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悪役令嬢の悲恋  作者: あ
5/8

男爵令嬢の憂い

マリン視点です。短め。


「あの、キース様……」


「なんだい、マリン嬢」


ほら、この人は違う。

私の知っているキース様では無い。


この人はこんな風に笑わない。

こんな、造ったように笑わない。


私の知っているこの人は、私に対してこんな顔をしない。

キース様、と呼ぶ度、一瞬目を期待させるように見開き、その後寂しそうに笑ったりなんて……。

それでも、私はこの人に甘えている。この人の優しさに、つけ込んで、この人の隣にいる。


(私は、ずるいなぁ)


「ここの問題がわからなくて……」


「あぁ、この問題は捻ってあるからね、少し難しいだろう。この式をここに代用して解くんだ。」


「なるほど、そうするんですね!流石です!ありがとうございます!」


この人の中に、誰かがいるのは知っている。


さり気ない素振りや、ふとした瞬間に見せる表情は私に向けられたものでは無いと、一番近くで見ていてわかった。


「どういたしまして」


ふわり、と慈愛に満ちた表情だって私の方を向いてはいるけど、私に向けたものでは無い。


(この人は、誰を見ているのだろう。)


ふ、と彼女が頭の奥でちらついた、気がした。



お気づきの人もいるかと思いますが、マリンは転生者です。

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