事でも世界は分岐する。

それじゃあ幾らでも増えるだろとゆうツッコミは色々と条件があるのでここでは説明を省こう。


この世界はスランの使う武器が剣の世界。

この世界の原型は本編だ。


だが、この後の本編は少し時間が立っている。

その時間を有効活用しこの世界を覗いてみよう。


この世界は5歳のスランのちょっとした日常から始まる。









第一部、幼少期編


僕はスラン、今年で5歳!

僕のお父さんはこの国の近衛騎士団団長で休みの時は剣を教えてもらってるんだ。


お母さんは近衛騎士団副団長なんだけど10歳になるまで家にいるんだって。

だから寝る前に魔法の事を勉強させてくれるんだ。


まだわかるまで五年かかるけど僕の魔力が何かとっても楽しみ!

四属性のどれかがいいな、お母さんが全部使えるし。


でも固有属性もいいなぁ、お父さんが固有属性だから。

お父さんは『追撃』ってゆう魔力なんだって。


攻撃した場所に魔力を乗せただけ追撃するって言ってた。

でもお父さん、魔力少ないから魔力の事忘れちゃうんだって。


その点僕は魔力があるから変なのじゃなきゃ平気!

…そのかわりに友達がいないんだけどね。

はぁ…僕もこんなにはいらなかったなぁ。


そう思いながらいつもの日課をする。

一番最初は広場までジョギングで向かう。


広場に着いたらストレッチを始める。

素振りをするためなるべく関節は痛めない様にするためだ。

ストレッチが終わって水をとってから家までジョギングで戻る。


…予定だった。

水を飲んでベンチに座って休んでから帰ろうと思っていたら女の子が話しかけてきた。


「ねぇ、何してるの?」


「!、なんで僕に近づけるの!」


「?、普通に近づけるよ?」


僕の魔力はお母さん譲りで多かった。

そして魔力の性質で僕の魔力量の1/10以下の魔力しか持たない人は基本的に僕の魔力で怯えちゃう。


子供で僕の魔力に怯えない程の魔力を持つ子はいなくて友達が作れなかった。

じゃあ大人はどうしてるんだ、とゆうと魔力を抑えている。

それがマナーだ。


僕も抑えたら友達が出来たと思う、だけど子供は抑えられない。

制御できないとゆう理由もあるが『クリムゾン家の悲劇』の内容にもしてはいけない理由がある。

簡潔にゆうと魔力を子供に抑えさせていたら魔力が一切伸びなくなったって話。


魔力が多いと友達が出来にくい。

それだけならまだ平気だったけど僕の場合大人達にも怯えられちゃうんだ。


近所の人に避けられてから僕は家族以外の人と喋る事を諦めた。

だから久しぶりに家族以外の人と喋るのはとても嬉しい。


因みに魔力で怯えない人もいてその条件は二つある。

一つは家族、もう一つはその魔力に怯えないくらい戦ったことがある人だ。


「…じゃあ君の魔力が多いってことだね。」


「どうゆう事?」


「魔力は多すぎると人に威圧感を与えるんだ。」


久しぶりに人と話せて嬉しかった僕は魔法の事をいっぱい話しちゃう。

沢山喋っていて気づかなくてお昼ご飯が出来たらしくてお母さんが呼びにきてくれた。


「スラン、ご飯できたわよ!」


「えっ!…ほんとだ、もうこんな時間。行かないと。」


そう言ってベンチから降りて向かおうとする前に名前を聞く。


「ねぇ、君なんてゆうの?」


「僕?僕はミラってゆうんだ、よろしくね。」


「よろしく、僕はスランだよ。じゃあまた明日会えたら喋ろうね!」


そう言いながら僕はお母さんの所まで走っていく。

ミラちゃんは僕より少し大きくて銀髪銀眼で肌が白かった。


顔はとっても可愛くて顔が可愛いと近所で有名らしいお母さんと良い勝負をしてる。

お母さんのもとへ着いたらお母さんが手を繋いでくれた。


「スラン、今日はお昼まで広場にいて驚いたけど…いつの間に彼女なんて作ってたの?」


「あの子は彼女じゃないよ、たまたま今日会って僕に近づけたから嬉しくて喋ってたの。」


「もしかして初友達?」


「うん、まぁ僕からしてだけどね。」


「よかったわぁ、スランが10歳まで友達出来ないかもしれないって思ってたから嬉しいわ。」


お母さんは僕を抱きしめた。

ちょっと恥ずかしいけどお母さんは僕の魔力の事で悩んでたから喜んでくれてるんだ。

少しくらいは我慢しよう、そう思った。



次の日


僕はいつもの日課を少し変えてみた。

ミラちゃんがいたら昨日のように、いなかったらいつも通りにするつもり。

今日もいたら嬉しいなぁ、と思いながら広場に着くと見慣れない男3人組がミラちゃんを囲んでいた。


「お前はそうやって惨めに砂をかぶってればいいんだよ!」


「うっ…」


「気持ち悪い髪して人みたいにするんじゃねぇ!」


そう言ってミラちゃんを蹴った後3人で殴り始めた。

僕はえっ?と思いながらもミラちゃんを助ける。

今蹴られ始めたので大きな怪我はないが所々に痣ができていた。


「ミラちゃん!平気?」


「うん…大丈夫、慣れてるから。」


慣れてるって…

この3人はどうしてミラちゃんをいじめるんだろう。


「スラン君、僕はいいからさ…あいつらなら僕が痛いのを耐えればいいからさ。」


「平気だよ、だって僕に近づけたのはミラちゃんが初めてだよ?」


そう言って僕が後ろを振り返ると3人組が尻餅をついていてその内二人は気を失っていている。

一人はかろうじて動いているけど…まぁ問題はない。


「…ねぇ、君。」


「ひっ!うっうわぁぁぁぁ!」


この男の子はそうゆうタイプか…と思いながら魔力弾を当てる。

魔力弾が男の子に当たり地面に倒れた。


本来魔法は街中では使えないのだが護身用に魔力弾が使える。

これは人によって威力が違うが死ぬ事はない。


もう動かない事を確認してミラちゃんに持っていた簡易回復ができる魔道具を使った。

痣は見た感じ消えている。

ミラちゃんの体のことを思ってベンチに座らせた。


「今の…魔法?」


「違うよ、今のは魔力弾って言って護身用の物なんだ。」


ミラちゃんに魔力弾の事や魔力の恐怖で人はどうなるかを説明した。

魔力で恐怖心を覚えると二つの行動に出る。


ただ怯えるか逆に襲いに来る。

この割合は前者が圧倒的に多く後者は全く見ない。

説明し終わるとミラちゃんが少し間をおいて話し始めた。


「…ねぇ、スラン君は僕の事気持ち悪いって思う?」


「?、どこが気持ち悪いの?」


「この髪の色、見ないでしょ?しかも禁忌の魔女の髪の色と一緒らしいしさ。」


禁忌の魔女、大昔にいた魔女の名前だ。

確かに銀髪で銀眼、ミラちゃんと一緒だけど…


「…僕はそうゆうの気にしないよ。」


「…」


「確かに色は似てるけど本人じゃないでしょ?なら僕は普通に接するよ。」


「…ありがとう。」


そう言いながらミラちゃんは泣きながら抱きついた。

今までずっといじめられて味方もいなかったんだろう。


頭を撫でながら泣き止むまで待った。

ミラちゃんが泣き止むと僕から離れていく。


「…ごめんね、いきなり泣いて抱きついたりして。」


「いいって、僕の唯一の友達だよ?それくらいならなんでもするよ。」


「友達、か。僕も君が唯一の友達だよ。」


そう言ってニコって笑うミラちゃん。

それから暫く喋っているとふとミラちゃんの髪が気になった。


「ねぇ…髪触ってもいい?」


「髪?いいよ、でも汚いよ?」


確かにちょっと汚れてるけど気にせずに触る。

ミラちゃんの髪はサラサラしていて触ると気持ち良い。


「ミラちゃんの髪ってサラサラしてるね。」


「そっそうかな、別に普通だと思うけど。」


「僕はミラちゃんの髪、好きだなぁ。」


そうゆうとミラちゃんの顔が真っ赤になった。

しかも顔を僕の方向から真反対の方向に向ける。


「どこ見てるの?もっと顔を見せて?」


「みゅり!」


噛んだな。

多分だけど無理がみゅり…か。


「大丈夫?今噛んだでしょ。」


「…大丈夫!私痛いのは慣れてるから!」


「私?ミラちゃんさっきまで僕じゃなかった?」


そうゆうとミラちゃんがもっとあわあわし始めたからあまり余計な事をゆうのはやめた。

多分慌てると私になるんだろうな…

ミラちゃんが落ち着いてきたと思ったので喋り出す。


「ねぇ、ミラちゃんって今何歳?」


「僕?僕はもう10歳だよ。」


「10歳なの!いいなぁ、魔力がわかって。」


「でもスラン君もすぐに調べられるでしょ?」


「僕は後五年だよ、全然すぐじゃないよ。」


「えっ!スラン君5歳なの!」


「そうだよ、何歳に見えた?」


「8歳くらいだと思ってた…」


「まぁ確かに僕は人より成長が早いからね、よく間違われるよ。」


でも10歳かぁ…もう魔力わかってるのかな?

気になる…


「ミラちゃん、魔力って調べてもらった?」


「ううん、まだ調べてもらってないかな。」


「ミラちゃんならなんでも魔力が合いそうだね。」


「そうかな?」


「うん、騎士にも簡単になれるよ。」


「騎士?」


「うん、まぁ選ぶのはミラちゃんだからね。ミラちゃんは何になりたいの?」


「僕はまだ決まってなくてね、どうしてスラン君は騎士になりたいの?」


「憧れかな、お父さんとお母さんが騎士でね。」


「うん。」


「お父さんは強い人が好きでお母さんと結婚したから僕もそんな結婚したいなって思っててさ。」


「そっそうなんだ。」


「お父さんとお母さんに憧れてるのもあるしそうゆう出会いをしたいから、かな。」


「… (僕も騎士になろうかな) ()


そう言ってから暫くミラちゃんが考えてたらお母さんがきた。

勿論お母さんがミラちゃんとお話ししたいからなんだけど。


「はじめましてミラちゃん、スランとお友達になってくれてありがとう。この子は魔力が多くて友達が中々いなかったのよ。」


「いっいえ、僕は好きでスラン君と一緒にいるだけなんで。」


「それでも嬉しいものは嬉しいの、何か私に出来る事はないかしら。」


「そうだ!お母さん、ミラちゃんの魔力を調べてあげてよ。」


「魔力、それでもいいけど…どうする?」


「じゃあそれでお願いします。」


そう言ってお母さんが周りを見渡す。

少し悩んだ後お母さんがミラちゃんに話しかけた。


「…ミラちゃん、ここでやると見られる可能性があるの。どうする?」


「ここでいいです、孤児院でやるよりはましです。」


ミラちゃんって孤児院だったんだ。

あいつらも孤児院のやつだったんだろう。


お母さんは納得し調べはじめた。

すぐに魔力が出てきてミラちゃんの魔力がわかる。


「鏡…固有魔属性ね。」


「ミラちゃん固有属性だよ、よかったね。」


「…どんな魔法なんですか?」


調べた魔力をしまってお母さんが言った。


「本質は魔力の反射よ…貴女、騎士になるつもりはない?」


「…少しだけあります。」


そう言いながら僕の方を見る。

なんで僕を?


「あぁ、そうゆう事ね。まぁいいわ、推薦状を出してあげる。今日は家に来なさい。」


「ふぇ!」


今日はミラちゃんが家にくる。

お母さんは決めたら絶対に意見を変えないから変わる事はない。

お母さんは決めたら早い、孤児院に行ってミラちゃんをもらう。


院長は最初は嫌がってたが推薦状の事を言うとすぐに了承をもらえた。

そこから家に帰りミラちゃんがいる以外は特に変わらない日常を過ごすことになる。










「ねぇ、ミラちゃん。」


「なっなんですか。」


「ミラちゃん…スランの事が好きでしょ。」


「そそそ、そんな事ないです!」


「あの子は騎士で強い子と結婚したいって言ってるから明日から頑張らないとゲット出来ないわよ。」


「…」


「長くて十年は会えないけど…頑張ればスランは貴女を見てくれる。頑張りなさい。」


第一部、幼少期編 完



第二部、魔力測定編 (疲れた人は一旦ここで休むように。)


五年後


僕は今日誕生日だ、遂に魔力がわかる。

とっても楽しみだ。

ミラちゃんとは五年前から会えてないけど母さんによると戦場で物凄い戦績をあげ近衛騎士になったらし

い。


マルマー帝国との戦争の約六割はミラちゃんのおかげと言っていた。

五年間どれだけ頑張ったのかがわかる。


最近戦争が終わって父さんと母さんが今日戻ってくるらしい。

育児休暇も戦争中は無しになって一年程僕は一人だ。


その間料理を一人で作ったりしてたので家事が一通り出来るようになった。

こうゆう技術は男には必要ないんだけどなぁ、と思いながら今は誕生日の料理をつくっている。

作り終えて保温する魔道具を発動して休もうとして椅子に座るとドアが開いた。


「久しぶりの我が家だ!」


「スラン、元気にしてた?今日はミラちゃんも連れてきたわよ!」


「しっ、失礼します!」


父さんと母さんが帰ってくるのは知ってたがまさかミラちゃんまで来るとは…

まぁ今日はなぜか5人分作ってたから平気だけど。


「お帰り父さん母さん、戦争はどうだった?」


「おいおい、ミラ少将には最初の挨拶はどうした?」


「ミラちゃんは…久しぶりすぎて何を喋っていいかわからなくて。」


「そうよねぇ、ミラちゃん五年間忙しかったし。」


「その…ちゃんは恥ずかしいからやめてください…」


「そうだよねごめん、じゃあミラ、」


「よびしゅてもみゅりです!」


「えぇ…じゃあ、ミラさん?」


「それで…お願いします。」


ミラさんと話すのがなんか気まずい。

…まぁ噛んだのは相変わらず可愛いけど。


「スラン、いきなり女を呼び捨てにするのはやめておけ。お前は俺と違ってイケメンだからよ!」


「だって貴方、一瞬浮気を考えたもんね。」


「だからあの時はすまんって言ってるじゃないか。」


「ふんっ!」


「あぁあ、母さん怒っちゃった。」


「俺はお前一筋だからいい加減許してくれって。」


ここから父さんが母さんの機嫌取りを始めたのでミラさんと二人きりだ。

やっぱりミラさんの髪は綺麗だなって思いながら髪を触る。


「なっ何ですか?」


「やっぱり綺麗で、サラサラしてて、気持ちいいな。」


そう言ったらミラさんが顔を赤くした。

昔と変わらないなぁと思いながら近づく。

近づくとミラさんが離れるのでまた近づくのを繰り返してたらミラさんが壁に当たった。


「あっ!」


「ミラさん、もっと髪触ってもいい?」


「かぉが、ちかぃ…」


「僕、ミラさんの髪大好きなんだよね。」


もっと近くで髪を触りたかったので耳元でゆうとミラさんが気絶した。

ミラさんは女の子らしいモノが少しだけついていて僕の体に触れる。


「ミラさん!大丈夫!」


そう言ってもミラさんが反応しなくなりどうしようかと思ってたら父さんと母さんが来た。

事情を話すと父さんと母さんが後ろを向いて小声で何かを喋ってる。


「…なぁ、スランっていつのまにこんなに攻める様になったんだ?」


「…知らないわ、私が知ってるスランはもっと普通だったわ。」


「父さん、母さん、何話してるの?」


「なっ何でもないわ!ねっ、アナタ?」


「そうだ、何でもないぞ!それよりもミラ少将を寝かせてこい!」


…まぁいいだろう、ミラさんを僕の部屋まで連れて行く。

僕がやったのはわかってるし膝枕でもしてあげようか。


膝枕をミラさんにして髪を撫でる。

やっぱりミラさんの髪はずっと触りたくなってしまう。

触ってるとミラさんが起きた。


「…んんっ、あれ?ここは…」


「おはようミラさん。」


「おはようスラン君…ふぇ!えっ何してるの!」


勢いよく飛び起きたミラさんが質問してきた。

もう少し触りたかったなって思いながらゆう。


「膝枕です。」


「ふぇ!」


「起きるまで髪触ってましたけど…やっぱりミラさんの髪の毛ってやわらかいね。」


そう言ったらまたもや気絶してしまった。

…これ僕ここにいない方がいいかな。


下に降りてきて父さんと母さんと久し振りに喋ってたらミラさんが降りてきた。


「すいません、お部屋を借りてしまって…」


「気にするな、ここは少将の家だと思ってもいいからな!」


「そういえばスラン、誰の部屋に運んだの?」


「僕の部屋だよ?」


そう言ったらまたミラさんが気絶した。

今日で3回目か…


「父さん、母さん、ミラさんって気絶しやすいの?」


「…そんな事ないわよ、普通の子よ。」


「…そうだ、普通の子だ。」


父さんと母さんが言うならそうなんだろう。

しょうがない、また気絶されても困るからソファーに運ぶ。

それから母さんに魔力を調べてもらった。


「…スランの魔力は剣ね。」


「固有魔法か…俺の様につかえない魔力じゃなければいいのだが。」


「それは父さんが魔力ほとんどないからでしょ。」


「本質は倍増よ、力が倍化するらしいわ。ただし剣に付与しないと使えないわ。」


「まぁそこそこ当たりかな?」


よかった、使える魔力で助かった。

どれくらいの倍率なんだろう?


僕は近くにあった木の剣で試したみた。

魔力を剣に注ぐけど何が起きてるのかわからない。


「…これって成功してる?」


「してるわ、何の変化もないの?」


「うん、何か斬ればわかるかもしれないけど…」


「よし!俺が受けてやる。」


そう言って木の剣を持った父さん目掛けて遠慮なく剣を振った。

すると父さんの持っていた剣は容易く折れる。

僕達は驚いた、普通木の剣は折れないのだ。


「折れた…」


「スラン、お前どんだけ魔力込めた?」


「そんなに入れてない、魔道具に魔力を入れてるくらいしか…」


これ…当たりなのか?

それから調べるとどうやら倍率が異常らしい。


全力で込めたら計算上上位龍を一撃で倒せる計算だ。

因みに上位龍はランク15くらいなので驚いた。

まぁ理論上だし当てないといけないけど。


魔力の事を調べてひと段落した後、ミラさんが起きたのでご飯を食べる。

お母さんは自分より上手いかもって言いながら食べていく。


ミラさんはおいしいと言って食べている。

お父さんはお母さんのより美味しいといってまたお母さんに拗ねられた。

その後お風呂に入って皿洗いをしてるとミラさんが質問してくる。


「ねぇ、これなんなの?」


「あぁ、それは…って、それはダメ!」


「えっ!」


ミラさんが持ってたのは試作品の拘束用魔道具。

母さんから学んだ魔道具の卒業テストで作ってるやつでまだテストをしてない。

スイッチを押すと発動するようにして暴発しないようにしてた。


ミラさんが青いスイッチを押した瞬間に僕が手を掴んだ。

なんで好奇心でスイッチを押したんだと思いながら右手についている拘束用魔道具を見る。


この魔道具、二人で持つと片方の手が拘束される仕組みだ。

だから勿論ミラさんの左手にも魔道具が付いている。


「…勝手に魔道具に触らないでもらえると助かります。」


「ごめんなさい…」


この後母さんが来てくれてこの魔道具の状態を見てくれた。

残り時間は約一日らしい。


だが安心してほしいこの拘束用魔道具、時間短縮もできるのだ。

スイッチを長押ししなければ解除可能


「ごめんなさい…長押ししました…」


…なら仕方がない、二人で一日過ごすしかないな。

明日は戦争で活躍した人は軒並み休みみたい。


まぁこれがなかったら僕が付いてく必要があった。

こんな事になってしまったが母さんは合格をだしてくれる。

魔道具の合格は嬉しいけどなんか複雑な気持ちだ。


寝る場所は僕の部屋に決まった。

僕は何も気にせず布団に入ったけどミラさんは遠慮している。


さっき入ったからと言って無理に説得して入ってもらう。

…悪戯はするつもりだ。


ミラさんとベットに入ってから少し経ってから髪を触り出す。

左手で撫でるしかないのでミラさんの顔は見える。

撫でるとミラさんが怒ってきた。


「やめてよ、流石の僕でも怒るよ!」


「…勝手に魔道具を使ったのは誰ですか?」


「うっ…」


「我慢してください、自業自得です。」


それから暫く撫で続けてたらミラさんが寝てしまった。

ミラさんの寝顔は…可愛かったとでも言っておこう。

これから何しようかなぁと考えていたらミラさんが抱きついてきた。


「ミラさん⁉︎どうしたんですか⁉︎」


「………」


寝てた、とゆう事は今のは寝相とゆう事になる。

まだそんなにないけどあるものはある、気にならない訳がない。


僕からミラさんに近づくのは良かったけど逆は恥ずかしいと思ってしまう。

僕に抱きつき、近くで寝息を立てられるのは寝られない。

こんな事考えてる内に手まで握ってきた。


「…狡い。」




次の日の朝、母さんが取り外す魔道具を作ってくれてとれた。

僕は昨日眠れなかったからフラフラしてる。


「…スラン君、大丈夫?」


「大丈夫です…」


変態みたいだけどあの後ミラさんからとってもいい匂いがする事に気付いて更に眠れなかった。

眠…い。

そこから僕の記憶は次起きるまではなかった。












「スラン君、本当に大丈ってきゃあ!」


「ミラちゃん、大丈夫?」


「………」


「これは…やっちゃったわねぇ。」



ミラはスランの唇で意識を失った。


第二部、魔力測定編 完

KHRBよろしくお願いします。

やばい、二十万とスラン君の誕生日が近すぎる。

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